仮面ライダー響鬼
15周年記念~anniversary


放送開始から
15年が過ぎて

あの頃の
少年少女たちが
社会に旅立ちました。

今、どうしてるかな。

15年前
既に大人だった
ひとたちも


響鬼は
みんなの心の中に
いますか。


主演として
今も語り合える
素敵な作品に出会えたことに
少し踏み込んで

毎月ファンの皆さんと一緒に
思い出を振り返ります。


『音撃』

『魔化魍』という名の
人間社会を邪魔する
バケモノを
神木のバチで倒す

仮面ライダー響鬼。

ちびっこが
音に触れ、音を楽しみ、
音楽と共に
響く世界観を表現する
ミュージカル調で始まった

2005年1月30日、
日曜朝8時。

平行して出演した
NHK大河ドラマ
『義経』も重なり

『日曜8時の男』

と称された1年、
名誉な代名詞でした。


出演する立場として
年末に楽しむ音楽の最高峰、NHK紅白歌合戦に、布施明さんと登場することをオファーされた際、たくさんの思いが駆け抜けました。


『仮面ライダー響鬼』


との出会いは、最大の悩みの始まりでもあり、迷いながらもオファーを引き受けた経緯から一歩を踏み出した

『自分自身と
   仮面ライダー響鬼』

が国民的音楽の祭典で、


『音撃戦士、
  仮面ライダー響鬼』

として、
世界に放送される
栄誉ある舞台に立つんだと
徐々に実感が湧きました。


響鬼のテーマである
『音』の世界観が
NHK紅白歌合戦で
ひとつの完成を迎えることが

これ以上ない喜びになり
自分の中で
集大成になった瞬間。


一年間を通して
演じられたこと。


その中には
一生懸命取り組んでも
やりきれない理不尽さ、
耐え続けた出来事など
他では経験したことのない
深い思いが積み重なる
日々でしたが、
全てが紅白の舞台で
報われた気がしました。


『ファンの皆さんに告知したいのですが、事前に告知してもいいですか』
『ダメです、サプライズですから。絶対に!』


強く釘を打たれ
演出上、皆さんに事前にお知らせは出来ませんでしたが、布施明さんの歌が終了した後、全国の少年たちへメッセージを贈って下さいと打診されていたので、NHKスタッフと共にずっと考えた末、あのメッセージになりました。


『少年』『鍛える』
『来年』『〆』


メッセージに
盛り込むワードを
書き出しました。


布施明さんが
熱唱してくださる場所での登場というのも大きなプレッシャーで、声が上ずったのを今も覚えています。

舞台からの去り際、
司会の
みのもんたさんも
盛り上げてくださいました。


NHK紅白歌合戦の舞台は
特別です。

それは多分、

当時国内最高峰の
歌の祭典。

その舞台を目指す無数の歌手の方々の強い思い、そのご家族の思い、サポートしている関係者の方々の思い、尋常じゃない『思い』が集約したステージとして存在する空気感。

少年時代から
年の瀬に見続けた場所。
ずっと
足がすくんでいました。


私や響鬼が登場できた背景には
布施明さんの
ちびっこたちへの強い思い、
仮面ライダー響鬼に対する
強い愛情のプッシュで
放送中のキャラクターが
NHKへの出演、登場を
実現できたことを
伝えられました。

『小暮さん!』

布施さんのその思いに
改めて感動し
お礼を伝えました。


物語は未完成であっても、
NHK紅白歌合戦の舞台に
放送中のライダーが
登場したことで、
自分が思い描く想像を
遥かに超える
響鬼のストーリーは
完成しました。

『完全新生』

特撮ファン以外の方々にも興味を持ってもらい、ジャンルを超え誰からも応援され、分け隔てない作品として扱って貰えたことは、『完全新生』という名に相応しく、掲げた1つの形を証明して、次の作品にバトンを渡せたことを嬉しく思います。


大きく胸を張り
迷いなく結び、
忘れない
2005年12月31日大晦日。



ヒビキ、鍛えてます。
全国の少年!
来年もまた一緒に鍛えようぜ。
じゃあな〆

(つづく)