令和元年出逢った一冊

「こども六法」

「検察官」「弁護士」「裁判」「告訴」「訴訟」「法廷」「違法」「不法」


今年、
様々な場面で
使われたこれらの言葉は
一般社会にすっかり馴染み

特別な言葉では
なくなった
印象を受けています。

法律への認識の違いが
これからは
人間性を決める基準に
なりそうです。


不自然なことに
疑問を持たず

あってはならない
極度な不自然さも
もはや

自然現象に。

文章をしっかり熟読し
正論を語れる人間や
根拠のある間違いに対して
指摘する人間を

「煩わしい」
とレッテルを貼り
不自然なことに
同調していく社会。

こどもまでが
司法判断を求め
人への裁きが加速する。

国際社会からも
その「不自然さ」は稀有な存在として、奇異の眼差しを向けられていると強く感じます。


正しいかそうでないか
自己判断の
基準になりえる基礎が

「司法」です。

自分を守るために、
その基準を深く知ることは、
無法な言動に対処するために
大切な備えです。

情報の正確性や
予備知識になり得る
付加価値があってこその

「情報」。

自己判断の基準を
一つずつ確かめ
優しく読める一冊でした。


因みに

ネットが個人レベルに普及した約20年の
歴史の中で、悪質なもの、不正なものもたくさん溢れてしまった情報社会。

「ネット検索」や「話題」だと謳う素人同然の内容で垂れ流される情報の殆どが、騒がしく無価値なもの。

憶測、推測、伝聞
フェイク、切り貼り、創作
編集、でっち上げ情報。

誰かを傷付けて
利益を得る者がいて
それを大きな疑問にしないから
更なる意図した「偽情報」を
被せられ
傷付く人が後を絶たない。

発信する側の利益は
一体何か。

その本音を見抜けず
信用のない情報や
奇抜な見出し、あやふやな内容に大衆が飛び付き、感情論を先行させて干渉し、人を傷付ける

情報の暴力。

基本的人権の尊重
憲法13条で保護される
生命、自由、幸福の追求と
近年のネット社会において
更に重要になった
プライバシー権、肖像権は
まだ一般的に広まっていない。

不正確な情報に
関わること自体が
無駄、無価値、無意味だと

「こども六法」は諭します。


ネガティヴな部分を誤魔化し
負の部分から逃げ回り
非を認めず目を逸らす
企業や個人は

惨めに落ちぶれ
衰退する時代。

間違いを認め
誠意ある対応をすることでしか
その間違いは終われないことを
自覚しないから
どこまでも追われる者。

潔く恥を晒し
直視する姿勢こそが発展に繋がり
新たなコンテンツになる時代。

しかし
不正な者は理解しない
ままがいい。

なぜなら、ウソや逃げの言い訳を重ねることで、どれだけ薄汚いか自ら証明してくれる。何れその本性を誰もが知り得る証拠を、自分で残してくれるのだから実に有難い。

不正な者よ、
たくさんのウソを重ね
自ら正体を示せ。

ひとつの恥を隠すために、更なる恥を重ねることからは、人への共感、信用信頼が新たに生まれることはない。

こども六法でさえ
気付かせています。


言い逃れは冗舌で
社会不適合な方へ
迎合していく弱虫たち。

正しいことを諦め
不自然なことに
同調してしまったら

それが
「いじめ」なのです。

初めから
狂った駄論で尻尾を出し
証拠と正論の一振りで
あっけなく裁かれたにも拘らず

KO(knock.out)されて
泥沼に沈んでいることさえ
わからず
生き恥を晒す
嗤い者のたわけが
無様な負け惜しみと
遠吠えを繰り返す。

何れ明るみになるのに
違法者に媚び諂い
時代錯誤に寄せる弱虫。

「人災」を
判断する基準として
こども六法は
大人にも活用できます。


卑怯で悪質な人間性
小狡く不自然な者が
罪を問われず

真面目に生きる人間に
有りもしない罪や汚名を
被せてくる時代。

人間の権利
人間の尊厳

他人が
干渉できるものではない。

司法は万人に開かれ
誰にでも
利用する権利があります。

何をされたかの真実を
明らかにする権利です。

判断基準の基礎を
子供の頃から
心得ておくことが
人間形成において
いかに大切なことかが

丁寧に
書いてありました。


「権利の上にあぐらをかく者は、法律の   保護するところにあらず 、権利の上に眠るものは、保護に値せず」

というように

人の権利とは、
不断の努力により維持されているものであり、権利侵害があれば明らかにして、第三者にも事実を知ってもらう、その手段のひとつが

「法廷」だということです。

●表に出て来れない者。
●名を名のれない者。
●顔を隠す者。

なるほど、
わかりやすい。

こどもの頃から人間社会を
熟知する強みが
この一冊にあります。


大人になってからも
学び続ける大切さ。


「智」こそ刃なり。


社会に出たからこそ
学び続けたいもの。

令和元年

気持ちを揺さぶられる
一冊でした。