○4月16日
今回は、アニメ原作のシリーズ4作品と、ドキュメンタリー2本です。
2004年から2019年まで「ビックコミックスピリッツ」で、不定期で連載されていた、闇金融の世界をリアルに描いた真鍋昌平の原作マンガ「闇金ウシジマくん」。2010年からは毎日放送の制作によりテレビドラマ化されている。
10日5割(トゴ)の超暴利金融「カウカウ・ファイナンス」の経営者である丑嶋馨とその従業員の日常と、「カウカウ・ファイナンス」に訪れる客、およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。
物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。その映画版シリーズ4作品を観た。
2012年8月にPart1が、2014年5月に続編となるPart2がそれぞれ公開された。その後2016年秋に続編となるPart3とthe Finalがそれぞれ公開された。
監督は全作品、テレビドラマの演出を務めた山口 雅俊。
全作PG12指定。
2022年3月時点で累計発行部数は2100万部を記録している。
第56回(平成22年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞作品。
レギュラー出演者としては
丑嶋馨: 山田 孝之
非合法な金利で金を貸し付けるアウトローの金融
屋「カウカウ・ファイナンス」社長。
元ホストの社員・高田:崎本 大海
社員で丑嶋の中学の同級生:柄崎:やべきょうすけ
元社員・大久保千秋:片瀬 那奈
小学生からの幼馴染・情報屋の戌亥洋介:綾野 剛
(映画はパート2から)
ライバルの闇金経営者・犀原茜:高橋メアリージュン
犀原茜の腹心の部下・村井:マキタスポーツ
○劇場版Part1
原作の「ギャル汚くん」および「出会いカフェくん」のエピソードが元となっている。
借金の回収のためにセレブたちのホームパーティに訪れた丑嶋は、イベント系サークル代表の小林純と出会う。数日後、丑嶋の経営する「カウカウ・ファイナンス」に現れたジュンは、イベントの資金調達のための借金を懇願するが……。
ゲスト出演
ヒロインで、母親の借金を肩代わりしたことで受け追い詰
められていく女性・鈴木未來:大島 優子
イベントサークル代表・小川純:林 遣都
その他 金田 明夫、岡田 義徳、ムロツヨシ、鈴之助、
坂ノ上朝美、手塚みのる、希埼ジェシカ、
内田 春菊、市原 隼人、黒沢あすか、
森崎ウイン、新井 浩文 等々。
北米最大の日本映画祭「第6回JAPAN CUTS ジャパン・カッツ!」で大島優子が「Cut Above Award for Outstanding Debut」を受賞。
2012年8月25、26日の初日2日間で興収7,500万円、動員5万人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第10位となった。
○劇場版Part2
2014年5月、ドラマSeason2の放送終了後に「闇金ウシジマくん Part2」と題して公開。ストーリーは原作の「ヤンキーくん」編をメインに一部「ホストくん」編も取り入れた、映画独自のアレンジが展開される。
ある日、ウシジマの事務所に暴走族のヘッド・愛沢とトラブルを起こしたヤンキーのマサルが、愛沢に連行されてくる。
愛沢はマサルに借金をさせ、その金を自分への慰謝料として払うよう要求するが、マサルはウシジマに懇願して「カウカウ・ファイナンス」で働くことに。当てがはずれてしまった愛沢だが、彼にもまた、すぐにでも金が必要なある事情があった。
ゲスト出演
加賀マサル・菅田 将暉
「カウカウ・ファイナンス」の軍資金を狙うヤンキー
(無職)。中盤から明確に丑嶋の敵となるため、原作と
は結末が異なる。
暴走族“愛沢連合”ヘッド・愛沢浩司:中尾 明慶
犀原から高利の金を借りている。
新人ホスト・神咲麗:窪田 正孝
ナンバー1になって困窮から脱出しようとする。
麗を応援するため体までも売ってしまう・
藤枝彩香:門脇 麦
日雇い労働者で彩香のストーカー・蝦沼:柳楽 優弥
愛沢の妻・明美:木南 晴夏
その他 光石 研、本仮屋ユイカ、久保寺瑞樹、
落合モトキ、相葉 裕樹、バカリズム、
大久保佳代子、キムラ緑子 等々。
第6回TAMA映画賞
最優秀新進男優賞 - 菅田将暉
(『そこのみにて光輝く』、『男子高校生の日常』、
『陽だまりの彼女』と合わせての受賞)
最優秀新進女優賞 - 門脇麦(『愛の渦』と合わせての受賞)
第88回キネマ旬報ベストテン 新人女優賞:門脇麦
『愛の渦』『シャンティデイズ365日、幸せな呼吸』と
合わせて)
第10回おおさかシネマフェスティバル
助演男優賞:菅田将暉
『海月姫』『そこのみにて光輝く』と合わせて
Part1よりもスピーディーで重量感のあるアクションとバイオレンス、それに加えての人間ドラマと悲喜劇、全てが半端なくスケールアップ! していたとは思う。出演者も、若手が数多く出演している。誰が目に留まったという事ではなく、それぞれが作品を楽しんでいるようだ。
○劇場版PART3
2016年に、ドラマ版Season3の放送終了後に公開。原作の『フリーエージェントくん』および『中年会社員くん』のエピソードが元となっている。
派遣の仕事で食いつなぐ沢村真司はある日街で、撮影中のタレントのりなを見かけ、一生縁がなさそうな美人に社会の格差を実感する。
「誰でも稼げる」という塾を主宰するネット長者・天生翔の広告を見て半信半疑でセミナーに出席した真司は、人生の一発逆転を狙って億単位のマネーゲームに巻き込まれていく。
一方、サラリーマンの加茂は妻がいながらキャバクラに通う日々。加茂にとってのマネーゲームは、美人キャバ嬢・花蓮を落とすことだった。
人生は、喰うか喰われるかのマネーゲーム。ひとつ間違えばゲームオーバー。「それでも手に入れたいものがあるんだ!」。
すべてを賭けて危ない橋を渡る人達。 彼らの行く手に、トゴという違法な高金利で金を貸すアウトローの金融屋・ウシジマが立ちはだかる。
ゲスト出演
ネットビジネス界での成功を目指す派遣労働者・
沢村真治:本郷 奏多
沢村に近づく新人タレント・麻生りな:白石 麻衣
ネットビジネスのカリスマ・天生翔:浜野 謙太
キャバクラにはまるサラリーマン・加茂守:藤森 慎吾
キャバ嬢・花漣:筧 美和子
天生塾の生徒:山田 裕貴、前野 朋哉
その他 矢野 聖人、岸井ゆきの、山下容莉枝、大杉 漣、
水沢 紳吾、児嶋一哉、最上もが 等々。
シリーズの中では、スタッフはちょっと休んでしまったのかな敵は作品。ネットビジネスにはまる男と、キャバクラで浮気をしたいと願う男、内容が実際によくある話で、展開があまり面白くなかったかも。カウカウのメンバーの出番が少ないかな。
○劇場版ファイナル
2016年公開。今回はドラマの後ではなく、Part3に続けて公開。原作の「ヤミ金くん」のエピソードをベースにしている。
山田孝之が、違法な高金利で金を貸す闇金融業者・丑嶋馨に扮する「闇金ウシジマくん」シリーズの最終章。ウシジマが闇金融の世界に身を置くことになった過去の因縁が明らかにされる。
ある日、ウシジマの中学時代の同級生・竹本優希が「カウカウ・ファイナンス」に現れ、生活のための金を貸してほしいと言うが、ウシジマはその頼みを断る。
金を借りられずに事務所を去った竹本は、住み込みで労働ができるという「純愛の家」に入居することになるが、「純愛の家」の実態は、入居者に過酷な労働を強いる貧困ビジネスだった。
竹本がカネを借りるために丑嶋の前に現れたことで、決して語られることのなかった丑嶋の過去が明かされる。
丑嶋の盟友の情報屋・戌亥や、カウカウの社員で盟友の右腕・柄崎と高田、心優しい受付嬢・モネ、最凶最悪のライバル・鰐戸三兄弟に加え、女闇金・犀原茜と部下の村井も参戦、そこに丑嶋を破滅させようとする腕利き弁護士・都陰とその部下・あむ、美容界のカリスマ・万里子も絡んで息もつかせないドラマが幕をあける。
丑嶋は本当に血も涙もない人間なのか。12年の歳月を超えた因縁の最終決戦の果てにあるのは和解か、決裂か?絶望か、希望か?
ゲスト出演
貧困ビジネスに巻き込まれる丑嶋の幼馴染・
竹本優:永山 絢斗
美容界のカリスマ・今井万里子:真飛 聖
三男・鰐戸三蔵:間宮祥太朗、
次男・鰐戸二郎:YOUNG DAIS
長男・鰐戸一:安藤 政信、
悪徳弁護士・都陰亮介:八島 智人、
法律事務所事務員・樫原あむ:真野恵里菜
三兄弟の下で働く労務者:太 賀、モロ師岡
その他 最上もが、平栗あつみ、葉加瀬マイ、大鷹明良、
六角精児 等々
ファイナルという事で、子供時代のことが描かれていた。展開はいつものような展開だが、今回の竹本は、あまりにも良い人過ぎて、反対に現実感が無い。
その対象の鰐戸三兄弟が悪すぎて、こちらの方が目立っていた。でも、最終的には都陰弁護士が一番の悪。
三男の間宮祥太郎は、全く誰だか最後まで分からなかった。これは本人にとって成功だったのか。
何も深く考えないで、Vシネのアウトロー系、もしくは昔の東映仁侠路線の作品を観るような感覚で、4作品全部観た。
原作の漫画や、テレビでのシリーズを観ていなかったので、その方が単純な映画作品として観られたので、私にはプラスだったようだ。
2012年にPart1が公開されているので、12年前からの作品か。キャストが、今ではびっくりするような人たちがたくさん出演して、それなりに演技を楽しんでいるような感じにも見え、全作品私の中では平均点は超えている。
しいていえばpart2かな。3は、本がイマイチだったかも。
普通、漫画が原作だと、その漫画を読みたくなるのだが、このシリーズは………まぁ、映画でいいか~。という感じか。
2023年公開の選挙ドキュメンタリー作品「センチョナンデス」を観た。
2020年4月7日、日本政府は、新型コロナ対策として初めての緊急事態宣言を発出。イベントが次々と中止に追い込まれる中、 ロンドンで育ち海外メディアの情報に精通するラッパーのダースレイダー(東大中退!)と、新聞14紙を毎日読み比べしている時事芸人のプチ鹿島(ニュース時事能力検定1級!)、この異色コンビが「みんなステイホームで家にいるだろうし、平日の昼間でも見てもらえるんじゃないか」と思い付き、同年4月17日、時事ネタを中心とするYouTube番組「ヒルカラナンデス」の配信を開始した。
以後、毎週金曜日正午にダースの自宅の屋根裏部屋や娘の部屋から定期的に配信をしていた。
この作品は、同番組のスピンオフとして立ち上げた選挙取材企画を基に映画として完成させた長編ドキュメンタリー。
選挙とは、民主主義とは、ジャーナリズムとは何かを問う異色ドキュメンタリー!!
2021年の衆院選、2022年の参院選を通して、合計十数人の候補者に突撃取材を敢行した。ドキュメンタリーのお作法などお構いなしに、自らも喋りまくり、聞きたいことをズケズケ聞いて、相手から思わぬ本音を引き出していくラッパーと芸人。
参院選のヒリヒリする現場を取材しようと大阪に乗り込んだ彼らの取材の真最中に、安倍元首相銃撃事件が発生。街頭演説を取り止める候補者、敢えて行う者――対応が分かれるなか、二人はある候補者の取材中に、安倍氏の死を知り、ドキュメンタリーは想定外の方向に展開していく。事件の真相が分からぬままネット上に飛び交う無責任な言説を憂い、“民主主義とは何か”という問いへの答えを探す旅となっていった……。
二人の活動を知り「日本のマイケル・ムーアになり得る!」と絶賛した「なぜ君は総理大臣になれないのか」「国葬の日」の大島 新がプロデューサーとして参戦。
2021年10月の第49回衆議院総選挙・香川1区、2022年7月の第26回参議院選挙・大阪選挙区、同京都選挙区を取材・観戦。このときの映像素材を元に作られた。安倍晋三元首相銃撃当日の大阪の選挙現場、候補者を含む人々の生の声が記録されていることで話題になった。
自分の事を書いたブログでも公表しているように、私は衆議院選挙を候補者の広報責任者として2回戦った経験がある。そんな私は、このドキュメンタリーにはまってしまった。
政党や候補者にしがらみのない二人は、聞きたいことを聞きまわる。通常のマスコミでは考えられない事では。
作品としては、嫌いな人は最初の5分間も持たないかもしれない。政治好きな人が秘かに楽しむ作品か。
この作品を観て、すぐに本体のYouTube番組「ヒルカラナンデス」も観るようになってしまった。(時間がある時だけですが)
議員事務所も、このぐらいの撮影は気軽に許してくれたら良いのにです。野党の方が対応は熱心か。
実は、大島Pの「なぜ君は総理大臣になれないのか」も挑戦したのですが、こちらは正直途中で挫折しました。何か撮影者側が構えているような感じがして……。
前作「劇場版 センキョナンデス」のシリーズ第2弾で、本土復帰50年の節目となった2022年9月の沖縄県知事選と、その争点となった基地問題に切り込んだドキュメンタリー「シン・ちむどんどん」を観た。公開は、前作から半年後の2023年夏。
「選挙は最高のお祭りだ!」を合言葉に、選挙に野次馬参戦するラッパーのダースレイダーと時事芸人のプチ鹿島。この二人に忖度は無い。
日本で最も選挙が“熱い”と言われる沖縄。本土復帰50年の節目、2022年9月に行われた沖縄知事選から映画は始まる。
鹿島は当時放送中だったNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」を推す候補者たちにさまざまな質問を投げかけ、その人物像を浮き彫りにしていく。
一方、ダースレイダーはSNS上に溢れる「選挙と沖縄」を取り巻く県知事選についてのデマを問題視し、候補者を直撃。
そして2人は基地問題について話を聞くため、座り込み抗議が約3000日にわたって続く辺野古の現場へと足を運ぶ。
ダースレイダーはそこで即興のラップを披露。音楽と共に闘う沖縄の人々とのコラボが実現した。
ところが知事選の翌月、ひろゆき氏の「座り込み抗議」への冷笑ツイート騒動が起こる。そこに大量の「いいね!」が付いた状況を見過ごせないと考え、再び沖縄へ向かった二人が目にしたものとは…。
いつもは陽気なラッパーと芸人が言葉を失う予想外のラスト。笑いあり、涙あり、沖縄から日本の民主主義を問う、“ちむがどんどん(=胸がドキドキ)”するドキュメンタリーだ。
別に細かい事は言いません。私は良かったです。
私は選挙には必ず行きます。だから色々と私も意見を発信します。多分自己満足なだけでしょうが。
でも影響力のある人たちは、もっと真剣に考えて意見を発信して頂きたいと思いうます。
選挙という行動にも出ないで、ただ文句ばかり言ってる人が多くなっているのは確かですし、いまや文句も言わず、完全無関心な人ばかりになってきているのが、とっても悲しいです。