【映画】TOHOシネマズ新宿「数分間のエールを」 | いつもだいたいむかいかぜ

いつもだいたいむかいかぜ

 走ればだいたい向かい風、止まっていても、逆に行ってもだいたい向かい風。

 そんなオヤジ顔のツーリングだったり、ローカル線だったり、散歩だったり、車に乗ったり、ゲレンデ滑ったり、本を読んだり、映画見に行ったり、

 そんなオヤジの徒然日常備忘録。

 

 モノづくりって何だろう。
 ギリギリ昭和生まれの俺にとって、モノづくりは何か実態のあるものを作ることだと思っていた。
 世界にまだ存在しないものを作りたいという技術者観点から会社ではシステム開発に携わり、最近では獲物を獲るところからカバン作りまで一貫してできるようになった。
 俺は自分をモノづくりの人だと考える。

 さて本作、モノづくりがしたい!と全面に押し出す対象は、MV(ミュージックビデオ)の製作だ。
 15年以上前、ニコニコ黎明期で自作アニメを作り人たちは神だったが、それをモノづくりと定義されていなかった。
 それが、今ではデジタルクリエイターの活動が”モノづくり”と考えられていることに驚いたし、納得もした。
 確かに、モノづくりの活動はクリエイターの範囲内である。
 逆にクリエイターの活動がモノづくりとして定義されると、当然デジタルの範囲もモノづくりになる。

 そうか、現代で言えば職人もクリエイターなのか。
 だから外国人が日本の伝統工芸に触れて「Cool」というのか。
 そういった”モノづくりとは何か”という点で、デジタル作品もモノづくりという現代の視点に頭がアップデートされる作品だった。
 内容はともあれ。


 高校生の彼方は、MVづくりにハマっているのは、MVはミュージシャンの応援と考え、再生数が増えると応援する人が増えていると実感するからだ。
 ある雨の日、駅前で歌うストリートミュージシャンの声に惹かれ、彼女のMVを作りたいという目標ができた。
 その彼女は、急遽高校に勤めることになった織重だった。
 彼女は織重にMV作成したいと頼み込むが、彼女は断る。
 彼女は自分の覚悟を持って、ギターを置いたのだった。

 ストーリーは悪くない。
 時々入る彼方の空回りが目につくシーンも何度かあるが、まだ気にならない。
 ただ、終わり方が「会社やめてHIPHOPで食べていこうと思うんだ」を思いだした。
 それは社会人としてどうかと思います。