メルカリ購入本13冊目

彩瀬まる さん
『神様のケーキを頬ばるまで』




なんだか誤解されそうですが

決して「ケーキ🍰」という言葉に

吸い寄せられたわけではありません。

完全否定できないのが難しいところ。


どことなく

黒地にジェンガをあしらった装丁が

辻村深月さんの『嘘つきジェンガ』が

思い起こされます。



よくよく知ると

2014年に初版が発行されていて

帯にブレイク必至の新鋭が、とあり、

その通りになってますよ~

といった感じです。


前置きが長くなりましたが

本題に…



彩瀬さんの作品

個人的には2種類に分類できるかなぁと。


ひとつは、現実味のあるリアルな描写…

あたかも隣でおこっているかのような

日常の些事がテーマとなっていたり


反して、イメージ…想像を膨らませないと

理解に苦しむ、難しいループが

絡んでいるもの。


私は、スッと乾いた土に

水が染み込むような…

自然と目と頭に入ってくる話の方が

好きです。


彩瀬さんは好きな作家さんですが、

作品によって好き・苦手が

分かれてしまいます。


その点から言うと

本作は好きな感じでした♪


雑居ビルを軸に

五編からなる連作短編集です。


①泥雪…マッサージ店店主

②七番目の神様…カフェバー店長

③龍を見送る…古書店バイト

④光る背中…IT企業OL

⑤塔は崩れ、食事は止まらず…元カフェ経営者


私は④と⑤が特に好きでした。


みんなそれぞれやりたいことをやって、

それなりに満足な日常で…

でも何かが違う?何かが足りない?

不器用さが良い働きをするときもあれば

それにより上手く回らないことも常で…


がんばれ!

がんばってるよね!

何かこう…応援したくなる人達に

たくさん出会いました。



一生懸命なのに

うまくいかない。



そう感じる人に触れて欲しい本です。


もう少し、やってみようかな…と

胸の奥で鼓舞するような

そんな衝動に駆られるのではないでしょうか。



こちらも読後、前向きになれる1冊でした。





大野さんのパンケーキ🥞

食べてみたいな…


スイーツ欠乏症気味であります。