メルカリ購入本69冊目

はじめましての
木爾チレンさん

『神に愛されていた』




久しぶりに集中して

一気読み出来ました。



若くして小説家デビューを果たし、

その美貌と才能で一躍人気作家となった

東山冴理。

しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、

筆を断ったー。

やがて三十年の時が経ち、冴理のもとへ、

ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。

そして、この時を待っていたというように、

冴理は語り始める。


「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの

絶望を味わったことってあるかしら」




窪美澄さん

町田そのこさんの

帯評に背中を押された感じで

手にしました。


後奏から物語が始まったのも、

私のように伏線回収が苦手(理解する)な

人には物語を捉えやすかったかな…と。


女にだけわかる、

狂気。


よ~くわかりましたよ。

巻き込まれたくもないし

当事者にだってなりたくない。


でも

冴理をはじめ、出てくる女性の生き様は

わかる。

理解し難い部分はあっても

わかる。


そんな魅力に取り憑かれて

一気に読み終えた…そんな感じです。



胸の中では私をどんなに愛してくれて

いたとしても、伝えてくれなければ

それは愛していないのと同じことになる。

もしかしたら人は、

愛を受け取ってから、

誰かを愛し始めるのかもしれない。



希望と絶望はセットです。



光があるからこそ、闇が生まれる。



以前も作家さんが主人公の作品を

読みましたが、フィクションであっても

少なからず執筆された作家さんの本音、

想いが綴られているんだろうな…と。

ちょっと辛くなってしまう部分もありますが

読者としては作品として楽しめば

それが執筆された作家さんの願いなのかなぁ

…と。



また機会があれば木爾さんの作品を

読んでみたいです。



ヨーコさんみたいな人に

出会ってみたいな。









オペラ


たま~に食べたくなりますよだれ

作中に出てきたのでついつい…