モネのテーマでパリひとり旅
続編です。
パリに着いて、マルモッタン美術館へ
行った次の日は、
ノルマンディーのモネの家と
庭園を訪れた。
パリ中心のサン ラザール駅から
電車で50分くらいで
ヴェルノンという駅に着く。
フランスはこういう国鉄は
2階建てが多い。
中がゆったりしているのは、
ロンドンから来ると羨ましいところ。
特急に乗れば、2駅目がヴェルノンで、
50分くらいで着くが、
線路の工事などの都合で、
特急の数が少ないこともあり、
数時間かかる線もあるので、
特急の時間を調べることをお勧めする。
ヴェルノンから可愛らしいトロッコ
のようなシャトルバスで
ジヴェルニーのモネの家へ。
このバスは往復10ユーロで、
のんびり運転(自転車より少し速いくらい。)、
30分くらいでジヴェルニーに着く。
パリからの電車の到着時間に待っていてくれる。
帰りの時間は決まっているので、
モネの家に行く前にスケジュールの
写真を撮っておく。
また、このモネの家と庭、
想像以上に大人気で、
朝9時に開くところ、
9時半ごろには着いていたのに、
既に大型バスでのツアー客がかなり
来ていた。
チケットは時間で予約していたので、
それでも少しは並ぶが、
問題なく入れた。
帰る頃はもっと混んでいたので、
なるべく早めに着くことをお勧めする。
混んでくると家に入るのも、行列、
睡蓮の池の周りを1周するのも、
列で歩くことになる。
友人が10月に行った時は、
庭の花は咲いていない時期だが、
とても空いていて穏やかな時間だったそうだ。
花を取らずに、静けさを取るのも
手かもしれない。
(この家と庭は、夏期しかやっておらず、
公開は、4月から10月。)
睡蓮が6月後半で沢山咲いているかと
思いきや、そうでもない。
ぼつぼつ咲き始めたくらいだった。
イギリスの我が家の睡蓮が5月から
毎年咲いていることを思うと
もっとずっと暑いフランスで
咲いていないのが不思議だ。
私はまず睡蓮の庭の方からぐるりと歩いた。
なんとも美しく、
気持ちのいい場所だ。
小川が流れ、それが池へつながり、
睡蓮が咲き、周りには柳の木などがあり、
百合の花が咲いていた。
青い空と、それが緑の池に映った
なんとも言えない色合い。
そして、光の加減で
その色合いは様々に変化する。
モネの睡蓮の連作を観ると
彼が、色々な日の色々な時間の
その色合いを表現していることが
よくわかる。
彼の日本文化好きが
ここにも見れて、太鼓橋もある。
とても素敵な空間で、
空いていたら、何度も
ぐるぐる時間をかけて
回っていたくなると思う。
みんな写真を撮るのに夢中で
観光客がフォトスポットに順に立つので、
ぐるっと一周するだけでも
結構時間はかかる。
昨日のマルモッタン美術館で
思った、彼の絵の魅力ー
その場所へ行ってみたくなる、
というのが、世界各国から
この睡蓮の庭に
観光客が押し寄せることでも
わかるような気がする。
さて、家の前の庭園もまた美しい。
とても手入れされているけれど、
自然に咲き乱れているような感じを
出している庭園で、
イギリスではそういう自然派の
庭が多いが、フランスでも
この庭は、花畑のような、
そんな庭だった。
あんまり楽しんでいたからか、
花粉だらけのはずなのに、
花粉症の症状も全く出なかった。
ポピーや様々な色の百合、
そして、昨日のマルモッタン美術館で
私が一番気に入ったのが
彼のバラの絵だったが、
ここでも、バラのアーチや
色々な種類のバラが咲き乱れていた。
野花のような可愛らしい花も
沢山だ。
家は思ったよりシンプルだ。
キッチンのタイルは可愛らしい。
これらの部屋に実際にモネがいたと
思うと感慨深い。
そして、どの部屋も
モネが好きだった日本画が
あちこちに飾ってあって、
浮世絵博物館へ来たのかな?
という錯覚に陥るほど、
壁を埋め尽くすように
日本の絵が飾ってある。
日本人としては、
とても嬉しい光景だ。
さて、見学の後は、
この近くでランチにしようと
思っていたが、
あまりに混んできたので、
またシャトルバスで、
電車の駅のある
ヴェルノンの街へ戻って、
そちらを散策することにした。
ヴェルノンの街はこじんまりして
可愛らしい。
とても古い建造物が残っている通りもある。
ブーランジェリーやレストランも幾つかあるので、
ランチには困らない。
電車まで少し時間があったので、
帰る前に大聖堂へ寄った。
外観は工事中だったが、
中へ入れる。
素晴らしい立派な大聖堂だ。
暑い時に、
石で出来ている大聖堂の中は
とてもひんやりして気持ちいい。
もしモネの家に行った後、
少し時間に余裕があるなら、
散策するのもいいと思う。
パリの喧騒とは違う
のんびりしたフランスの街を
見ることが出来る。
-