弾きづらい。
リッケンバッカー4003sを購入したのだが、プレシジョンベースやジャズベースと違って、いい場所に弦を弾くほうの右手親指を置く突起がないのだ。
そのまま何も対策をせずにライブをしてしまったら、普段弾けるような何でもないフレーズさえ弾けない弾けない。
リアピックアップの周りを囲む金属カバーの上に乗せていたのだが、これだと弦まで遠いのよ。
そんで、江古田の楽器屋で買おうと思ったんだけど、高そうだし、手作りだし、弦から近すぎるしってんで、自分であれこれ作って見ようと思ったの。
まず、何も考えずにピックアップ周辺のネジやら隙間やらを紙に書き出して、近所のトステムビバに行ったのね。
すると本来使う用途としては、ドアノブの当たりをガードする透明なゴムのポッチが売ってたの。あ、これはいいなぁ。流用出来るかなぁと思って買って帰ったさ。
ピックガードの角っこにこれを接着するとね、丁度いい位置にネジがあって、その上に貼っつけると安定感無いんだわ。仕方ないから半田ゴテでゴムの裏側にネジ頭分の窪みを付けようと熱して溶かそうとしたんだけどね、耐熱製品なのか一向に溶けないで茶色くなるだけなんだわ。折角透明なゴムを買ったのに茶色くなっちゃ塩梅悪いわな。
まぁ、それは諦めて、後日にもっと大きい湾岸習志野のスーパービバホームに向かったのよ。津田沼から直通バスに揺られてね。
ここでは、本来の用途なら、ドアを開くと後ろにストッパーがあるじゃん?その受け手のゴムとあとネジね。それをベースのボディとをネジで固定すると今のネジよりもっと長いネジが必要なのよ。だからついでにネジも買ったよ。
家に帰ってそいつをハメたらさ、上手いこといったのよ。でもね、ちょっと目立ってカッコ悪いんだな。なんかさ、補助輪付けてロードバイク乗ってるような見栄え。
じっくり1日かけて眺めながら考えたんだけど、やっぱり無いんだわ。
うん、無い。
やっぱり余計なもんくっ付けると、リッケンは美しさを損なうね。
目前にエディパンのライブが控えてたからさ、取り敢えずそのまんまベースのストラップを短くして対応することにしたよ。当面はね。
たまたまその日は、新松戸FIREBIRDで、ST☆MAXパイセンとcreamycreamyってバンドのベースの人がリッケンバッカーベースでね、凄くない?9バンド中3バンドがリッケンよ。そんでこのcreamycreamyってバンドの人と楽屋でお話しする機会があったもんで、この扱い辛いベースのどこに親指を置くか聞いてみたんよ。
そしたら、彼はebay(イーベイ)って海外のオークションサイトで指置き(フィンガーレスト)を購入したんだそうな。
早速バイバイして、お家にでんでんでんぐり返しで帰って、調べてみたらあるわあるわ。色んなリッケンバッカーベースの指置きが購入できるんだね。まぁ、俺は「セカイモン」ってebayを代行してくれるサイトで見てたんだけど、その中から1番使いやすそうで目立たなそうなプラスチック製の指置きをポチったね。
そうそう、このセカイモンってのは、キチンと最初に登録さえすればあとは面倒な出品者とのやりとりを代行してくれるから、本当に便利よ。全部入力は日本語で出来るし、感覚的にはヤフオクより楽チンかな。
まぁ、その分手数料を
ガッツリ取られるんだけどね。
出品者はイギリスからだった。注文してから商品が届くまで、4日から5日の間何をするか。もうここの読者諸君は知ってるよな。
物欲は国境を越えた。
その商品はきっと僕らのまだ見ぬ異国からやってくるんだ。
けれどマルコ お前は来たんだ
アンデスに続くこの道を♪
さあ出発だ いま日が昇る
希望の光 両手につかみ
ポンチョに夜明けの風はらませて
母さんのいるあの空の下
遥かな北を目指せ♪
おっと、母をたずねて三千里を歌ってしまった。
ってことで、グーグルストーキングタイムだ。取り敢えずメールで送られてきたヤマト運輸のイギリスの支店の住所が分かるので、そいつをグーグリングしてみた。
えーっと、
WAVERLEY INDUSTRIAL PARK,
MIDDLESEX,
ミドルセックス!?
そ、そんなイカガワシイ地名がイングランドにはあるのか!
直訳すると…
中くらいの性行為?
そんなこと出来るの?
中くらいの性別?
あらやだオカマのことかしら。
けしからん!
明日、ミドルセックスを教育委員会に訴えてやる。
そんなイカガワ工業団地がここだ!
どうだい?
異国情緒溢れるだろ。
ロンドンの左上にあるのな。
英国ってだけで工業団地もオシャレに感じるのは気のせいかしら。
やっぱり雲はどんよりとして低いな。
5日したらクロネコで来た。
早速、装着装着!
意外と難易度の高い作業だった。
ピックアップを固定しているバネがビョーンとなってな。
弾いてみたが実にしっくりくる。
しかし、ちょっと親指を離すと指置きの場所を見失い、この位置にまた戻すのが大変なのも分かった。
慣れが必要だな。
しかしさ、5,000円で落札したこのプラスチックの塊よ、結局はさ、英国内の配送料金だの空輸料金だの日本国内の配送料金だのセカイモンの手数料だのってさ、手元に来た時には倍の10,000円に膨れ上がっていたワケだよ。
まぁ、1本ブログが書けたんだから
良しとするけど。
だけどさ、5%のクーポン券が付いてきたのよ。こいつがまたとんでもない波乱の幕開けってやつよ。