〇2月22日

 今回は洋画が4本、邦画が2本なのですが、全作私にはごめんなさい作品でした。当然好き嫌いの判断はあると思いますので、私の個人的な意見です。

 アメリカ映画では、スーパーマンを殺してしまう作品もあるのですね。「アベンジャーズ」もどきの作品もあります。

 邦画の1本は、この作品を製作したスタッフと、出演した役者さんたちに、ある意味敬意を表したいと思う作品でした。

 

 2016年公開の不朽のヒーロー「スーパーマン」をリブートした2013年公開の「マン・オブ・スティール」の続編で、クラーク・ケント=スーパーマンに加え、DCコミックを代表するヒーロー「バットマン」「ワンダーウーマン」も登場する作品「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」を観た。

 監督はザック・スナイダー、脚本はクリス・テリオデヴィッド・S・ゴイヤー「DCエクステンデッド・ユニバース」の2作目。

 

 その力で人々を救ってきた、宇宙からきた男“スーパーマン”、その技で悪と戦ってきた、人類最強の男“バットマン” 正義のために戦ってきた2人が、なぜいま敵対するのか―。

スーパーマンとゾッド将軍が繰り広げた死闘、皮肉にも、スーパーマンの戦いは、人類の平和を守ると同時に街を破壊し、甚大な被害を出してしまった。

 

 バットマンとして悪と戦うゴッサムシティの大富豪ブルース・ウェインは、スーパーマンの存在を危険視する。一方、スーパーマンはヒーローとして何度も世界の危機を救うが、その圧倒的なパワーで多くの犠牲者も出ていることが問題視され、その責任を公聴会で問われることに。その強大すぎるパワーは、もはや地球人にとって脅威と化したのだ。

 この事態を受け、ずっと闇の中で悪と戦ってきたバットマンは、スーパーマンに対抗することのできる唯一の切り札として、人々の民意を背負い、戦いの表舞台へ立つことになる……。そんな中、大企業の社長レックス・ルーサーが両雄を戦わせようと画策する。

 神に等しい力を持つスーパーマンに、“生身の人間”バットマンはどう立ち向かうのか?予測不可能な展開と壮絶な戦いの果てに待ち受ける本当の正義とは………?

 

 主演は、バッドマン:ベン・アフレック、スーパーマン:ヘンリー・カヴィルの2人。

 共演は、ワンダーウーマン:ガル・ガドッド、ロイス・レイン:エイミー・アダムス、レックス・ルーサーJr:ジェシー・アイゼンバーグ、ゾッド将軍・ ドゥームズデイ:マイケル・シャノン、アルフレッド:ジェレミー・アイアンズ

 その他、ダイアン・レイン、ケビン・コスナー、ローレンス・フィッスバーン、ジェナ・マローン、ホリー・ハンター、ハリー・レニックス、TAO 等々。

 

 前作の「マン・オブ・スティール」同様、私の中では及第点は出せない作品だった。どちらかというと………。

 今回は規格の設定自体が間違っているのではないか。スーパーマンとバッドマンは戦わせてはいけない。あの、アントニオ猪木さんの異種格闘技戦を思い出す。猪木さんはアリと戦うべきではなったと、今でも私は思っている。

 青空を飛ばず地面を這いずり回るだけのスーパーマンなんて、必要なのだろうか。敵役のレックス・ルーサーも残念ながら軽すぎた。ゾット将軍似も必要だったのか、ワンダーウーマンも必要だったのか?疑問。

 そして、スーパーマンを殺してしまうなんて……怒りが

 

 劇場公開版ではカットされた約30分の未公開シーンを追加した「アルメット・エディション」が映像ソフトで発売されている。もし、こちらなら良いと思いる作品になっていたら、監督の編集がど下手だったという事ではないだろうか。

 残念過ぎる作品。

 

 

 2017年公開の「ジャスティス・リーグ」を観た。2016年に公開され「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」の続編。バットマンやワンダーウーマンなど、DCコミックのスーパーヒーローが結集して戦うアクション超大作。

 監督は、撮影当初は1、2作と同じザック・スナイダーだったのだが、家族の不幸などがあり製作途中で降板。監督クレジットは規定によりザック・スナイダーとなっているが、「アベンジャーズ」のジョス・ウェドン監督が後任について追加撮影なども行い、完成させた。

「DCエクステンデッド・ユニバース」の5作目。

 

 スーパーマンの無私無欲な行動、そして彼の死により地球の安全は守られた。しかし世界が悲しみで包まれるなか、再び地球に壊滅的な危機が迫っていた─。表の顔は大富豪でプレボーイだが、陰ながら街を守るため孤独に悪と戦ってきた バットマンは、信頼の重要性を実感した。

 彼は戦いで出会った、人類に失望しその身を隠し、たった 1 人で生きてきたワンダーウーマン、“最強の男”スーパーマンと共に戦った2人だからわかる、新たに迫る脅威に対し、人類を守るため“特別なチカラ”を持った新たな仲間の超人を探し出し<究極のチーム=ジャスティス・リーグ>を結成する準備を始める─。

 そして、バットマン、ワンダーウーマンに加え、アクアマン、サイボーグ、フラッシュという、いずれも一筋縄ではいかない個性の強い超人たちが。バットマンは彼らをまとめあげ、地球崩壊の危機に立ち向かわなければならないが……。

 海底王国アトランティス、アマゾン族の秘境セミッシラ、S.T.A.R.ラボに存在する、破滅と創造をもたらす強大な力を秘めた「マザーボックス」を手に入れようとするステッペンウルフとその手下パラデーモンによる脅威を迎え撃つ。

 

 出演は、バットマン:ベン・アフレック、ワンダーウーマン:ガル・ガドッド、フラッシュ:エズラ・ミラー、アクアマン:ジェイソン・モモア、サイボーグ:レイ・フィッシャー

 共演は、エイミー・アダムス、ジェレミー・アイアンズ、コニー・ニールセン、J・K・モンズ、キアラン・ハインズ、アンバー・ハード 等々。

 

 前作の「バットマンVSスーパーマン」より、作品的に観やすかったのは何故だろうと考えると、一人一人をスカウトする構成や、ヒーローたちがそれぞれにハーモニーを生み出していく過程にも安定した面白さがあったからではないだろうか。

 メンバー探しと言えば、日本映画の代表作「七人の侍」から、その作品のオマージュ「荒野の七人」など、観客にはお馴染みのストーリーなので、違和感なく入り込める事と、最大の原因は「アベンジャーズ」のジョス・ウェドンが監督を引き継いだことで、前作までの中途半端なワケわからない作品より、明るく分かりやすい活劇になったのが一番の原因ではないだろうか。

 悪役のキャラがやや弱くて印象に残らないのが残念。アクションもあと一歩、突き抜けたものが欲しかったかな。シリーズを光の差す場所に連れ出す要素があと一つでも加われば、何かが劇的に変わる気がしたのですが。

 ただ、スーパーマン生き返るのですね。前作で殺して評判悪かったのでしょうか。読者からの非難で、ホームズが生き返ったことと同じかな。

 

 

 2019年公開の「シャザム」を観た。これは「スーパーマン」や「バットマン」と同じDCコミックスのヒーローもの。監督はデヴィッド・F・サンドバーグ、脚本ヘンリー・ゲイデン

 DCエクスデッド・ユニバースの7作目。

 見た目は大人だが中身は子供という異色のヒーローの活躍を、独特のユーモアを交えて描かれる。

 

 幼い時迷子になり母と生き別れたビリーは、里親のもとを転々としてきた。そして、家族が皆里子だったバスケス家に引き取られる。

 ある日謎の魔術師からヒーローの才能を見出され、世界の救世主になるように、「シャザム」と唱えるとスーパーヒーローに変身する力を授けられる。

 シャザムとは「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーローの事。

 筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、ヒーローオタクの悪友フレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディの身に危険が及んでしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。

 シャザムは、スーパーマンを凌ぐほどの絶対的強さを秘める最強のスーパーヒーロー!しかし、筋肉隆々の神のような肉体の中で、心は少年のままシャザムになったため、“超能力で携帯を充電できる?”とかティーネージャーらしくスーパーパワーをいたずらで使ったりしてしまう。しかし楽しいだけではいられない。

 出演は、大人になったシャザム役にTVシリーズ「CHUCK チャック」ザカリー・リーバイ、子供の時はアッシャー・エンジェル。Dr.シヴァナ:マーク・ストロング

 その他、ジャック・ディラン・グレイザー、アダム・ブロディジャイモン・フンスー、ミーガン・グッド、ミシェル・ボース、ロス・バトラー、D・J・コトローナベ、カーソン・マコーマック 等々。

 クレジットには出ていないが、戦いの後、独房にいるサデウスの前に現れる謎の芋虫で、彼に魔術を手に入れる手段は他にもあることを仄めかし、自分の元へと誘う役の声だけを、監督のデヴィッド・F・サンドバーグが務めている。

 これはなんと感想を言ったら良いのか。TVシリーズの「チャック」は面白く、毎シーズン観てはいたのだが。

 この作品も続編なので1作目を観ていないからなのか、その面白さが理解できないままに観終わってしまった。やはり、おじさんには感情移入が無理だったのか。

 新しいヒーローものを考える場合、その設定がヒット作を生むかどうかだと思うのですが、見た目は大人だが中身は子どもという異色のヒーローとなれば、ハチャメチャ系コメディーにしなければならなくなり、真に迫る迫力が足らなくなってしまっていたのでは。

 

 

 2018年公開のイギリス・ドイツ・スウェーデン・カナダ・アメリカ合作の、世界的ベストセラーのミステリー小説スティーグ・ラーソン原作の「ミレニアム」シリーズの第4作の映画化「蜘蛛の巣を払う女」を観た。デビッド・フィンチャー監督&ルーニー・マーラ主演でシリーズ第1作を映画化した「ドラゴン・タトゥーの女」に続く続編。PG12。

 今回の監督は「ドント・ブリーズ」フェデ・アルバレス。メインスタッフやキャストは、前作と全く違うとの事。

 今回初めて観る私としては別に問題ないが。前作を手がけたフィンチャーは製作総指揮に名は連ねている。

 

 雑誌『ミレニアム』のジャーナリスト、ミカエル・ブルムクヴィストと、内向的な天才女性ハッカー、リスベット・サランデルは、スパイやサイバー犯罪者、腐敗した政府などの蜘蛛の巣のように絡み合う事件に立ち向かっていく。

 

 特殊な映像記憶能力を持つ天才ハッカーで、パンク風の風貌と背中にあるドラゴンのタトゥーが特徴で、強力な個性の持ち主リスベットは、天涯孤独で、壮絶な過去を持つ。

AIの世界的権威であるバルデル教授から、図らずも開発してしまった核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局(NAS)から取り戻してほしいと頼まれる。依頼を受けて陰謀の裏を探っていたリスベットは、やがて16年前に別れた双子の姉妹カミラの存在にたどり着き、カミラが仕かけた罠にはまってしまう。

 

 出演は、リスベット:クレア・フォイ、ミカエル:スヴェリル・グドナソンの他、NASAのセキュリティ専門家エドウィン:ラキース・スタンフィールド、リスベットの双子の姉カミラ:シルヴィア・フークス

 その他、スチーブン・マーチャット、ヴィッキー・クリープス、クレス・バング 等々。

 

 前作を観ていないので、比較はできないのですが、初めての作品としてみると、この作品はアクション作品か、ハッカーだから頭脳の戦い作品なのか、ちょっと迷ってしまいました。唯、自然を映す映像は綺麗な作品のように思う。

 女性が主人公の作品ですが、男性より女性の方が、気に入る人は多いのでは……。

 体調や、精神的に調子のよい時は、この手の作品ウエルカムなのですが……。今回は微妙に残念でした。

 

 

 2016年公開の「珍遊記」を観た。原作は、漫☆画太郎「珍遊記 太郎とゆかいな仲間たち」「西遊記」をモチーフにしたギャグ漫画で、1990年から92年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載されていた。監督は「地獄甲子園」「魁!!クロマティ高校 THE MOVIE」山口 雄大

 

 天竺を目指して旅を続けていた坊主・玄奘は、偶然立ち寄った家のじじいとばばあに、天下の不良少年・山田太郎を更生させて欲しいと頼まれ、宝珠の力で恐るべき妖力を封印するが、嫌々ながら太郎を引き取り、何の因果か共に旅をすることに――果たして、彼らは無事に天竺まで辿り着くことが出来るのか?

 

 出演は、山田太郎:松山ケンイチ、玄奘:倉科 カナ、イケメン龍翔:溝端 淳平、じいじ:田山 涼成、ばあば:笹野 高史、その他、温水 洋一ピエール瀧板尾 創路矢部 太郎今野 浩喜 等々。

 松山が坊主頭とパンツ一丁の姿で主人公を演じた。

 

 誰がこの作品を製作しようと考えたのでしょうか。余りにもくだらなすぎて、全く笑えない…。

 キャストは豪華なのに、一体何がしたいのかよくわからない、製作者は観客の事を考えていたのでしょうか。現場で自分たちが面白ければ、それでよかったのか……。

 笑いを取れれば良いと思って作品を作ったのだとしたら、それは視点がズレているのでしょう。実際は全く笑えていません。
 バカらしくしたいなら、それなりに笑いのツボをきちんと抑えて、最終的に上手くまとめた笑いにして欲しかったです。
 唯一の凄いと思う事は、松山ケンイチと倉科カナがこの作品のオファーを受けたことには、敬意を表したいと思います。