○7月12日 

 今回は、本編よりも、富山県の地味とテレビ局が製作した、ドキュメンタリー映画が、最高に気に入ってしまいました。今のキー局には絶対にぜきない作品だと思います。

 その他は、何とも言えない4作品です。

 

 2020年の公開のドキュメンタリー映画「はりぼて」を観た。

 この作品は、富山県チューリップテレビで2017年に放送した、『はりぼて 腐敗議会と記者たちの攻防』(第43回放送文化基金賞でテレビドキュメンタリー番組優秀賞を受賞)を元に製作された作品。

 

 内容は、2016年から2017年にかけて政務活動費を不正受給や架空請求した問題で富山市議会議員が計14名辞職したことの原因と議会の対応をしっかり取材している。

 富山県の小さなテレビ局が地方政治の不正に挑み、報道によって人間の狡猾さと滑稽さを浮き彫りにする様子を描いたドキュメンタリー。

 市議14人をドミノ辞職に追い込んだ「政務活動費を巡る調査報道」で日本記者クラブ特別賞などを受賞した富山のローカル局チューリップテレビが、その後3年間にわたって取材を重ね、テレビ番組放送後の議会のさらなる腐敗と議員たちの開き直りともいえる姿を追う。

 2016年、チューリップテレビのスクープ報道により、「富山市議会のドン」といわれる自民党重鎮の不正が発覚した。

 これを皮切りに議員たちの不正が次々と判明し、半年間で14人もの議員が辞職する事態に。富山市議会はその反省をもとに厳しい条例を制定するが、3年半が経過した2020年には、議員たちは不正が発覚しても辞職せず居座るようになっていた。そんな議員たちを取材し、政治家の非常識な姿や滑稽さを目の当たりにしていく記者たちだったが……。

 

 カラスが良い。カラスのインサートショットや本筋とは関係ない公園のカラス駆除のエピソードが挟まれるのだが、これが良いメタファーとして機能している。
 公園課の職員が「カラス禁止」の立て看板を設置しながら言う。「カラスは看板の文字を読めないけど、公園に来た市民がカラスを監視してくれればいなくなる」。
 富山市議会の屋根に大量のカラスが群がるショットがある。不正を働く市議会議員たちは、汚い金に群がるカラスのようなものだと言っているわけだ。そして、それは市民が監視をせねばならない。
 こういう追及ができる、そしてそれを映画にできる、そのことに関係者への敬意を表したい。

 つまらない提灯記事のようなもの視聴者は望んでいないはず。マスコミの伝家の宝刀「国民・視聴者が望んでいるので。」は、そろそろ逃げと自己満足の集大成の言葉だと、考え直してみては。

 何人かの人たちは、政治家や芸能人の噂話的スキャンダルは知りたがっているとは思いますが………。

 

 

 2011年公開の「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」を観た。監督は「キック・アス」マシュー・ヴォーン

 人気アクションシリーズ「X-MEN」のプリクエル(前章)。「X-MEN」フランチャイズでは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009年)に続く5作目で、新シリーズの1作目。

 

 1944年。ナチス・ドイツ占領下のポーランドの強制収容所で科学者のシュミット博士は両親と引き離されたユダヤ人の少年、エリック・レーンシャーが鉄門を捻じ曲げるのを目撃する。

 シュミットはエリックの能力を引き出すために母親をわざと彼の目の前で殺害し、エリックは怒りと痛み、そして深い悲しみによってより強い能力に目覚めた。

 同じ頃ニューヨーク州ウエストチェスター郡でとある裕福な家庭に育つ少年チャールズ・エグゼビアは、彼の暮らす屋敷に偶然忍び込んだ異質な青い肌と変身能力を持つ少女レイヴン・ダークホルムと遭遇する。チャールズは自分と同じ存在に出会えたことに喜び、彼女を家族として迎え入れた。

 18年後の1962年。成人したエリックはシュミットに復讐する為元ナチスの人間を次々と襲撃し、シュミットの消息を追い続けていた。一方チャールズはイギリスでレイヴンと共に暮らし、オックスフォード大学で突然変異・ミュータントに関する研究をしていた。

 その頃、ラスベガスではCIAエージェントのモイラ・マクダガートが米軍大佐のヘンドリーを追跡し、セバスチャン・ショウを中心とする異質な力を使う集団「ヘルファイア・クラブ」の暗躍を突き止める。

 モイラはミュータントの専門家に意見を求めるためイギリスへと渡り、チャールズに接触する。モイラの記憶を読んだチャールズは危険なミュータントの集団の存在を知り、彼女への協力を約束した。

 チャールズたちはCIA本部に行き、ヘルファイア・クラブの持つ力の危険性を説明し協力を申し出るが、長官をはじめ幹部はそれを信じようとしない。仕方なくチャールズ達は彼らの目の前で自分の能力を発動させたが、その異質な能力を目の当たりにしても長官らはチャールズ達の協力を拒否しようとした。

 しかし、一人の黒服のCIA幹部が支援者として名乗りを挙げる。そしてチャールズはCIAの極秘研究施設「ディヴィジョンX」に迎えられた。そこにはミュータントである事を隠している若い科学者ハンク・マッコイが所属していた。そして、チャールズがCIAと共にヘルファイア・クラブの逮捕のために彼らのクルーザーを追った夜、時を同じくしてショウと名を変えたシュミットの居場所を突き止めたエリックもクルーザーを襲撃し、ついに若き二人のミュータントが運命の出会いを果たす。

 チャールズはショウの野望を食い止めるために、ハンクが作ったテレパシー増幅装置「セレブロ」(スペイン語で「脳」の意味)を使って各地のミュータントを探索し、仲間になるよう個別に説得を始める。彼とエリックは、ストリッパーのエンジェル・サルバドーレ、タクシードライバーのアーマンド・ムニョス(ダーウィン)、刑務所に収容されていたアレックス・サマーズ(ハヴォック)、そしてショーン・キャシディ(バンシー)の勧誘に成功した。しかしチャールズとエリックがソ連の将軍宅を訪れたエマを捕えている隙に、アザゼル、リップタイト、ショウの3名はディヴィジョンXを襲撃して若いミュータントたちをヘルファイア・クラブに勧誘する。

 エンジェルはヘルファイア・クラブへと寝返り、そしてダーウィンはショウに殺されてしまった。ショウ打倒の為、残ったミュータントたちはチャールズの自宅で能力をコントロールし使いこなすための特訓を開始する。またハンクは防護ユニフォームとステルス・ジェット機の開発を進めた。

 一方モスクワでは、ショウが核ミサイルをキューバに運ぶようソ連の将軍を脅迫していた。やがてキューバ危機を迎えると、ジョン・F・ケネディ大統領はソ連の貨物船が核弾頭ミサイルをキューバに移すのを防ぐために封鎖網を敷いた。チャールズのテレパシーを防ぐヘルメットをかぶったショウは、ミサイルの移動を確実なものにするためにソ連の船隊に同伴する。彼の目的は第三次世界大戦を引き起こし、それをきっかけにミュータントが支配する世界を築くことだった。

 

出演  チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX:

               ジェームズ・マカヴォイ

    若き日のチャールズ:ローレンス・ベルチャー

    エリック・レーンシャー/マグニートー:

             マイケル・ファスベンダー

    若き日のエリック:ビル・ミルナー

    クラウス・シュミット/セバスチャン・ショウ:

                ケヴィン・ベーコン

    モイラ・マクタガート:ローズ・バーン

    レイヴン・ダークホルム/ミスティーク:

             ジェニファー・ローレンス

    若き日のレイヴン:モーガン・リリー

    エマ・フロスト/ホワイト・クイーン:

            ジャニュアリー・ジョーンズ

    ハンク・マッコイ/ビースト:ニコラス・ホルト

その他 オリヴァー・プラットルーカス・ティル

    ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

    エディ・カテギジェイソン・フレミング

    ゾーイ・クラヴィッツドン・クリーチ

    アレックス・ゴンザレス、  等々。

 

 X-MENの色々な事が理解できてしまうなんでミュータントと人間が対立しているのかとか、マグニートーのヘルメットも、プロフェッサーXの車椅子もだけど、それ以外にも人間関係の事だったりとか。

 それぞれの能力が洗練されていく様子も楽しい。

 ヒットシリーズのエピソード1は、もしかしたら大事な作品なのかもしれない。スターウォーズがそうだったように。

どちらが良いのだろうか、時系列で進んでいくのと、途中で戻すことと。命題かな。

 今回、キューバ危機に絡めるとは。
 X-MENファンには楽しめる一作では。

 

 

 2020年公開の「弥生、三月・君を愛した30年」を観た。ドラマ「家政婦のミタ」「女王の教室」など数多くのヒットドラマを手がけた脚本家・遊川 和彦のオリジナル脚本による第2回監督作品

 昭和から平成、そして令和と時代を経ても愛を紡ぐ男女の波乱万丈の半生を描く。

 

 1986年3月、輸血が原因でHIV感染症にかかった親友のサクラを、持ち前の一本気から敢然とかばう弥生を見て、幼馴染の太郎は呆然としていた。

 太郎が好きなサクラに告白を勧める弥生。そんな3人の結びつきは長くは続かなかった。サクラは高校卒業を前に後天性免疫不全症候群で亡くなってしまう。

 進路が分かれた弥生と太郎。それぞれの道で夢に向かって進むが、その前途はともに多難だった。弥生は父親の借金の返済のため望まない結婚を迫られる。太郎はプロサッカー選手になって結婚したが、子供を事故から庇ってサッカーができなくなってしまう。

 父親が望む結婚を拒み高校教師となった弥生は優しい歯科医と出会い結婚する。それでも二人の関係はどこかで絡みつくように交差する。そして二人が結ばれた日、弥生は東日本大震災で理解してくれていた夫を失う。弥生は亡くなった夫への罪悪感から太郎の前から姿を消した。

 9年後の2020年3月、太郎はサクラの父から、サクラが残した弥生と太郎へのメッセージを受け取る……。

 

出演  結城弥生:波 瑠、山田太郎:成田 凌

    渡辺サクラ:杉咲 花

太郎の息子・あゆむ:岡田 健史

    弥生の配偶者・白井卓磨:小澤 征悦

    太朗の母・山田真里亜:黒木 瞳

    弥生の父:矢島 健一、 母:奥貫 薫

その他 橋爪 淳岡本 玲 夙川アトム 等々。  

 

 第44回日本アカデミー賞・新人俳優賞 岡田健史

(『望み』『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』)とあわせて

 

 とにかく設定時間が長すぎる。高校生から始まる青春から30年。二人の結婚、AIDS、震災等々、テーマが多すぎて
2時間で表すのは無理だ。高校生からその後の成長過程だけで充分な気がします。大きな事件は無理して挟まなくても、単純な恋愛ドラマにした方が、ついて行けたかも。

 物凄くもどかしさだけが残ったような。

 

 

 2022年公開の「百合の雨音」を観た。日活ロマンポルノ50周年を記念したプロジェクト「ROMAN PORNO NOW」で製作された3作品のうちの第3弾。ロマンポルノ作品「宇能鴻一郎の濡れて打つ」で監督デビューし、平成「ガメラ」シリーズや「デスノート」などのヒット作品を生み出してきた金子 修介監督が、原点に立ち返り、新たなロマンポルノ作品を手がけた。とか。R18。

 

 過去のトラウマから恋愛に臆病になっている葉月は、憧れの上司・栞にひそかに思いを寄せていた。一方、凛としたたたずまいを見せている栞も、プライベートでは夫との関係に悩みを抱えている。ある大雨の晩、お互いの心の隙間を埋めるかのように身体を寄せ合った2人は、上司と部下という一線を越えてしまうが……。

 

出演  葉月:小宮 一葉、栞:花 澄

    栞の夫:宮崎 吐夢

その他 百合沙行平あい佳  等々

 

 新しいロマンポルノの作品を観ると、昔の作品はいかに素晴らしかったかを思い知る。昔のファンにそう思わせる企画なのだろうか。

 とりあえずのこの作品良かったのは、出演者の二人の裸か。葉月役の小宮一葉はふくよかで、栞役の花澄はスレンダーな裸体を見せてくれ、対称的で良かった。
 百合族系の映画は、きれいな映像で撮られていれば、ストーリーはその次になってしまうので。

 

 

 2022年公開の「ワイヤー・ルーム」を観た。監督は、「THE LAW 刑事の掟」などでもウィリスと組んだマット・エスカンダリ

 犯罪者の動向を監視する“ワイヤー・ルーム”を舞台にしたリモート・アクション。ルールは、監視対象者を死なせないこと。

 

 シークレットサービスを追われ、監視室(=ワイヤー・ルーム)で働くことになった特別捜査官のジャスティン。

転属初日、定年退職を間近に控えた上級特別捜査官のシェーンから、カルテルに武器を密輸するエディーの監視を命じられる。

 エディーは汚職捜査官のリストを持っており、シェーンはそれを入手し警察内部の腐敗を食い止めようとしていた。そんななか、エディーが謎の武装集団に襲撃される様子を目撃するジャスティン。エディーを死なせないため、ジャスティンは遠隔で指示を飛ばす。

 戦闘は熾烈を極め、ワイヤー・ルームに悪意が迫るなか、やがて警察内部の闇が明かされてゆく……。

 

出演  ジャスティン:ケヴィン・ディロン

    シェーン:ブルース・ウィリス

    エディー:オリヴァー・トレヴェナ

その他 テキサス・バトルキャメロン・ダグラス

    シェルビー・コップ   等々。

 

 まず最大の疑問は、ブルース・ウィリスがなぜこの作品に出演したのか?という事。誰でもよいような役でしょ。あの上司のちゃらんぽらんから来る事件の展開。

 結構重要な仕事のはずなのに、初日の新人に軽く説明しただけで一人にさせるから、そりゃあそうなるよねって感じで、その役をブルースが……。監督への完全なる友情出演か。

 とりあえず、ジャスティンとエディーの関係は面白いか。

 観終わった後の印象が残らない、普通の感じのB級映画かな~。