「あなたは 今 幸せですか?」 | 子どもへ伝える大切なもの

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                     ブータン王国
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中国とヒマラヤを挟んで国境があり
反対側はインドと国境に挟まれたところに「ブータン王国」があります。
2007年のGDPで言うと13億US$で世界161位の国です。
日本は世界3位ですから、ブータンは世界から貧しいと言われている国です。


国教をチベット仏教とし
日本とブータンの関係は、皇室・王室間の交流、経済協力などで良好です。
ブータンは親日国で、国際機関での選挙・決議等において常に日本を支持してくれる国です。



NHKの番組で2007年に放送された。
五木寛之 21世紀・仏教への旅」という番組がありました。
文学作家の五木さんが、仏教をテーマにして旅をするドキュメント番組です。
その中で「ブータン編」がたまらなく良い。

僕はNHKは偏っているので、あんまり好きではないですが、
超巨大メディアである所以、豊富な制作費をかけた番組が多いです。
とても映像や撮影規模など民法放送に真似できないものがあります。

この番組の中で、ブータンにいる多くの国民にインタビューしていきます。

「あなたは今幸せですか?」

子供も大人も皆が満面の笑みで
「もちろん幸せです!!」と答えます。
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「もっとお金持ちになりたいと思いませんか?」
「いいえ、なりたいと思いません。」笑顔で答えます。



「欲しいものは何ですか?」
「欲望に限りが無いから、考えません」笑顔で答えます


「みんなで働いて、楽しいったらありゃしないよ」

「私は幸せです」

「家族といるだけで幸せなんです」と、お母さん。

「私は幸せです、このブータンに生まれたのですから」と、青年。

「今のままで十分ですよ」
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「幸せだから、来世もこの地に生まれたい」と、おじいちゃん。

うそ、偽りのない笑顔でみんなそう答えるんです。。。。


僕はテレビを見ていて、ぐしゃぐしゃに泣きましたよ・・・
純粋で崇高な美しい心と、豊かな笑顔に心を打たれ、不覚にも・・・

貧しいけど家族を大切にし、みんなが国を愛している。
国民の95%が「今の生活に満足している」と答える国。
それが「ブータン王国」です。


第4代国王が若干21歳で打ち出したGNP=(国民総生産)ならぬ
GNH=Gross National Happiness(国民総幸福量)という概念がある。

「物質的豊かさでは、人間は幸福になれない」ということから
「精神的な豊かさ、つまり幸福を目指すべきだ」という幸福量が
増加する政策をとっています。


だから、こんなエピソードがあります。

ブータンは山間の村が沢山あります。

ある村でそこに電気を引こうとしました。
しかし、電線を引くと毎年やってくる鶴に害を与えてしまいます。

そこで村人全員に聞きくことにしました。
「電気を引いた生活の村と、鶴がやってくる生活の村どっちが良いか?」
子どもも大人もほとんどの人が「鶴がやってくる村」を選んだそうです。

もうひとつエピソードがあります。

1989年、昭和天皇の葬儀の時です。

発展途上国の多くの首脳が、葬儀の前日に日本に着きました。
せっかく日本に来たのだから、日本政府から経済援助を求める為です。
多くの各国首脳が政府首脳と会談しました。
いわゆる「弔問外交」です。

しかし、ブータン国王のワンチュク国王だけ政府首脳と会談しませんでした。

その理由を新聞記者に問われます。

「日本国天皇への弔意を示しにきたのであって
日本に金を無心しにきたのではありません」
と毅然と返答しています。


ブータンのGNHの指導的立場の人はこう言います。
「欧米の考えでは生活レベルが上がると、人は幸福になると言います。
それは社会的進歩に間違いありません。しかし、それは非常に低い次元の話です。
食べるものに困らないとか、人権を侵さないだとかでは
決してみんなが幸福になるとは限りません

もっと上の次元を目指すべきです。
それは人と人の関係を改善していく必要があります。
何をもって社会の進歩の図るかと申しますと
人間関係の改善こそ社会の進歩の尺度と考えます。」

ん~深いですね。すごいです。
世界の先端を走っていますね。

これらはかつての日本に確かに存在したものです。
いつの頃か無くなってきた日本の記憶がブータンに重なります。
だから、非常に懐かしい感じを受けます。



しかしブータン政府は、文明社会そのものを否定するのではなく
GNHの前提条件というものを決めている。


 1、社会的発展
   インフラの整備、個人収入の最低限確保、富の公平配分
 2、自然環境の保持
   国土の60%以上を森林として保持する
 3、伝統文化の保持
   大国に挟まれる状況の社会的アイデンティティーの保持
   『National Pride』を持つために重要なのは文化とする
 4、よい政治

ブータンは中国の覇権主義の脅威があります。
チベットとヒマラヤ山脈が、ブータンへの文化侵略を阻止してくれています。

チベットやウイグルの実情を踏まえ、もちろん軍隊もあります。
中国の脅威からインドと同盟関係でもあります。

現実問題とGNHのバランスをしっかりとっているすばらしい国だと思います。


この番組で怖いのが「命の重さと平和の重要性」ばかりが目立ちます。
さすがNHKといった所です。

日本にはチベットもヒマラヤ山脈もありません。
現実を踏まえた進歩と社会的進歩が必要です。

日本は確かに戦争の無い経済的豊かな国になりました。
それは立派なことです。
しかし、それと同時に多くのもの失くしてきました。

毎年3万人以上自殺者がいます。
10年で30万人以上です。
戦争がなければ、何でも良いのかと疑いたくなります。

野蛮な世界で
大切な人を守る武器さえ、取り上げられ
伝統文化も失い、人と人の関係さえ失い
日本人である証を失い、何をもって「日本人です」と言えるのか

心を失くした、国民は個人主義に走り
やれ保障、やれ手当てだと国に求めまくる
心を失くした政治家は、未来を考えずに自己保身で保障しまくる



国は僕らの国ではないのか
国は先人から受け継いだ大切な国ではないのか
国は未来の子ども達に渡す大事な国ではないのか





遠い過去に落としてきた「心」は

ブータンという国でまだ輝いています

もう あまり時間がありません

今ならまだ間に合うはずです

早く過去に取りに帰りましょう

あの日のあの場所へ





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