さて、今日は移香の落とし方について。
私が普段やってる移香落としの一部を書いておこうと思います。
ポイントは、①空気と②アルコール、です。
ただし、うちでは出来るけど、全ての場合で可能とは言えません。
外の空気がすでに洗剤臭いおうちだったら難しいやろうし、お酒が全くダメな人や、外作業が出来ない環境だとキビしいとも思います。
なので、おすすめというわけではないんですが、
何かのご参考になればと思います!
①空気からの移香は、空気で落とす!
これまでの経験から、私の持論は以下の2点。
・空気を介して移香した物質ならば、きれいな空気に晒しておけば、いつかは取れる!
・合成洗剤や柔軟剤で洗ったものに直接触れたり擦れたりした場合は、最終的には洗い流さないと取れない
移香する物質には、香料(マイクロカプセル含む)だけでなく、合成界面活性剤もあるんです。
合成界面活性剤は、吸着しやすいのが特徴の物質です。
「空気からの移香ならば合成界面活性剤の付着は少しで済むけど、直接触れてしまうとべったり付いてしまって取れない」、こういうイメージでしょうかね。
ちなみに、合成界面活性剤は揮発しないと言う人も多いですが、分子量が500以下の合成界面活性剤もあります。
それに、においではっきり認識できるということは、空気中にその分子が存在しているということで、揮発しているのは明白な事実です。
洗剤の界面活性剤か、柔軟剤の陽イオン界面活性剤か、その違いくらいはにおいで判別できます。
香料だけなら、けっこう飛びやすいんです、もともとが揮発しやすい物質ですから!
でも合成界面活性剤が一緒に付いてると、その吸着力のせいで、揮発しやすい香料であっても揮発しにくくなる。
接着剤として働くマイクロカプセルはもちろんなんですけど、合成界面活性剤もまた、移香を落とす難しさに繋がってるんだと考えてます…!
②アルコールで揮発させる、拭き取る!
アルコール、ここではエタノール のことです。
分子量が小さく揮発しやすい物質です。
そして、水溶性ですが油を溶かすことも出来るので、脱脂にも使えますよね。
「水と油、両方に溶ける物質やから、両親媒性物質である合成界面活性剤も溶かすことが出来る」
「揮発しにくい物質でも、揮発しやすい物質と一緒になると揮発しやすくなる」
このふたつの原理で、移香落としに有効なんだろうと考えています。
最近はコロナ対策で色んなアルコール製品が出てるので、けっこう身近にあるかも知れませんね。
ただ、原料がエタノールだけではなく、保湿剤や殺菌剤として合成界面活性剤が配合されているものがかなりあるので、これは論外です(ヽ´ω`)
その他の添加物にも要注意!
食品用アルコールは、必ず成分を確認してください。
エタノールだけならば尚良いと思います。
pH調整剤として、クエン酸ナトリウムや乳酸程度の添加物なら、私は気にせず使えますが、
これら揮発して無くなる成分じゃないので、クエン酸系がだめな人だと使えないでしょう。
移香落としの例
じゃあ、①空気②アルコールで、どうやって移香対策をしているか?
いくつか例を挙げてみます。
防縮加工がしっかり効いてるので、ガシガシ洗っても、型崩れは全くしませんでした。
おかげで、防縮剤のにおいだけは、まだまだ取れてませんが(ヽ´ω`)
今は、もう何もせずに干しっぱなしです。
どうしようかな、どうしてやろうかな(^_^;)
そしてこれは、ある日の仕入れの品物たち。
私が仕入れさせていただいてる卸業者さんは、安全な製品を扱うところなんですが、こんなとこでも最初から移香があるんです…。
メーカー出荷時点で移香バンバンのときもあるので、ほんとケースバイケースです。
この日は、洗剤の界面活性剤のにおいが特にひどかった(*_*)
香料じゃないです。
こういう「物」の場合、例えば過炭酸ナトリウムとか猫砂とか、袋にガス抜きの穴が空いてて、石けんで洗えないことも多いです。
まして商品ならば、水洗いをしてパッケージをダメにしてしまうことは出来ないですし。
こんな時は、ハンドタオルにアルコールを吹き付けて、表面を全部拭きます。
アルコールで界面活性剤を拭き取るんです、そしてそのまま空気に晒しておけば良い!
使用後のハンドタオルは、そのまま外に干しておきます。
そうすると、拭き取った香料や界面活性剤のにおいも飛んで、普通にお洗濯するだけで終わりです(*´ω`*)
ビニール系のパッケージは、表面に乗ってる程度ならば、移香を落とすことが大抵できます。
ただ、個人的に購入したものでよくあるのが、移香が強烈で染み付いて取れない場合…。
そんなときは、パッケージを則処分すればいいだけのこと。
中身に移香がないことを願いつつ、ですね(^_^;)
こんな感じで、家に入れるものひとつひとつの移香を確実に処理して、家の中ににおいを入れないようにしています。
今ではこれが私にとっての「普通」なんですけど、一般的には普通じゃないですね(^_^;)
↑これは、移香落としではなく、インクのにおい落としで干してある、いただき物の新聞紙。
うちでは常に、なんやかんやが干してあります、昔は紙幣も干してました(笑)
最後にひとつ、注意点を。
アルコールは、移香対策にはすごく有効です!
でも前出のブログ中でも書きました…アルコールを使って移香対策する場合は、使い捨て手袋が必須だと思った方がいい!
灯油を触ると、皮膚に染みてなかなかにおいが取れないですよね?
それと同じように、分子量の小さいエタノールに溶けた香料や界面活性剤、手のひらの皮膚に染みちゃうんです。
これがなかなか取れない…(ヽ´ω`)
皮膚を剥いでやろうか?と思うくらい、数日間臭かった時もありましたので!
先ほど挙げた例の中で、「髪の移香が服の襟元についた」と書きましたが、実はあれ、アルコールが原因やったんです…。
あの時、あまりの髪の臭さに、私、髪にアルコールスプレーをしてみたんですよ。
そしたら、たぶん髪に染みた、頭皮にも染みた…。
だから石けんシャンプーで落とせなかった、しかもその後徐々ににおいが出続ける…。
2週間くらいでしょうか、心身ともに相当なストレスでした(^_^;)
体の移香落としにアルコールは使っちゃダメです。
あくまで、物や衣服の移香落としに(笑)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ボランティアグループ登録しました。
★change.org シェア・拡散よろしくお願いします!
★YouTube【お洗濯講座】はこちら。
①近年のお洗濯事情、まずご覧ください(*´ω`)
★実店舗の情報はこちらからどうぞ。
現在、ボランティア活動のためウェブショップは休止中ですが、閲覧は出来ます。
情報収集・商品選びのご参考にお使いください。
★公式LINEやってます!
ご意見・ご感想・ご質問など、こちらから何でもお気軽にどうぞ。
お洗濯や成分に関するご相談も大歓迎です!