こんにちは。車椅子jdのゆめほです!

 

私は聴覚障害を持っていて補聴器を使って生活しています。ただ補聴器を使っても会話を100%聞き取れるわけではありません。音声だけでは半分も聞き取れず口元の動きを見て会話をしたり、ロジャー(デジタルワイヤレス補聴援助システム)を使って会話をしたりしています。

 

聴覚障害に対する補装具としては補聴器が有名で皆さんも知っていると思います。他に人工内耳という補装具があることを知っているでしょうか?今回は補聴器と人工内耳について詳しく書いていこうと思います。

 

難聴の種類については以前記事を書いたので参考にしてください。

 

 

補聴器について

補聴器の音を伝える仕組みは、マイクで拾った音を使う人の聞こえやすいように増幅し、レシーバーから出力するという感じです。

 

 

伝音性難聴の場合は補聴器を使うことで音声の聞き取りは良くなることがほとんどです。しかし内耳に障害のある感音性難聴だと程度によっては補聴器での聞き取りに限界が生じることがあります。

人工内耳について

人工内耳の音を伝える仕組みは補聴器と全然違います。マイクで拾った音を電気信号に変え、蝸牛に挿入した電極で聴神経を刺激することで音声を伝えます。

 

 

まず人工内耳は手術をしなければ使うことができません。蝸牛の中に電極を、側頭部の皮下に受信コイルを埋め込みます。体外ではサウンドプロセッサを使います。サウンドプロセッサからは送信ケーブルから送信コイルが伸びています。送信コイルは体内の受信コイルとマグネットでくっつくようになり、くっつけることで電気信号を送ることができます。

人工内耳の適応基準

現在の日本での成人人工内耳適応基準は以下の通りです。

 

各種聴力検査の上、以下のいずれかに該当する場合。
ⅰ.裸耳での聴力検査で平均聴力レベル(500Hz、1000Hz、2000Hz)が90dB以上の重度感音難聴。
ⅱ.平均聴力レベルが70dB以上、90dB未満で、なおかつ適切な補聴器装用を行った上で、装用下の最高語音明瞭度が50%以下の高度感音難聴。

Ⅱ 成人人工内耳適応基準(2017)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
https://www.jibika.or.jp › artificial_inner_ear-adul

 

重度の感音性難聴、または高度の感音性難聴で補聴器の装用効果が見られない人が適応になります。最近では高音障害型感音難聴に対してる残存聴力活用型人工内耳(低音の聴力を温存できる人工内耳)や片耳難聴への人工内耳適応も始まっているみたいです。

人工内耳への迷い

私は感音性難聴で手帳取得時点で聴力は右耳93dB、左耳105dBです。人工内耳適応基準に当てはまります。補聴器の装用効果も落ちてきています。そこで人工内耳にするのかという迷いが生じました。人工内耳にすればたしかに聞こえは取り戻せるかもしれない。でもそれはたくさんの訓練の後に得られる効果です。そして手術をしなくてはいけません。手術をすればもとには戻れません。今のまま補聴器を使って生活していくのか、人工内耳という選択をするのか悩んでいます。

 

もしこの記事を読んでくれている方で人工内耳を使っている人がいれば、ぜひ体験談聞かせてください。よろしくお願いします🙇‍♀️

参照