リーマンショック(2008年10月)
非常に長らく間を空けてしまいましたが、できるだけ更新していきたいと思います。
さて、今日のテーマは、10月に突如として起こったリーマンブラザーズの破綻。この影響によるホテルの今後を展望してみたいと思います。但し、ざっくりと消費者目線で・・・
日本における過去のホテル業は、専業が多くいわゆる「ホテル屋」家業として営まれるケースが多かったようです。日光の金谷ホテルなんかは、ホテル業として模範的営業をしていると思います。
その後、鉄道会社等が、本事業とのシナジー効果を求め多角的事業として運営されるようになります。現在では、このスタイルのほうが多いですね。
こうなると「ホテル」は単に宿泊する施設、ではなく、商品価値のある取引材料となり、売買の対象として非常に扱いやすいものとなっていったのです。
不況で倒産・破産する会社が増加する中、その所有であったホテルを債権者に支払う・・・この繰り返しが現在の悪しきホテルインフラを作ったのでしょう。(ファンドホテルとその弊害についてはまた詳しく述します)
で、現状はどうか?
現在、ホテル経営者は、専業の個人ではなく、資産運用の財として保有する特に不動産会社がほとんどです。またその事業がまったく異なる性質から、自らの出資で、ホテル運営会社を設立し、経営にあたるスタイルがほとんどでしょう。
不動産会社といえば、規制緩和の助長もあり、資産を持たずに開業できるリーシング専業者やビル管理会社(アセットマネジメント会社)が非常に増加した。実際の「不動産」を売買するのでなく、その権利や運営権等を商材としているため、事業スピードが速く、また成長も著しく早い。
とはいえ、不動産には相違なく、失敗したときのリバウンドも大きい。
不動産会社にとっての2008年は、サブプライムローン問題やこのリーマン破綻等、米国の金融に翻弄された最悪の年であったに違いない。倒産・破綻が相次ぎ、経営母体を失ったホテルも少なくなかった。
しかし、2000年ごろよりこういった破産物件を専門に扱ういわゆる「再生家」が登場し、皮肉にも彼らにとっては非常に供給過多の市場になった。こういった業者は、マーケを屈して、数字をたたき出し、従来の方向性などまったくふまえずに再生する。高級旅館もビジネスホテルに業態変換することもある。数字が取れれば良いような気もするが、彼らにとって、重視すべきは先の5年間。結局彼らもファンドであり、「売買」を前提としたホテル再生にすぎない。
じゃらんの国内旅行地いってみたいランキングによると、1位は箱根、2位は伊豆、3位鬼怒川となっている。ただ日本における旅行もまずまずか?とおもってはいけない。これはあくまで「行っていたい」であり、実際の宿泊数はダントツで東京都23区内である。
鬼怒川にいたっては、帰属銀行の破綻、熱海・箱根の客離れが深刻である。
また、破綻した旅館、それを買い取る内外資不動産会社が多大な再生CAPEXを行い、収容人数においても、品質においても余計に周りと差を作る。
日本のホテルは、地元経営からは大きく遠ざかり、特性のないものに変容している。
はじめに
作者紹介
音楽を中心としたイベントプロデューサーとして集客事業に着手。
ブライダルピアニストとして参加したホテルブライダルをきっかけに、ホテルにおける人間的側面、利用顧客の多様性、その商業活動の特異性に興味をもち研究にのめり込む。
首都圏のシティーホテルにてゲストリレーションに属し、宿泊顧客管理からホテル全体の企画、広報およびメディアセールス、地域観光施設との連携等、集客事業を幅広く経験。
現在は、コーネル大学への進学を目指し、また将来独学「ホテル学」を立ち上げるために再び現場に戻り、事例サンプリング中。
<はじめに>
「ホテル」というコミュニティーの中には様々な興味深い事象が存在する。
経営の立場から見れば、
1.環境(立地や目的確定型都市)による市場の変動からみるマーケティング。
2.調査のもと行われる営業。
3.広報による集客。
4.多様化する集客チャネル。
5.公共施設としての役割。
その対象が立地する目的が観光であるのかビジネスであるのか、その他都市の目的性から集客のターゲットを絞り込むことは非常に重要である。そのために、一番手っ取り早いのが市場調査である。よりサンプル数を増やすことによって正確な数値に近づいた世論をつかむことが出来る。但し、観光において対象ターゲットの対象は時系列的に普遍ではない。要因によって変動する市場であることを認知しなければならない。
ターゲットを絞ったら営業であるが、ホテルの営業は日時の確定があり、「現在」を境に過去の在庫は全て破棄しなければならない。またそれでいて、将来の在庫について販売過多が出来るわけではない。ホテルの客室・バンケットには数限りがあり、当日の在庫について100%を越える販売は事実上不可能である。
このようにホテルでの業務は非常に面白いことが多い。
現場での出来事を広く公表し、討論しあうことで客観的に解釈し、文献にすることで「ホテル学」という一つの学問として研究・伝播することが私の目標である。
