「落ち着いてやればマスターになれる」
心のどこかでそう思っていたように思う。
もう少し正確に言えば、そう思いたかったのだと思う。
3/26夜。
仕事から帰宅し、食後にスト6をプレイする。
今夜は何だか闘争心に火がついているような感覚があった。
心技体で言うならば、「心」が好調な感じがあった。
トレモで操作感を確かめる。
残念ながら、操作感は今いち。
しかし、絶望的に悪いかと言われればそうでもない。
やれそうだ。
仕事の疲れはあるが、疲労困憊という程でもない。
そして手始めにカジュアルマッチで調子を確かめる。そこで調子が上がってくるようならばランクマに臨もうか。
そんなことを思いながら、カジュアルマッチで対戦に勤しむ。
「このプレイヤーさんには勝てるだろう」
そう思った試合を想像以上に落とした。
そもそも「勝てるだろう」という慢心が生んだ結果だということも否めないが、それ以上に相手の実力の方が優っていたのだ。
結果は27勝34敗。
バトルハブとは違い、ある程度実力が近しい相手とマッチングすると言われるカジュアルマッチにおいて、ボクはかなり負け越してしまった。
ベストパフォーマンスではなかったから、という言い訳をしたいところが、それではマスターリーガーは必ずベストパフォーマンスなのか?と想像する。
皆それぞれの都合、事情を抱えておられる。
育児をしながら、赤ん坊が静かに眠っている隙間時間を使う方。
夜勤前の限られた時間を使う方。
翌日も早くから仕事だというのに、体に鞭打つようにして時間をつくる方。
彼らはそれでも力を発揮されることだろう。
プラチナ☆5ザンギエフ
ダイヤ☆5リュウ
ダイヤ☆2ケン
全力で闘ったが、実力の差をこれでもかと見せつけられ、完敗だった。
ちなみに、CFNを辿った限り、彼らの使用キャラはメイン。マスターのサブではなかった。
「スト6はメンタルゲーだよ」
スト5プレイヤーの先輩からいただいた言葉を思い出す。
もし、今夜のボクが根性論でランクマに臨んでいたとしたら。
ここまで大切に溜めてきたLPはみるみるうちに吐き出され、ランクダウンするどころか、もはや崩壊していたことだろう。
人は死ぬ。
何人たりとも、生者必滅の理から逃れることは出来ない。
「LPが増え続けるとでも?
負ければ減るのだよ。確実にね」
今夜、ボクの中から、
自信、勢い、期待、そういうものは悉く破壊された。
何が大切なのかまるで分からないつもりはない。
LPという一つの指標が全てだとは考えていない。
が、拭うことの出来ない恐怖が心のどこかを確実に巣喰っている。
つづく