今日は、ラグビー部の大会の日。

息子には内緒で、夫と二人でサプライズ観戦!

 手入れの行き届いた人工芝のグラウンドのある学校が会場だった。

息子は、スクラムを組んだり、タックルをする役割のようだ。

 試合は、6分ハーフ。

ホイッスルが鳴り、試合開始。

相手のチームがボールを捕った。

一斉にタックルで阻止。その中に息子もいた。懸命に相手を追いかけ、低い姿勢でタックル。相手が倒れる。

「ナイスタックル!」

 思わず、声が大きくなった。嬉しかった。目の前でみる息子の活躍に。


 入学したころ、部活は何に入るのか迷っていた。いろいろ見学して、

ラグビーを選んだ。自分で入部を希望した。

私は最初びっくりした。運動部を選ぶとは思っていなかった。


 いままで幼稚園や小学生の時に色々な習い事をしていたが、

どれも続かなかった。 

 結局、親の意向で始めた習い事は、親の目線で決めたものだから、

本人の意思が置き去りにされてしまう。初めから無理があったのだと思った。

 そんな経験から、中学の部活は、本人の意思を大切にしたいと思っていた。

だから、『ラグビー』は初めて自分の意思で選んだものなのだ。


 入部したての時は、練習がきつく、家に帰って玄関で倒れるくらい

へとへとになっていた。

 『大丈夫かな。続けられるかな。』

 いつも心配ばかりしていた。

 

 今日こうして息子の姿をみて、先の事は分らないけれど、この子は

“今”を真剣に生きていると感じた。

だから、黙って見守りたいと思う。


 よっぽど疲れたのか、今、寝息をたてて眠っている。

明日も練習試合があるようだ。

 『がんばれ!』

穏やかな寝顔が、私の心にあかりをともす。