お母ちゃんと「小さな芽」 (再掲) | 子どもへ伝える大切なもの

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最近は晩婚化にともない、共働きや、ある程度の収入がある為か、
結婚式を華やかにするカップルが増えてきているそうですね。

バブル崩壊後は、「地味婚」と呼ばれ親族だけで式を挙げるカップルが増えてきました。
「1回きりだし、もったいない」
この状況は今も変わらないのですが、せっかくの結婚式だから少しでも華やかに
しようとする若者が増えているのも確かです。

そもそも結婚式は他人同士だった両家が親族になるわけですから、
「ご両家の為」にあります。
もちろん女性にとって、子供の頃から夢見た憧れの花嫁さんですから
「女性の為に結婚式を挙げる」という意味は大きいでしょう。

子育てというのは、本当に大変なものです。
楽しいことばかりではないですし、子供から文句を言われる事もあります。
しかし、両親はそんな時も愛をもって、時には厳しく、時には寛大に子供を育てます。
それは、とても根気の要ることなのです。

そんな手塩にかけて育てた娘が、嫁に行く。
それは、両親にとって、とても感慨深い瞬間です。
「いよいよ、そんな歳になったのか・・・・」
寂しいやら、うれしいやら複雑な気分です。


嫁にやりたくないけど、そんなわけにもいかない。
それほど、愛をもって育てたものです。

そんな時に、娘から言われます。
「彼氏は今はフリーターなんだけど、自分の夢があって追いかけているところなの。
それで、結婚式は親族とかウザいから、ハワイで二人で挙げようと思うの。
でも、お父さん、私たちお金が無いから結婚費用出してよ、お願い」

父「・・・・・・・・・・・・・??」

母「お父さん、もう私たちのような時代じゃないんだから、いいんじゃないの?
彼らの好きなようにさせてあげましょうよ」

父「・・・・・・??・・・・・・・」



まあ、本当に愛をもって育てたのであれば、上記のような娘には育たないでしょうけど(笑)



結婚式の披露宴の新郎新婦入場などで歌われる
「長持歌(ながもちうた)」というのをご存知でしょうか?


それは、嫁入りの日。家族や親族総出で、花嫁さんを駕籠に乗せ
みんなで嫁入り先までお送りする時に、みんなで歌う歌なのです。

長持とは昔の嫁入り道具で
箪笥のような家財道具です。

先述の記事で、桂小五郎が新撰組から逃れるために隠れた場所も長持でしたね。


歌詞がとても感動するのでご紹介します。
秋田長持歌です。





蝶よ花よと 育てた娘 
今日は 他人の 手に渡す

さあさお立ちだ お名残おしや
今度来る時ゃ 孫つれて

傘を手に持ち さらばと言うて
重ね重ねの いとまごい

故郷恋しと 思うな娘
故郷当座の 仮の宿

箪笥長持 七棹八棹
あとの荷物は 馬で来る




どうでしょうか。僕は「花や蝶よと育てた娘」でノックアウトです。しょぼん

いとまごい」というのは「別れの挨拶」という意味です。

何回も何回も、名残惜しむように「いとまごい」するのです。


そんな愛に包まれた娘は、やはり「嫁に行く覚悟」きちんと出来たのでしょうね。




ここからは僕の知人のマチコさんという女性のエピソードです。
その方はもう70歳近いのですが、とても考え深い話でした。

「そりゃあ、結婚生活って楽しいことばかりじゃなくて、何回も逃げたくなりました。

一回、私が若い時に結婚生活が嫌になって、実家に帰ったことがあるんです。

夜中に実家の玄関をノックしてお母ちゃんのところに帰ったんです。

やっぱり懐かしいお母ちゃん、優しくて甘えさせてもらいました。

いろいろ慰めてもらって次の日には、やっぱりがんばろうと思って

大阪に帰りました。

帰ってもやっぱり結婚生活は大変で、何とか何年か生活していたある日、

私とお姉ちゃんと話している時に、お母ちゃんの話になったんです。

「あんたが夜中に帰ってきたあの日から、風で玄関がガタガタ鳴るたびに

お母ちゃん、もしかしたら、マチコがまた帰ってきたんじゃないかって

何回も玄関に走るのよ。あれからずっとなのよ。」

私はその話をお姉ちゃんから聞いて、泣きましたよ。。。。

お母ちゃんゴメンね。。。。

お母ちゃんはいつまでたっても自分のお母ちゃんなんや。

私の事を心配してくれている。

そんなお母ちゃんに「二度と心配かけたらアカン」って思いました。

あれからは、何かが吹っ切れたように結婚生活をがんばれました。」




この知人の話を聞いて、僕まで感動した事を覚えています。


蝶よ花よと 育てた娘
今日は 他人の 手に渡す
重ね重ねの いとまごい
故郷恋しと 思うな娘
故郷当座の 仮の宿



長持歌に託した、両親の想い。

長持歌を歌わなくなった現在でも、その精神を大切にしたいですね。


今、若者から日本が変わりつつあります。

結婚式が華やかになり、神前式が増えているのもそういった
日本の心が少しづつ復活している証拠ではないのでしょうか?

政治に対しても、地域に対しても、家族に対しても
少しづつですが変わりつつあります。

「文句ばっかり言ってても仕方無い」って、
「このままで、いいわけ無い」ってね。





今は、小さな小さな芽かもしれません


僕らの生きている間に、その花は咲かないかもしれない


しかし、子どもたちの代には、必ず大きな花を咲かす事でしょう


だからこそ、その芽を大切に想うのです


「蝶よ花よ」と育てたいのです







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