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$たちあがれ式神


医は仁術也 


醫(医)は仁術なり。人を救ふを以て志とすべし。 (貝原益軒『養生訓』)




$たちあがれ式神


経済は経世済民也



凡(およそ)天下國家を治むるを經濟と云、世を經(おさ)め民を濟(すく)ふ義なり(太宰春台『経済録』)




以前、博士号までとっていた内科のお医者様と話をした際のこと。

内科の診断の際に、昔は聴診器を当てて胸の鼓動を聞くことが当たり前でしたが、昨今は「セクハラ」と訴えられる事を恐れてか、問診書や様々な数値を見るだけで診断する事が多いようです。
実際に、話をした内科医は、一度も患者に聴診器をあてたことが無いと話していました。

しかしながら、「セクハラ」になるかどうかは別問題として(近年の医者は現実に変態も存在するので)、本来ならば、どのような病気なのかを診断する際の基準の一つとして、必ず聴診器を当てて体の変調を確認する必要があると思います。
単に、問診書や血液検査等の数値だけでは、より正確な判断は為し得ないでしょう。
「生身の人間」が常日頃とどのように変調をきたしているのかを、実際に鼓動を聞いたり、触診したりして、医者の経験から捉えるべき観点も必要だと考えます。

単に数値だけを鵜吞みにして判断すると、誤診に繋がる可能性もあり得ると思います。

つまり、医師の診断は、数値と云う「ミクロ的」判断基準と、生身の人間や、生きている細胞のことを感覚で理解する「マクロ的」判断基準の両方で、総合的に判断する事ではじめてより的確な処方が行われると考えます。

これは現政府にも例えられることであります。

つまり、例えば「消費税増税」論議に関して、経産省が出してくる様々なデータを鵜吞みにして、「増税すべき」との判断をするのは余りにも拙速だと云う事です。
経産省のデータは、何を基準にするかで如何様にも作る事ができるようです。
増税させたいと思うならば、そうせざるを得ない様なデータを作り出し、「数値」のマジックを行っています。
このことについては多くの良識ある方々が指摘しています。

けれども「経済」は数値化された状態に留まっているわけではなく、生身の人間同様常に動いているし、数値には表わされない国民の感情にも左右されています。

首相は医師と同じ立場であり、デフレと云う病魔に侵された日本国の経済について、単に示された「数値」を鵜吞みにして対処法を考えるのではなく、生身の人間、つまりは国全体を触診するかの如くに、国民感情や現実の国民の生活を鑑みて対処法を判断して頂きたいと考えます。