〇6月11日

 今回は、タイトルに数字が入っている作品です。邦画の2作品は、公開当時名作と言われている作品です。

 洋画の2作品は、1作は合格でしたが、オーストラリア映画のもう1作は、ごめんなさいでした。

 

 2016年公開の「64ロクヨン・前編」「64ロクヨン・後編」を観た。原作は、「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などで知られるベストセラー作家・横山 秀夫

「64ロクヨン」は、「D県警シリーズ」の第4作で、シリーズ初の長編。

 

2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、

2013年「このミステリーがすごい!」第1位、

2013年「第10回本屋大賞」2位

2013年「ダ・ヴィンチ」2013年上期

         「BOOK OF THE YEAR」第1位

2014年「このミステリーが読みたい」第2位  など、

 

 高い評価を得た警察小説「64(ロクヨン)」を映画化した2部作の前・後編。

 前編は5月7日~、後編が6月11日と、公開時も続けて公開された。監督は「ヘブンズ ストーリー」瀬々 敬久、脚本が久松 真一。配給は東宝。

 

 わずか1週間の昭和64年に発生した少女誘拐殺人事件・刑事部では通称「ロクヨン」呼ばれている。事件は未解決のまま14年の時が流れ、平成14年、時効が目前に迫っていた。

 かつて刑事部の刑事としてロクヨンの捜査にもあたった三上義信は、現在は警務部の広報官として働き、記者クラブとの確執や、刑事部と警務部の対立などに神経をすり減らす日々を送っていた。そんなある日、ロクヨンを模したかのような新たな誘拐事件が発生する。

 犯人は「サトウ」と名乗り、身代金2000万円を用意してスーツケースに入れ、父親に車で運ばせるなど、事件は「ロクヨン」をなぞっていたが……。後編は原作とは異なるラストへと向かっていく。

 

キャッチコピーは「日本映画史に残る傑作の誕生」

 

出演 広報室 三上義信:佐藤 浩市、諏訪係長:綾野 剛

       蔵前主任:金井 勇太、美雲:榮倉 奈々

   ロクヨン捜査班 

       松岡:三浦 友和、望月:赤井 英和

       漆原:菅田 俊、柿沼:筒井 道隆

       幸田:吉岡 秀隆、日吉:窪田 正孝

       村串:鶴田 真由

   県警  辻内本部長:椎名 桔平、二渡:中村トオル

       赤間警務部長:滝藤 賢一

       石井:菅原 大吉

   刑事部 荒木田:奥田 瑛二

       落合二課課長:柄本 佑

       御倉:小沢 征悦、芦田:三浦 誠己

   記者クラブ 永山瑛太坂口健太郎坂口 辰平

         梶原 拓人菜葉菜

   本社の記者 島田 久作、矢柴俊博、緋田 康人

   三上家 妻・美那子:夏川 結衣

       娘・あゆみ:芳根 京子

   雨宮家 雨宮芳男:永瀬 正敏、妻・:小橋めぐみ

       翔子:平田 風果

   目崎家 目崎正人:緒形 直人、妻・:渡辺真起子

       歌澄:萩原みのり、早紀:渡邉 空美

その他 黒川 芽以、烏丸せつこ、忍成 修吾

    金子 大地山崎 ハコ      等々。

 

第8回TAMA映画賞  最優秀男優賞:三浦友和

第41回報知映画賞  助演男優賞:綾野 剛

第29回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞  作品賞

            主演男優賞:佐藤浩市

第40回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞:佐藤浩市

      ノミネート  優秀作品賞、監督賞、脚本賞

             新人俳優賞:坂口健太郎

 

 前編は全国319スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)初登場3位、初週の土日2日間の成績は動員20万3,703人。後編は全国321スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)初登場1位、初週の土日2日間の成績は動員28万2,693人。

 

 

 原作は読んでいる。作品を観るのも今回で3回目。そういえばテレビドラマとしても、ピエール滝が主人公で、公開前の2015年にNHKで放送されている。(今回とは別)

 本作と連動する形で、D県警シリーズはTBS「月曜名作劇場」でも二渡がメインで、特番ドラマで何作か放送している。だから、私にとっても馴染み深い作品となっている。

 

 この作品は、刑事部と警務部という警察内の組織の対決を底辺に、14年前に起こった誘拐事件の真相を究明するという、Wのポイント。

 誘拐事件が起きた時、刑事だった主人公・三上が広報官なり、記者クラブと対立し、警察内部の権力構造に翻弄されながらも自分の意志を貫いていく。でも、良くあるスーパー刑事ものではない。

 三上を支える3人の広報室員が良い。原作では登場が少ないが本作での落合二課長の柄本佑が良い。更に、誘拐された父親役の永瀬正敏と、誘拐した緒形直人、どちらも二重丸以上だ。兎に角これだけの名優を集めた作品で、面白くないわけがない。

 しいて言えば、記者クラブの記者達が偉そう過ぎる事と、前半の方がドキドキ感が強かったかなぁくらいだろうか。

 3時間強かかっても良いので、1本に纏めてもらえた方が良かったかも。

 でも、前後編続けて観なければ、その面白みが半減以上なくなってしまう作品。
 広報官という立場を超えて、主人公は、僅かな手掛かりを元に、誘拐事件を解明しようと奔走する。ラストで、ついに、誘拐事件真相究明への幕が切って落とされる。

 どの役者さんも。その役を表現するのに渾身の演技をしてくれている事は、間違いない。

 

 もっと知りたい方は、原作を読むか、下記アドレスから確認を。

64(ロクヨン) - Wikipedia

 

 

 2008年公開のパニック映画「252 生存者アリ」を観た。大災害に見舞われた東京を舞台に人々の「生還」と「救出」を壮大なスケールで描く人間ドラマ。

 原作は「海 猿」原案者の小森 陽一。監督は「舞妓Haaaan!!!」水田 伸生

 都心で発生した直下型地震の数週間後、巨大台風が襲来し、雹(ひょう)や高潮などの異常気象で東京はパニックに陥る。新橋駅の地下に閉じ込められた人々を救出するべく、ハイパーレスキュー隊(東京消防庁消防救助機動部隊)が命懸けの救出に挑む。

 

 最大震度5強を観測した小笠原諸島沖を震源とする地震が発生して数日。都市の機能は回復しつつあった。しかし、地震の影響で太平洋地下の海底が裂けたことにより、吹き出したマグマがメタンハイドレードを溶解させたことが原因で海水温が上昇、史上最大規模の巨大台風(最大風速70m、最大瞬間風速110m。気象庁評価では「猛烈な」に分類される勢力で気圧は900hpa前後)が発生した。

 そして9月16日15時18分、台風の影響で東京・銀座をはじめとした東京湾岸部に巨大な雹が打ち付け、死者やけが人が続出。さらに東京湾内で大規模な高潮が発生、臨海副都心(お台場)や汐留、新橋などを直撃し、壊滅的な被害が出た。さらに地下鉄内に流れ込んだ濁流によって鉄砲水が発生、地下鉄「東京サブウェイ」新橋駅ホームにいた人々が流され、被害はさらに深刻化した。

 地下鉄内で辛うじて生き残った人々の中に、元レスキュー隊員である篠原祐司がいた。彼は2度目の鉄砲水から逃れるために娘のしおりを含めた他の生存者らとともに現在は廃駅となっている旧新橋駅へと逃げ込む。そこで“252”(要救助者あり)の信号を地上に向けて送るよう他の生存者へ指示する。

 そしてこの信号を探知した東京消防庁の消防救助機動部隊(通称「ハイパーレスキュー」)が彼らを救出すべく、命懸けの作戦に挑む。行動できるのは、現地が台風の目の中に入り風雨が弱まる7時14分から7時32分までの18分間のみ。

 

主演 元レスキュー隊員・篠原祐司:伊藤 英明

   レスキュー隊隊長の祐司の兄:内野 聖陽

   祐司と駅に閉じ込められる:山田 孝之

                木村 祐一MIJIN

   祐司の妻子・妻:桜井 幸子、娘:大森 絢音

   レスキュー隊員:山本 太郎松田 悟志

           松田賢二平塚 真介

           中村 圭太KENROKU

   第八消防方面本部長真柴:杉本 哲太

   気象庁職員:香椎 由宇温水 洋一西村 正彦

その他 阿部サダヲ木原 実笛吹 雅子(日テレアナ)

                       等々。

 

 映画公開前日の12月5日に、日本テレビ系の「金曜ロードショー」で放送された、映画公開連動企画の市原 隼人主演のハイパーレスキュー隊が出来る前で、篠原祐司がその隊員を目指していた頃の単発スペシャルのテレビドラマも、視聴率14.2%。映画のストーリーの2年前を舞台にしたアナザーストーリー。映画版キャストも、2年前の設定で特別出演している。

 

 日テレ開局55周年記念映画なだけあって、めちゃくちゃ力が入っている事は分かるが……。但し、大規模なセットは圧巻で、駅に流れ込む水とパニックな様子は、合格点になっていると思う。

 今回は、レスキュー隊を軸に、救助を待つ側と救う側の2つの視点から描かれている。これも王道。それぞれに救いのセーフティネットが引かれている点は実に邦画らしい。救助を待つ人の性格も分かり易く、これも王道。

 ラストシーンは、祐司が背負って地下から登場するが、分かっているのだが、とりあえずは感動してしまう。

 この手の作品は「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・イフェルノ」を抜く作品にはまだ出会っていないが、邦画作品としては、トータル的にはこれも合格点。

 但し、伊藤英明がスーパーヒーロー過ぎる事がちょっと難点か。

 

 

 2022年公開の「355」を観た。監督は、「X-MEN:ダーク・フェニックス」サイモン・キンバーグ。脚本はテレサ・レベックとサイモン・キンバーグが共同で執筆。

 世界各国の凄腕エージェントによるドリームチームの活躍を描いたスパイアクション。

 格闘術を得意とするCIAのメイス、トラウマを抱えるドイツ連邦情報局のマリー、コンピューターのスペシャリストであるMI6のハディージャ、優秀な心理学者であるコロンビア諜報組織のグラシー、中国政府で働くリン・ミーシェン。

秘密兵器を求めて各国から集まった彼女たちは、ライバル同士だったが互いの手を取り、コードネーム「355(スリー・ファイブ・ファイブ)」と呼ばれるチームを結成。世界を混乱に陥れるテクノロジーデバイスの利用を画策する国際テロ組織を阻止するべく立ち上がる。

 スパイチーム名の「355」とは18世紀のアメリカ独立戦争時代にジョージ・ワシントンの下で実在した女性スパイエージェント355からとられている。

 

 南米で、麻薬カルテルが携帯電話から旅客機まで自由にハッキング、操作が可能なデバイスを開発する。

 麻薬カルテルは国際テロ組織にデバイスを売り込もうと取引を行うが、それを麻薬の大規模取引と考えていたコロンビア諜報機関に属する特殊部隊が現場を襲撃し、麻薬カルテル側は開発者も含めて全滅する。

 特殊部隊の一員として襲撃に参加したコロンビアの諜報員ルイスは、現場に残されていたデバイスを入手し組織を裏切って姿を消す。直前に麻薬カルテルが行ったデモンストレーションで貨物機を安易に墜落させたそのデバイスの能力に各国の諜報機関は脅威を察知し、デバイスの回収に動く。

 アメリカCIAの諜報部員であるメイスは同僚で恋仲にあるニックと共にデバイスの回収任務にあたる。金銭による受け渡しでルイスよりデバイスを入手しようとするメイスとニックだったが、同じくデバイスの回収に動いていたドイツBND所属のマリーが強奪にかかり、それを見たルイスは逃亡。マリーは間違えて取引用の金銭の入ったバッグを入手して失敗し、ルイスの追跡をしたニックはデバイスを狙う敵に鉢合わせ、殺害されてしまう。

 ニックを殺されたメイスは仇を取るべく旧知の間柄である元MI6のハディージャを仲間に引き入れ、彼女の追跡能力を駆使してルイスの居場所を突き止めようとする。

 一方、フランスのホテルに潜伏していたルイスの元にコロンビア諜報機関所属のセラピストであるグラシエラが現れる。彼女の説得によってルイスはデバイスを受け渡すことを決め、グラシエラに同行するが途中で裏切りに遭い、テロ組織のメンバーであったコロンビア諜報員に襲撃される。

 メイス、ハディージャとマリーも現場に駆け付け、戦闘になる。デバイスは武装組織の構成員の手に渡ってしまい、ルイスは殺害されてしまうが、彼は死の間際にデバイスの追跡が可能な携帯端末にグラシエラの指紋登録を行い、彼女に託す。

 マリーはグラシエラを確保してセーフハウスに向かうがそこにメイスとハディージャが現れ、4人は協力してデバイスを追うことになる。

 

出演 メイス(アメリカ・CIA):ジェシカ・チャスティン

   マリー(ドイツ・BND):ダイアン・クルーガー

   ハディージャ(イギリス・MI6):ルビタ・ニョンゴ

   グラシエラ(コロンビア・DNI):ペネロペ・クルス

   リン(中国・MINISTRY):ファン・ビンビン

その他 セバスチャン・スタンエドガー・ラミレス

    ジョン・ダグラス・トンプソンレオ・スター

    ジェイソン・フレミングエミリオ・インソレラ

    ジェイソン・ウォンシルヴェスター・グロード 

                       等々。

 

 まず、いきなり5人が集まるのではなく、必然性に応じて会うべくして出会っていく展開が、引き込まれていく要因では。最初は戦っているのに、結局……。

 ストーリーは複雑ではないので、反対に、それぞれキャラクターが魅力的でそれを楽しむことに集中できる。

 世界各国を飛び回り、アクションシーンも良いですし、十分に及第点である作品と言えるでしょう。

 まぁ、最初はペネロペ・クルスを筆頭に、女優陣を見る楽しみだけで鑑賞したのですが、どうしてどうして「チャーリーズ・エンジェル」より、良かったかもしれない。

 続編を期待するほどに………。

 

 

 2020年公開のオーストラリア映画「2067」を観た。オーストラリア初のタイムトラベルSF。となっていた。

 監督、脚本は「トンビルオ! 密林覇王伝説」セス・ラーニー。製作は「X―MEN」シリーズのチーム。

 2067年。地球の酸素が急激に減少し、動植物などが死に、謎のウイルスが蔓延。人類は危機的な状態に陥っていた。屋外では人工酸素マスクを通した呼吸しかできず、人工酸素を供給するクロニコープ社が世界を支配していた。

 先端科学研究所を持つクロニコープ社は、ある日、407年後の未来からあるメッセージを受信する。それは「イーサンを未来に送れ」という内容だった。イーサンはクロニコープ社からの命を受け、またウイルスに侵された妻の命を救うために、未来へ向かう。

 

出演  イーサンホワイト:コディ・スミス=マクフィー

    ジュード・マザース:ライアン・クワンテン

    イーサンの妻ザンディ:サナア・シャイク

その他 リアンナ・ウォルスマンアーロン・グレネイン

    デボラ・メイルマン     等々。

 

 2067年、地球の環境は破壊され、人々は人工酸素なしで生活できなくなっていた。
 しかし、人々の体は人工酸素に拒絶反応を示すようになっており、多くの人が命を落としていた。

 人工酸素のメーカークロニコープ社に勤めるイーサンは社長に呼び出され、イーサンの父が研究していたタイムマシン、ポータルで未来に行くよう依頼される。ポータルには「イーサンを送れ」と未来からメッセージが来ており、未来の誰かがイーサンを呼んでいるようだった。イーサンは、拒絶反応の治療薬を未来に調べに行くのだが、帰り方は分からず、その旅は片道切符だった。

 妻ザンティの説得で未来に行くことを決めたイーサンがポータルを潜るとそこは森だった。
 ガイド端末アーチーの案内で付近の建物に向かったイーサンは、そこで頭を撃たれて死んだ白骨死体を見つけ、スーツの名前から自身の死体であることが明らかになる。イーサンの腕輪は子供のころ父親につけられたもので、この死体も同じ腕輪をしていた。

 自身が2474年に着いたことを知ったイーサンは、同じ時代から追いかけてきた同僚のジュードと出会う。
 緊急ビーコンが出ていることに気がついた二人は、この時代の治療薬を求め何かの建物にたどり着く。
この建物ははじめからイーサンが来るのを見越しており、彼の腕輪からDNAサンプルを採取すると、イーサンがこの時代に来るのに使ったのと同じポータルが現れた。

このポータルで元の時代に戻れることはわかったが、イーサンの腕輪のランプは赤から緑に変わっており、イーサンの死体が身につけていた腕輪と同じ状態になっていた。
 イーサンは未来のイーサンも同じ事をして失敗したと考え、ポータルのログを調べる。そのログにはイーサンの父リチャードの姿が映っており、かつてリチャードはこのポータルで2467年と対話し、「イーサンを送れ」というメッセージを受け取っていた事を知る。

 ポータルは電力不足で、時間内に直さなければ核爆発が起こるという。

 

 正直によく理解が出来ない作品だった。前半でもう飽きがき出していた。宗教感の違いもあるのかもしれない。

 だから、作品に入り込んで観ていないので、コメントも書けない。途中あまり真剣に観ていなかったためか、終盤つじつまが合わないことが沢山出て来ていた。

 もう一度見て確認しなければ本当はいけないのだが、もうチャレンジする事はないだろう。

「X―MEN」シリーズ面白くて好きなシリーズなのだが……。「355」を観た後だし……。同じチーム?