眠らぬ街のシンデレラ 廣瀬遼一編  「プロポーズの行方」② | 蜜柑のブログ

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私が密かにハマってるアプリのまとめ。

自分が選択したそのままを載せてるので

ご了承ください。

(あとで確認次第、修正する予定です)

 ※申請した後にメッセ
 送ってもらってもOKです。

無言申請は無効になります。

悠里「遼一さんは、こういう式に
   したいとか希望はないんですか?」

遼一「そうねえ・・・奥さんが喜ぶ式が
   一番かね」

これは満点の回答です。さっすが小説家。

「お前が望む結婚式を挙げるのが俺の希望」

悠里「・・・ありがとうございます」

シーツに包まれながらベッドに座る

私を、遼一さんが見上げる。

その手が伸びて来て肌を柔らかく

包み込み、指先でいじり始めた。

遼一「いい眺め」

悠里「ん・・・・もう・・・」

(ちゃんとお礼がしたいのに・・・)

もどかしい快感を与え続けられながら

自分から唇を重ねる。

遼一「・・・まーた煽る」

悠里「ちが・・・」

「・・・すごく、幸せだなって」

肌を甘く弄ばれながら、何度も

自分からキスを落とす。

遼一さんもいつしか空いた方の手を

私の後頭部に添えて、深く貪り始めた。


「・・・幸せをくれる遼一さんに
 お礼がしたかったんです」

遼一「これ以上の礼はないな」

「うちの奥さんもようやく、自分から
 積極的になれるようになったか」

悠里「積極的なんて・・・」

キスも、遼一さんの指の動きも止まらない。

浅い呼吸を交わらせながら

夢中で貪り続ける・・・

「結婚式・・・自分の言葉で、遼一さんと
 夫婦になることを誓いたいです」

遼一「え?」

悠里「人前式・・・って、聞いたこと
   あるんです」

「よくある、牧師さんに倣って
 誓いの言葉を言うんじゃなくて」

「自分たちがどんな夫婦になりたいかを」

「自分たちの言葉で誓い合うって」

へえええ、そうなんだ。

遼一「へえ・・・」





・・・・・





「人前式・・・って、聞いたこと
 あるんです」

「よくある、牧師さんに倣って
 誓いの言葉を言うんじゃなくて」

「自分たちがどんな夫婦になりたいかを」

「自分たちの言葉で誓い合うって」

遼一「へえ・・・」

少し驚いた様子を見せながら

遼一さんが私を抱き上げ

自分の上にまたがらせた。

悠里「遼一さんっ・・・」

遼一「・・・幸せになろうな」

小さな声が聞こえた直後、再び

遼一さんを受け入れさせられる。

奥まで届く激しすぎる快感に、いつしか

何もかもわからなくなっていた・・・






私の次の休みに式場とドレスを

見に行く約束をして

あとは、お互いの両親への

報告のみとなった。

(まだ、うちの親にはちゃんと
 遼一さんを紹介してなかったんだよね)

(付き合ってることは話してあるけど・・・)

あの廣瀬遼一と付き合っている、という

事実に、未だに両親は半信半疑らしい。

(私はもう、遼一さんのご両親には
 あいさつはしてあるけど)

(遼一さんがうちの親にあいさつ、
 かあ・・・なんだか夢みたい・・・)

陣内「おい」

あっ。

ぱこん、と後ろから頭を叩かれて、

振り向くと雑誌を丸めて持っている

陣内さんがいた。

「仕事に集中しろ。今日はずいぶん
 気持ちがお留守だな」

ほんと。

悠里「す、すみません」


このあと異動の話とか出てきます。
結婚で浮かれるのもいいけど
人事異動があるから

 

もしかしたらお前は
異動になるかもしれんと言われます

 

この編集部のホープだから
行ってほしくないけど
とりあえずお前の記事で
この『シンデレラ』は持ってるんだから
頑張れよ、まだジャーナリスト
目指してるんだろ?と

言われ、目指してます、
頑張ります、と宣言。

しかし異動の話は一応
遼一さんに言っておかないと。

とそこで思い出し、陣内上司に
「今度結婚します」と伝えると

お前もいよいよ人気小説家の妻に
なるのか、とどやされる。




ここ久しぶりに飛ばしてしもうた、
すんません。






・・・・・

 

 

 

 



陣内「お前もつい人妻か!しかも
   その相手があの廣瀬遼一とはなぁ」

悠里「あの日、陣内さんが銘国ホテルに
   連れて行ってくれたおかげです」

「それに・・・・サンドリオンの
 パーティにも」

陣内「俺は何もしてない。お前自身で
   運をつかみ取ったんだ」

「まあ、どこに異動になろうが
 誰の嫁になろうが、お前はお前だ」

「これからもお前らしく頑張れよ」

悠里「はい!」

(思えば、この人に憧れて
 『シンデレラ』に入社したんだった)

(ゴシップを追おうが、陣内さんは
 やっぱり私が憧れるジャーナリストだ)

陣内さんを追いかけて

思い切って東京に出て来てよかったと

心の底から思える。

陣内「その話で思い出したが」

「もうすぐ『書店員が勧める新作
 ベスト3』の発表があるな」

悠里「あ、そうでした。今年は誰が
   受賞するんでしょうね」

陣内「知ってるか?あの小泉雄大も
   ノミネートされてるって」

悠里「小泉先生が・・・?」

懐かしい名前に、少しばかり

驚いてしまう。

(『ポスト廣瀬』って言われるのが
 つらくて、遼一さんの作品を盗んで)

(あれからしばらく名前は
 見てなかったけど・・・)

(そっか、ちゃんと作品を出してるんだ)

陣内「今年は廣瀬先生はノミネート
   されてねえな」

悠里「はい。まだ新作は出してないですから
   今年は入ってないそうです」

陣内「廣瀬先生がいりゃほぼ確定だからな」

「ほかの作家はホッとしてるんじゃ 
 ないか」

「もし今年すでに3冊出してたら」

「ベスト3全部ひとりで持って
 いきそうだもんな」





・・・お、ミッションや。

必要信頼度350でクリアです。
よいしょっと。余裕。







・・・・





陣内「もし今年すでに3冊出してたら」

「ベスト3全部ひとりで持って
 いきそうだもんな」

悠里「うーん、あり得ない・・・・って
   言えないところがすごいですよね」

陣内「なんだなんだ、自分のダンナの自慢か」

悠里「陣内さんが先に言ったんですよ!」

同僚「秋月さん、聞いたよ、
   結婚するんだって?!おめでとう!」

先輩「ついに秋月さんも廣瀬さんになるのか~」

周りにいた同僚たちが、笑顔で

集まってくる。

悠里「ありがとうございます。廣瀬に
   なってもよろしくお願いします」

先輩「いや、わかんないよ」

「秋月さん、もしかして
 異動になっちゃうかもだし」

あちこちで異動異動って
フラグかよ。


「別の部署に配属になるとしたら
 栄転だね!」

どんだけよこの部署w

悠里「いろんなところで経験を
   積みたいとは思ってますけど」

「出世とかそういうのは・・・」

同僚「もー、秋月さん、欲なさ過ぎ!」

陣内「そうだぞ。この仕事は欲張って
   なんぼだからな」

「ってことで、なんか面白いネタ
 取って来いよ!」

陣内さんに発破をかけられ

みんな大きくうなずく。

(ちょっと照れくさいけど)

(みんなに『おめでとう』って
 言ってもらえるのは嬉しいな)

(それにしても『書店員が勧める
 新作ベスト3』かあ・・・)

小泉先生がノミネートされているのは

驚きだけど、

それは別にして純粋に楽しみだ。

(遼一さんがノミネートされてない分
 ハラハラせずに発表を待てそうだな)

そんなことを考えながら

仕事へ戻るのだった。