へなちょこ登山人~2021年、登り納め:丹沢山~ | いつもだいたいむかいかぜ

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 走ればだいたい向かい風、止まっていても、逆に行ってもだいたい向かい風。

 そんなオヤジ顔のツーリングだったり、ローカル線だったり、散歩だったり、車に乗ったり、ゲレンデ滑ったり、本を読んだり、映画見に行ったり、

 そんなオヤジの徒然日常備忘録。

 

 山頂近くから見下ろす都心の高層ビル街、東京湾。

 遠く見晴らす関東平野には筑波山。

 だけど、西を見れば富士山は山の中。

 そして丹沢山から山頂を目指してみれば、だんだん雪が降ってきた。

 しかも、あたりには雲がかかり始め、明らかに気温が低くなっていく。

 

S「やまさん、提案があります。。。」

 

 その言葉を待っていた。

 よっしゃ、撤退。

 丹沢山に登る目的は達成できたからヨシとする。

 

 往復25km、歩行時間9時間超の2021年、締めの登山。

動機

2年前の日記(クリック)
3年前の日記(クリック)

4年前の日記(クリック)
5年前の日記(クリック)

 完全に忘れてた。

 行けるところまで行ってみるとバリケードが現れた。

 登山口まで残り5km、、、歩くか。

 てなわけで、予定外の5kmのハンデを背負って、まだ真っ暗な朝5時半、クルマを置いて歩き始めた。

 

ヤビツ通行止めなの完全に忘れてた

 

 まだ太陽が昇らないこの時間、空は星空月明り。

 ヘッドライトで道を照らして歩き始める。

 バリケードが張られていて「歩行者も通行できません」とある。

 不思議と通行できたこととする(詳しく書かない)。

 

 20分ほど歩いたところ、長者屋敷キャンプ場の手前が道路崩壊地点。

 作業計画表を見ると、今日から休工日だった。

 工事やってる真横は怒られそうだし、まさかの大晦日に行くことが正解だった。

 崩壊地点の道の復旧は全然終わっておらず、ここも不思議と通行できたこととする(詳しく書かない)。

 

道路崩壊地点。まだ全然復旧できてない

 

 唐沢キャンプ場のところで第二のバリケード。

 ここも不思議と通行できたこととする。

 だんだん空が明るくなってきて、Sはいつの間にかヘッドライトを消していた。

 残る月明りも弱々しく、空が白ばむ。

 

 歩き始めて1時間半弱、ようやく登山口の塩水橋にたどり着いた。

 クルマが2台停まっている。

 なんだよ、ヤビツ峠を越えればここまでクルマで来られたのかよ。

 それを知ってりゃ、厚木まで遠回りしても、往復の5km歩く必要なかったな。

 

ようやく本来のスタート地点、塩水林道入口

 

 塩水橋のゲートを通り、本谷林道を歩いて天王寺尾根から登るコース。

 後ろから来たクルマが抜き去っていき、塩水林道を走っていった。

 なんだよ、年末はゲートのカギも開いてたのか?(歩荷のお二人だったので許可持ってるね)

 ちなみに、塩水林道終点の堂平から丹沢山は1時間20分、スーパーらくちん。

 30分弱、本谷林道を歩き、ようやく登山口に着いた。

 ここまで歩き始めてから2時間。

 アプローチが長い(事前に情報収集しないせい)。

 

天王寺尾根にとりつく登山口まで2時間

 

 まずは天王寺峠まで、尾根にとりつく。

 谷が荒れてるのは、ここも台風災害の影響が大きかったのかな。

 尾根にとりついてからは、ガンガン標高を上げていく。

 宮ケ瀬で標高300mほど、本谷橋あたりで500m、丹沢山は1567mだから、登り始めてからは1000mアップ。

 

 ところで百名山は、なぜ丹沢山なんだろうと思うと、丹沢山という名前だからに他ならない。

 関東平野の北西、道志川の南、箱根の北東に挟まれた広大な山塊がまとめて丹沢山地と呼ばれる。

 丹沢山地の最高地点は蛭ヶ岳、おそらく一番人気の山は塔ノ岳。

 しかし、丹沢山地の名を持つ丹沢山は特徴がない。

 明治時代に一等三角点が置かれ、仮称として丹沢山と名付けられたのが引き継がれて、山の名称になったという。

 丹沢山地をまとめて百名山でよいのだが、どこが百名山の峰なのかというと、この丹沢山が挙げられるのだ。

 

 天王寺尾根を上り詰めても、丹沢の主稜線が見えてこない。

 標高を上げるにつれて、振り返った時に木々の合間から見える景色が広がってくる。

 振り返って右手には大山、その向こうに朝日を受けて輝く相模湾。

 関東平野も開け、今日の快晴で筑波山まで見えている。

 

筑波山まで見える快晴

 

 ようやく一つのピークというところで、堂平からの分岐点。

 来た道を引き返すのも面白くないから、帰りはこっちから下ろうぜ。

 ここでようやく、丹沢山を見上げた。

 う~ん、形に面白みがない山だなぁ。

 

ようやく見えた丹沢の主稜線

 

 山頂直下は木段が続く。

 一か所だけあるハシゴから振り返ったところが本日一番の展望。

 

 そして10時ちょっと前、ようやく丹沢山山頂に到着。

 歩き始めて4時間半、しんどい!(そのうち2時間車道歩きだったどな)

 そして富士山、、、見えない!

 完全に雲の中だった。

 

丹沢山山頂、富士山が見えない!

 

 Sのジェットボイルでお湯沸かしてカップ麺。

 自分の水さえ持ってきていない悪い先輩である。

 カップ麺の4分すら長く感じるほど、山頂の気温は低い。

 止まってると冷えるから、ダウンベストを着て、アウターを羽織る。

 

山頂のカップ麺は神

 

 あたりを見回すと、10人ほど山頂にいる。

 年末の登山で、それなりに標高が高くて、雪山装備なしで行けて、都心から近いということで丹沢は来やすいのよな。

 

 10時半過ぎ、一通り休んで再スタート。

 ここから蛭ヶ岳までは3.3km。

 稜線歩きだから、そんなに大変じゃないだろうと思っていた。

 

蛭ヶ岳まで3.3km

 

 まず鞍部へ下る。

 ここから関東平野の北が見下ろせるが、東秩父あたりの雲が雪を降らせているのが見てわかる。

 そして西に陣取っていた厚い雲が行く手を覆い始めた。

 気づいていたけど、チラチラ雪が舞い始めて、気温がまた一段と下がっていく。

 

行く手の稜線に雲が来た

 

 鞍部を下りきって、登りに差し掛かった時、

 

S「やまさん、提案があります。なんか明らかに天気悪くなってきて、ここらで引き返しませんか?」

俺氏「そうすっか!」

 

 撤収!!

 夏前あたりに小屋泊して主稜線歩きたいよね。

 いつかリベンジマッチにまた来ることにしよう。

 

丹沢山に引き返す

 

 丹沢山のみやま山荘に戻って、コーヒー飲んでまったり。

 十二分にあったまったところで、11時過ぎに下山を開始した。

 

 登ってきたときと景色変わって、大山あたりも雲がかっていた。

 今日はこれから天気悪くなりそうだ。

 登りに使った道を下らず、堂平に下って塩水林道を歩くコースをとった。

 

 下り始めて一瞬で林道に着いた。

 近ッ!

 登ってきた4時間半は何だったのか。

 しかし、ここからの車道歩きがめちゃくちゃ長い。

 塩水橋まで5km、さらにクルマ停めたところまで5km、10kmは2時間かかるなぁ。

 

林道終点、堂平まで一瞬。ここから丹沢山まで1時間20分、近ッ!

 

 ひたすら歩きに歩き、通行止めのバリケードも不思議と通過でき、クルマまでたどり着いた頃には15時を回っていた。

 歩き始めたの5時半だから、歩行時間9時間強、残業代必要だよ!

 本日、もとい、2021年の登山活動はこれにて終了。

 

帰りもひたすら車道歩きで帰ってきました

そのあと

 厚木のスーパー銭湯、湯花楽にて温泉に入ってから馬場帰り。

 厚木から帰るんだったら、ヤビツ峠を越えて塩水橋までクルマで行ってもよかったなぁ。

 登山の事前情報収集は大事ですね。

 

 帰りは厚木インターから東名に乗る。

 大橋JCTをグルグル回って遠心力を感じ、山手通りから大久保通りに入って、高田馬場には18時着。

 

 お疲れさまでした!

 来年もヨロシク!!

以上。

本日のコース:宮ケ瀬湖⇔丹沢山(往路:本谷林道、復路:塩水林道)