富山県をはじめ、北陸方面にはほとんど足を運びませんでした。
今でこそ新幹線を使えばあっという間ですが、昔は遠い遠いところでした。
そう言う意味から、標本は即売会で手に入れたものばかりです。
十字石 宇奈月(?) 30X20X8
十字石は、泥質岩起源の結晶片岩や片麻(へんま)岩中に、鉄礬(てつばん)ざくろ石、
紅柱石、藍晶(らんしょう)石、珪線(けいせん)石などと産する鉱物です。
柱状の結晶をなすことが多く、しばしば直交(約90度)あるいは斜交(約60度)する
貫入双晶をして十字形になることから名付けられました。。
日本では富山県宇奈月(うなづき)地方の雲母(うんも)片岩中に大きな結晶が見られ、
火山岩の捕獲結晶としても産するそうです。
鉄礬柘榴石 宇奈月 80x60x30
自然砒福井県赤谷 大きいものΦ12mm
赤谷鉱山の自然砒は、写真のような形状から「金平糖石」と呼ばれています。
新鮮なものは錫白色・金属光沢ですが、空気中ではすぐに灰褐色に変色し、
酸化が進むと猛毒の亜砒酸の鉱物になるので、
産地などで砒素の鉱物を触ったあとは必ず手洗いをします。
赤谷鉱山の自然砒は、変質した流紋岩の真っ白い粘土の中に産したそうです。