整体は、医学が伝わる前から病気についてはるかに深い洞察をしています。
多くの人の身体を観て、風邪が治ると身体の歪みが解消され、風邪をひく前より身体の調子が良くなっていることに気づきました。
風邪を例にとって、病気経過の意味を説明します。
風邪をひくと、鼻水がでたり、せきが出たり、あるいは発熱します。
鼻水は、鼻腔内の細胞から分泌された粘液と血管からの浸出液などの混合液ですが、風邪をひくと、鼻や喉に付着した病原体を殺菌し洗い流すために鼻水が分泌されます。
せきは、気管、喉頭、呼吸筋の(反射的な)収縮運動です。従って、咳は、肺や気道から空気を強制的に排出させますので、咳(せき)は、感染した病原体を体外に排出させる効果があります。
また、発熱は、感染した病原体を撃退するため、身体を弛めたり、悪い物を出す為に起こす身体の反応です。
要するに、症状は病気を治そうとする身体の反応です。
さらに、風邪は寒い冬にひく傾向がありますが、この時期は汗が出にくく、体内に溜まった毒素を排除しにくい時期でもあります。
寒い時期に風邪をひいて発熱すれば、汗とともに毒素を体外に排出することになります。
従って、毒素の排除という観点から見ても、風邪をひいた方が良いことになります。
少なくとも、年に1、2回は、風邪をひくほうが健康に良いだろうと思います。
とくに、季節の変わり目は、身体が環境の変化に対応して変わる時期です。従がって、身体が環境の変化に柔軟に対応できない場合、風邪をひいて環境変化に対応しようとします。
風邪が、長引く人は身体の柔軟性が悪くなっています、歪みや左右差がかなりある身体です。
つまり、季節の変わり目は風邪をひきやすく、また、風邪をひいた方が、身体に良い効果をもたらします。
このような理由から、整体では、60年以上も前から言われております。
整体では、風邪をひくという感覚ではなく、風邪を経過するという捉え方をします。
風邪だけでなく他の身体の不調も同じことが言えます。
整体では、病は大病を防ぐために患う
一般に、病は、より深刻な病を防ぐために患う(経過する)という側面があります。
肩こり(肩の痛み)
肩こりを解消することによって、首筋の血流を良くし、心臓・脳の疾患にまで悪化することを防ぎます。
肌荒れ・にきび・吹き出物など
有害物を体外に排泄することによって、組織細胞への悪影響を除きます。
出血
有害物を体外に排泄することによって、血液を浄化し、組織細胞への悪影響を除きます。
胆石・結石
有害物を一ヶ所に集めて(固化)、血液を浄化し、組織細胞への悪影響を除きます。
風邪
身体を緩ませて、身体のゆがみを直し、体内に溜まった毒素を排出します。
身体が硬く、ゆがみのある状態を放置しますと、血液巡回の停滞を招き、長期的にはがんなどの深刻な病を患う危険性が高まります。
など
身体がおかしくなってから整体やカイロ、病院に行くのではなく、身体の不調にいち早く気づく敏感さが重要です。
敏感な身体は、環境の変化に柔軟に対応しますので、健康の維持が容易になります。
ほたる野整体店主
http://hotarunoseitai.com/