仮面ライダー響鬼
15周年記念~anniversary


放送開始から
15年が過ぎて

あの頃の
少年少女たちが
社会に旅立ちました。

今、どうしてるかな。

15年前
既に大人だった
ひとたちも


響鬼は
みんなの心の中に
いますか。


主演として
今も語り合える
素敵な作品に出会えたことに
少し踏み込んで

毎月ファンの皆さんと一緒に
思い出を振り返ります。


撮影に入る前、
衣装合わせを
3回行いました。

何を身に付けるか
衣装を選ぶことは

『ヒビキ』『響鬼』

を現実に繋ぐ
最初の重要な部分。

しかし残念なことに
スタッフ共に響鬼のイメージに合う衣装に巡り合うことはありませんでした。


そんな折
バンダイアパレルチームの方々から

『衣装作りますよ、何でも』

との嬉しい声を掛けて頂き、
その一言で
出来上がったのが

『ヒビキジャケット』

このジャケットから
ヒビキは息づき始めました。

描いてきた
ヒビキのイメージに合致した
思い出深い衣装。

ヒビキのキャラクター、
イメージをスタッフと共に
固めていきました。

ドラマ制作が
いよいよ始まる
ワクワクする感覚、
スタッフと撮影に向けて
動き始めた
衣装選びの思い出です。


レザージャケットは
あえて言うなら

『年輩感』
『大人感』

少年が背中で感じる
『年上の存在』
その貫禄を表現する
イメージにぴったりでした。

それでも
あまり野暮にならないよう
気を配り、
少し丈を長めにして
ウエストを絞る
リクエストも反映して頂いた
絶妙なデザイン。

後ろ姿、立ち姿からも

『響鬼』

を感じさせ合致する、
作品に欠かせない
アイテムになりました。

他にも一年間を通して

あらゆる衣装やグッズを
製作して頂いたことで
撮影中のストレスが
消えました。

着るだけで
台本の各シーンを
生き生きとさせるイメージ、
絵が浮かぶ衣装。

その中で最も
有り難かった衣装は
最後の冬期に登場した

マンチェスターCの
ユニフォームカラーを
イメージした
サックスブルーの
ダウンジャケット。

出演者にとって
寒く過酷な季節でもある
冬の乾いた空気の中で、

機能性を持ち
鮮やかに映像映えし
軽く動き回れる
ジャケット。

撮影においても、
真冬のロケを凌ぎ、
ワイヤレスマイクの
送信機ポケット付きで、
実用性がありました。

アパレル製作や
グッズ製作の楽しさが開花したきっかけでもあり、バンダイアパレルチームから描くイメージは、柔軟に形に出来るというヒントを教えて頂きました。

基本的に

『市販されていないなら、
オリジナルを製作』

という
クリエイティブな視点を
持てたこの経験が
大きなきっかけとなり、
その後オリジナル商品の
プロデュースにも
携わるようになりました。


イメージしたものを
形にして表現すること。

いつかみなさんへ
提供できる何かを
スタッフと製作しようと
企画し考えています。



劇場版のキャンペーンで
全国を廻り、挨拶するイベントと共に、色々な番組でも取り上げられることが増え、自ら番組でトークする機会も与えられた頃、仮面ライダー響鬼は全国の子供たちに完全に定着し、浸透したことを実感しました。

特に各地の
舞台挨拶では、小学生の女の子ファンが激増したのには驚きました。

威吹鬼、轟鬼、斬鬼の方々も
完全にキャラクターが定着し、大勢のファンに愛されていることを目の当たりにして、大成功と言えるキャンペーンになりました。


戦隊、或いは刑事ドラマ
学園ドラマのセオリーでは、
主演以外の個性が認識され
ファンがついたら
その作品は成功の証です。

劇場版の舞台挨拶では
女性出演者達への応援も大きく盛り上がり、ファンの方々が叫ぶ姿は、スタッフ全員の大きな支えになりました。

劇場版に出演された
ご当地ライダーの方々も、記憶に残る個性的なキャラクターをそれぞれ熱演し、大盛況でした。


15年の月日を経ても

『鬼』

をモチーフにした
仮面ライダー響鬼シリーズの
個性的なデザインに対する
意見、
登場したキャラクターへの
批評が
未だに私にまで届き、
ライダー熱を感じています。

放送終了後も、

色々な形で商品化され続けていることから、当時の少年たちに加えて、新たなファンの方々も商品を購入して、イラストや画像をSNSなどで紹介してくれている報告をされる度に心から嬉しく思っています。

仮面ライダー響鬼の
独特な幻想的フォルムは
シルエットだけでも
画になる素晴らしさ。

唯一無二、無双の
和製デザインの秀逸さに
私自身、見惚れます。

因みに
熱狂的なファンの方が
当時作成して
プレゼントしてくれた
原寸オリジナルマスクは
最高のオブジェです〆

(つづく)