設計バジェットとApple M1 | 熱脳しゃちょのブログ

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設計バジェットという専門用語は、ない。

設計時に、物理限界とか、時間、予算、エネルギーなどなどのバランスをどうとるか、が重要で、そここそ技術者の腕の見せ所である、ということである(零戦の設計では、防御力を捨てて機動力を選んだ、みたいな)。

# 派遣先で出会ったソフトウェア技術者で、この感覚を持った人にただの一人も出会わなかったのがショックだったのだが。OJTでプログラムをかじっただけじゃ、やっぱり無理なのかなぁ?

 

AppleM1は、IntelとかAMDと桁違いに速い。と話題だが、これは「Intel/AMDは技術力がない」というわけでは全くない。

これこそバジェット配分(設計思想)の問題なのだ。

Apple M1は、Mac専用のプロセッサで、必要な機能をがっつり絞り込めて、自社製品なので出荷台数も見積もれる。

接続するストレージはSSD一択で、数も限定される(Intel/AMDはたくさん。HDDもあるし、HotSwapだって必要)。

グラフィックも限定(Intel/AMDは、グラフィックボードを複数繋いだりする)。

メインメモリは8G/16Gの二択(Intel/AMDはその数倍まで可変で繋ぐことができる)。

といった具合で、Intel/AMDはバジェットを汎用性にガン振りしてるのに対して、Apple M1はその分のバジェットをデータ移動の省時間化と省電力化、専用回路につぎ込んだ、ということなのだ。

この設計上の制約が、M1を搭載するのにプロセッサ汎用性が低いAir、Pro13inch(lower)、Miniが選ばれた理由でもある。

 

この後、上位のシリーズにApple Silicon展開される時、消費電力の上限が増える分と汎用性のバランスをどうとってくるかが楽しみではある。