和の会メンバー観能体験記【7/28時の花第3回】 | 和の会 BLOG

和の会メンバー観能体験記【7/28時の花第3回】

和の会メンバーSです。

7/28(土)に宝生能楽堂にて催された、宝生流企画公演時の花第3回を鑑賞しました。

暑い。午前中から35℃を越える酷暑。
夏風邪を引いていた私は到着した時既にバテバテで、こんな状態で無事に観能できるのか不安になりました。
が、一歩能楽堂に入るとロビー一面に菖蒲が!
時の花は季節ごとに開催されている企画公演で、季節の魅力が堪能できる演出が施されているとは聞いていましたが、菖蒲の生花がこんなに涼しい気分にさせてくれるとは思いませんでした。
いきなり元気をもらう私。





そしていざ狂言が始まってみれば演目は「水汲」。
野中の清水で水を汲む娘の姿に暑さを忘れる。どこまでも夏を意識した演出に感動しました。

狂言が終わると20分の休憩。
ロビーにある食堂でこの公演をイメージした和菓子と煎茶のセットをいただく。
能を観に来て、生花を見られて、美味しい和菓子も食べられて、どこまで贅沢な企画なんだ時の花!
和萌え女子には堪らない演出の数々に思わず1人ニヤニヤしてしまいました。





さて能「杜若」です。
伊勢物語を題材にした在原業平にまつわる話なんですが、ストーリーらしいストーリーはなく、シテも業平だったり業平と恋愛関係にあった二条后高子だったり、杜若の精だったりします。
多くのスキャンダルを残した業平+美女高子+花の精ということで、ひたすらにひたすらに美しい、美しくなければならぬという本当に能らしい能だなぁと思いました。

美しさに酔わせていただいて、さぁ帰ろうかと思ったらロビーでこの公演のアートディレクション・デザインを担当されている中村慎一氏発見!
パンフレットを開くとすごいんだよー、とデザイナー自ら見せてくださったので、ありがたく撮影。
公演にふさわしいとても美しいポスターです。






能、狂言はもちろん、開場中、休憩、パンフレットに至るまで、全ての時間を楽しめる演出に満ちた公演でした。





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