仮面ライダー響鬼
15周年記念~anniversary


放送開始から
15年が過ぎて

あの頃の
少年少女たちが
社会に旅立ちました。


今、どうしてるかな。

15年前
既に大人だった
ひとたちも


響鬼は
みんなの心の中に
いますか。


主演として
今も語り合える
素敵な作品に出会えたことに
少し踏み込んで

毎月ファンの皆さんと一緒に
思い出を振り返ります。


『姫』

美しい敵役は
ちびっこからも大人気。


当時あの若さで
『妖艶』さを漂わす


藤の花のような
女性だった。


撮影の合間は、
役柄とは全く別の顔、
いつも嬉しそうな
笑顔を覗かせる。


笑顔を絶やさないのが
本来、彼女の姿。

クールな表情からの
笑顔を、更に輝かせる
彼女の魅力。


誰もが通過する
役者人生の道へ歩き出す
たくさんの葛藤と不安、

それでも

溢れる夢と希望が
厳しい撮影現場でも
いつだって彼女を
笑顔にさせていたのだろう。


いつも
思いの限りを言葉にして
質問する
彼女の意気込みは

何かしらの言葉では
答えきれない
勢いがあった。


『私どうしたら
飛躍しますか』


夢と希望の限りを
いつでも、いつまでも
熱く語る、彼女の姿。

役者としての
王道を進みたいという
強い希望
熱い夢と理想を
止まることなく語る


彼女の姿。


当時、21歳だった。



仮面ライダー響鬼の撮影が
後半になった頃

映画のオーディションで
役を掴んだこと、
いち早く報告してくれた。


あまりの大役に驚き
自分のことのように
いつまでも歓び合い
祝勝会をした。


それは

自分の存在感を認めさせ
自らの手でチャンスを掴み
熱い思いを秘めた彼女が

夢の扉の鍵を
手に入れた

瞬間だった。


その瞬間に
立ち会えたことが
嬉しくて
誰もが感動し期待した。


夢の扉を開く彼女は
満面の笑みだった。


15年前の今頃。


大きな舞台へと
出発した瞬間。



立派になったのにな。



5年前

10周年記念の集まりでは
気軽に声を掛けられない程
飛躍していた。

でも
当時と全く変わらない
笑顔を見せてくれた。


いつも
会わなくたって

どこかで笑ってさえ
いてくれたらいいのに。


同じ時間を過ごした
昔話をしたり

お互い年を重ね、
いつかまた
同じ作品で出会う楽しみは

どこへ行こうと
いくつになっても


もう、ない。



役柄では何度も
蘇ったじゃないか。



弱音を吐いて
立ち止まって
安心な場所を求めて

いいのに。

何が無理だったのか、
辛いことは何か、
救える手立てはなかったのか、


何をそんなに、頑張った。


当時のちびっこたちと
歳を重ね
今ある姿をありのまま
示し続けるのも


俳優の
王道じゃないか。



何度も

『命』を考える。
『人生』を考える。


自分の命
仲間の命


思いが溢れ
声を上げ
泣いてしまった。



また、ひとり
いなくなった。



もう誰の瞳にも
映らない。

心に触れることが
できない。


たくさんの星が輝く
銀河へ旅立ち

あなたを見て成長した
少年少女たちが
この現実を受け入れるのは


悲しすぎる。



自分の思い通り


本当は報われない世界で
自分の夢を叶え
自分らしく輝き
立派になったこと

忘れないから。



また会おうな〆