へなちょこ登山人~ギラギラ東京・大山ナイトハイク~ | いつもだいたいむかいかぜ

いつもだいたいむかいかぜ

 走ればだいたい向かい風、止まっていても、逆に行ってもだいたい向かい風。

 そんなオヤジ顔のツーリングだったり、ローカル線だったり、散歩だったり、車に乗ったり、ゲレンデ滑ったり、本を読んだり、映画見に行ったり、

 そんなオヤジの徒然日常備忘録。

 

 ギラギラの東京夜景を見下ろす。

 冬はスッキリと晴れることが多いが、気温が高くなると遠景に靄がかかる。

 今日の天気予報を信じてきてみたら、スカイツリーまではっきりとわかる夜景が広がっていた。

 

 夜風が強く吹いている。

 固形燃料で沸かした生ぬるいスープを飲む。

 時刻はすでに19時半をまわっている。

 

 そろそろ下るか。

 登山口に戻れるのは何時になることやら。

 下りの時間を気にしない。

 それがナイトハイク。

動機

 関東近辺の日帰りハイキングには、すでに興味が無い。

 例えば桜を見に行くとか、この時期に咲く花を見に行くだとか、そういった特別が無い日帰りの低山にわざわざ登りに行くモチベーションが湧かない。

 シートゥサミットとか、ナイトハイクならやる気が出る。

 

 GWの後半、当初の予定では一泊二日で丹沢の縦走に行くはずだったが、蛭ヶ岳山荘も、みやま山荘も満室である。

 宿泊不可だと丹沢の縦走はできない。

 予定が決まらないままに、GWに突入して、しかも前日になってしまった。

 

俺氏「さ~て、明日はどうするかの」

 

 と、西船橋の燃す会から高田馬場に帰ってきて後輩S藤と作戦会議していた。

 この男、ウチに二泊目である。

 ただの日帰りハイキングに興味はないが、かといってGWに一日くらい運動しないと体がなまる。

 なので、ナイトハイクを所望す。

 

 どこに行こうかと考えたときに、真っ先に思いついたのが大山だった。

 もともと丹沢に行くつもりだったし、加えて去年の失敗がある。

 去年の2月にシートゥサミットを仕掛けて大山からの夜景を見たけれど、本当に視界が開けるのは山頂から少し下がったところなのを知らなかった。

 ずっと山頂の大山阿夫利神社前の広場で夜が明けるのを待っていたあと、ロープウェイ駅への下りで、ここのほうが視界が晴れていたじゃーん!と気が付いたのだ。

 どこが一番夜景が見られるかもリサーチ済みなので、いつかリベンジしたいと思っていたのだ。

 今回はS藤のクルマがあるから、いくら帰りが遅くなっても関係ないし(と自分勝手に思っている)。

 

 では、どのルートで大山に登るか。

 ヤビツ峠からだと簡単過ぎてつまらない。

 山地図を開いて確認したら、日向薬師を中心にして、ぐるっとひと回りできそうだ。

 日没時刻は18時半、コースタイムから逆算して13時に日向薬師を出ればよさそう。

 さらに逆算すると11時までに高田馬場を出ればよい。

 朝イチで映画を見に行ってから出かけるとするか。

 

俺氏「という計画にしよう」

S藤「う~す」

 

 という計画を立て、ビール飲んだら寝るとします。

 明日は6時半くらいに起きるとするか。

見聞録:5月5日(日)

 起きて7時前。

 ねみぃ。。。

 出かける用意をしてS藤とモーニング食べに近くのカフェに行き、8時前に先に出ていく。

 S藤は10時まで、近所を散歩してくるとのこと。

 新宿ピカデリーにて「リンダはチキンが食べたい!」を見に行ってきた。

 登場人物全員わがままでヨーロッパ人は手が付けられねぇなという感想を持って、10時過ぎに高田馬場に戻る。

 

 S藤を呼び出して家に戻り、登山準備して11時前にクルマで出かける。

 明日は休みだし、クルマがあるから帰りの時間が気にならない。

 山手線沿いに走って新宿西口を通り、初台から首都高に乗ったのはいいけど、カーナビが左というから左に行ったら東名ではなく湾岸に乗ってしまった。

 このカーナビ古いでしょ。

 いったん大井で下りて、環七から高速に乗って川崎横浜を通って横浜新道から東名に乗る。

 最後は第二東名の伊勢原大山インターで下りる。

 

川崎からビルの向こうに富士山

 

よく見るクルマがレッカーされていた

 

大山と富士山

 

 この時点で12時半過ぎ。

 昼飯を調べたら、近くにそば屋があるので行ってみた。

 「山そば店」

 そば茹でる量が間違ってんじゃないのか?ってほど爆盛りワロタ。

 さらに、頼んだ冷やしたぬきそばに揚げ玉がかかってないのは、何かのいじめかな?

 天ざる頼んだS藤がそばを残してたから残りをもらったけれど、もらったそばが駅そば一杯分以上で、どんだけ爆盛なんだ。

 俺が蕎麦湯を頼んで全部飲んじゃった後、S藤が蕎麦湯を頼んだら「その蕎麦湯残ってないの?」と言われて理不尽なのが面白かった。

 そして店員のおじさんおばさんのチームワークが悪すぎてウケた。

 あとで話に上がったが、蕎麦が異様に固くなかったか?

 

天ざる爆盛すぎワロス

 

揚げ玉のない冷やしたぬき。。。

 

 とにかく謎な蕎麦屋だったので、また来たい。

 爆盛冷やしたぬき550円は安い。

 

 

 途中でデイリーストアに寄ってから、日向薬師のバス停の奥の駐車場に車を停めて13時半。

 本日のナイトハイクはここからスタートして、ここに戻ってくる。

 まず日向薬師の石段が急で疲れる。

 山門を抜けた先の茅葺の本堂が立派だった。

 本堂にはびんずるさんが鎮座していた。

 

日向薬師山門

 

日向薬師本堂

 

木のうろに鎮座する小さな社

 

 この境内裏を抜けると駐車場があり、そこから日向山への登山道が続いている。

 最初に小さなピーク、日向山で足慣らし。

 手拭いをほっかむりしてサングラスのS藤が不審者過ぎる。

 鞍部まで大きくトラバースして、日向山へ。

 木々の向こうに相模原を見下ろせるが、見晴らしのいい場所が無いのが残念。

 

日向山山頂

 

 いったん林道へ下る。

 またしばらくの車道歩きで大釜弁財天に寄ったら、川べりで寝っ転がってる二人組に全く気が付かなかったが、向こうにも気づかれていない。

 

大釜弁財天

 

 林道を下っていき鹿除けゲートを開いて出て、左に曲がった林道を上っていく。

 ゲートの先、真っ暗なトンネルを抜ける。

 

鹿除けゲートからお邪魔しました

 

俺の残像

 

ひえッ不審者

 

アナグマが逃げていった。捕まえて食べたい鞣したい

 

 不動尻に16時過ぎ、ようやく大山の登山道だ。

 ここまでに何組か下山の人たちとすれ違って「今から?」と聞かれて「夜景を見に行きます」と返すのがナイトハイク。

 
 尾根に取りつくまでの登りがキツい。

 杉林の中を登り詰める。

 尾根まで登ると、視界が晴れてくる。

 湘南海岸に江の島、横浜みなとみらい、写真に撮ってズームするとスカイツリーも見える。

 気温が高くて空気が靄るかと予想してたけど、思った以上に快晴だ。

 今日の夜景は良さそう。

 

関東平野を見下ろす

 

立派なドウダンツツジ

 

 大山の山頂が見えてから、最後の標高差300mほどを一気に登る。

 近くでシカがピュイっと鳴いている。

 俺もピュイっと真似して声を出すと、またピュイっと返ってくる。

 これがコール猟かな?

 大山の山頂直下からは秦野盆地と曽我丘陵を挟んだ足柄平野も見える。

 

足柄平野が見える

 
 そして18時半、大山の山頂に到着。

 大山阿夫利神社への参拝もそこそこに、裏手に回って富士山を見に行く。

 この場所も前回のシートゥサミットでは気が付かなかった場所だ。

 塔ノ岳の向こう、夕日が沈んだ後の富士山のシルエットとともに次第に藍色に空が変わっていく。

 

大山頂上から富士山

 

富士夕景

 

双眼鏡俺氏

 

 夜景場所に戻ってくると、こちらもだんだんと関東平野の光が灯り始めた。

 今日持ってきたクッカーと、固形燃料でお湯を作るも沸騰までしない。

 以前に買った安い固形燃料は安いだけで、全然信頼できない。

 固形燃料はエスビットが一番いい。

 ぬるいお湯で春雨スープを作り、さらにお湯を足して昆布茶をすする。

 

夜景前

 

ギラギラ東京夜景

 

スカイツリーと東京タワー

 

夜景撮影俺氏

 

 そのうちに完全に夜の帳が下り、関東平野は光の海になった。

 遮る山が無い丹沢の東端からは、東京湾の向こう遠く房総半島の光も見える。

 この夜景を見に来た。

 三脚立てて星空撮影しようとしたけど、夜風が強くて安定しない。

 

 20時前、下山を開始する。

 ここから駐車場まで、だいぶ遠い。

 途中まではシートゥサミットでも下山に使った道だから分かる。

 ヘッドライトを頭につけて、気持ち足早に下る。

 標高が下がるにつれて、山頂で着込んだフリースジャケットでは暑くなる。

 

秦野盆地と小田原夜景

 

 キャンプ場へ下るつづら折りの道を下り、21時半に旧日向キャンプ場に出てから日向薬師の駐車場までは30分強歩く。

 久々の自販機に、炭酸一気飲み。

 集落の田んぼではカエルが騒いでいたが、不審者の足音に一斉に静まる。

 そして22時過ぎ、駐車場に戻って来た。

 駐車場には虫取り少年が二人いた。

 ポケモントレーナーか。

 

 帰りに風呂行きたいので、厚木のスーパー銭湯へ。

 24時最終入場、25時まで営業なので余裕です。

 スチームサウナ一往復で、多少は整いました。

 さすがに23時半過ぎに食べられそうな夜メシスポットはほとんどないが、びっくりドンキーが営業していた。

 

帰宅前のスーパー銭湯

 

真夜中にびっくりドンキーはギルティ

 

 0時半過ぎ、厚木から東京に帰る。

 さすがにこの時間にはGWのUターンラッシュも関係ない。

 東名から首都高に乗り、山手通りから大久保通りに折れて高田馬場へ。

 大久保通りでガードレールに引っかかってヨダレ垂らしてた酔っ払いが気になった。

 高田馬場に戻って2時半、

 

俺氏「今日もうちで寝てく?」

S藤「頼んます」

 

 三連泊である。

 ビール一本飲んで3時過ぎに寝たのだった。

見聞録翌日:5月6日(月)

 7時起きと言っておいて、起きたらクソ眠い。

 二度寝するから8時にしよう。

 そして8時過ぎ、起きだして浦和に戻るS藤を見送り、そのまま朝めしを食べにカフェに行き、まずは燃す会のブログを書き始めたのだった。

 

翌朝に腰の痛みを感じてローラーコロコロする俺氏

以上。今年のGWでした。

本日のコース:日向薬師→日向山→不動尻→大山→見晴台→日向薬師