西村賢太著「暗渠の宿」読了 | BOOGIEなイーブニング!

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随分と前に買ったこの本を登山のお供にとザックに忍ばせ、結局読まないで下山してしまった。先日の大山登山の前日にパッキングをしていると、この本がザックの小さいポケットから出てきた。
登山前に読まなくて良かった。かなりダークな私小説だからである。ソープ嬢を恋人にしようとして裏切られる話しや同棲相手を蹴る殴る話しという、登山前の清々しい朝の世界とは真逆の内容だった。しかし、「けがれなき酒のへど」は秀逸だ。グングンと西村賢太の暗闇に引き込まれる。西村自らが愛して止まない藤澤清造も読んでみたくなった。
友川カズキが解説を書いているってのも面白いね。

暗渠の宿 (新潮文庫)/新潮社

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