努力と忍耐を旨とする、優等生型アダルトチルドレンの母のもとに育ち、HSPを受け継いだ私。
「がんばる」ことが大得意でした。
がんばれば大抵のことは成し遂げられるし、
目標が高いほど得られる達成感は大きくて、
その喜びと自信が、私の心の中の足りないグラスを満たしてくれる。
心の中のグラスとは…
幼い頃からそのやり方しか知らなかった私は、周囲に甘えることが極端に苦手でした。
その分、大人になってからの恋愛では
わがままを言って、無意識に相手の愛情を確認していた気がします。異性からの愛で満たす…
そして、カサンドラを抜けた現在。グラスは自分で満たす!
楽ちん生活?が身に着いてきた私は、理系アスペルガーの夫にお願いすることが多いです。
ジャム瓶の蓋が開かないとき。
高い棚から物を取るとき。
加湿器の水が切れたとき。
がんばれば自分でもできるし、
なんならそこに踏み台も、100均の万能蓋開けシリコンシートもあるけど
私より力があって、私より背の高い夫なら簡単にできちゃうから。
「Kくーん、おねがーい!」
そして、さくっと片付けてくれた夫に
「Kくん、さすが〜! ありがとう! 助かるー!!」
まんざらでもない顔で応える夫はふふん
いつのまにか、自発的に加湿器の水替え担当になってくれています。ルーティン化!
今の私は、わがままを言って夫の愛情を試したりすることはありませんし、
もし夫がお願いに応えてくれなくても、不機嫌になることも(たぶん)ありません。ちぇ〜っくらいは言うかも?
私のお願いは、夫への信頼に基づいているからです。
我を通したい。
愛情を確認したい。
そんな思いからのお願いをわがままや甘えというなら、
あなたならうまくできるから。
それだけの力や度量があるから。
相手への信頼に基づくお願いは、大人の甘えと呼べるかもしれません。
わがままや甘えは相手を疲弊させるけど、大人の甘えは相手に自信を与えることができる。
妻に信頼されて張りきる理系アスペルガーの夫の姿を見ると、そんなふうにも思うのです。
甘えられなかった私は、きっと自分のことも周りのことも信頼していなかったんだろうな…