「春夏秋冬」

花曇り  鳥堕ちて  風は逝き果て  月朽ちる 
春雷に  夏嘆き  秋の音で  冬眠り


「ジャパネスク」

時を越えて 蘇る姿
魅せられるままに 惹かれてゆく

泡沫葉桜よ
愛し人は花吹雪
春が散り遊ぶ
儚きを繰り返して

記憶の彼方
ジャパネスク
咲き乱れる世 数えて
遠き日を振り返る
君の過去に近づきたい

心の奥の
ジャパネスク
歌い上げる声だけで
巡り会い 夢踊る
懐かしきかな あの時代

麗しの空に……
君がいなくて
人波にさらわれた
夜を忘れない

長い冬の 先に君を待つ
淡き面影は 眠りの中

目醒めて 舞う世界 
永く暗い闇も消す
命果てるまで 君の側にいれるなら  

うつろいゆくも
ジャパネスク
数多の季節 またいで
美しのまほろばを
同じ瞳に映したい

天を仰げば
ジャパネスク
命短かき 運命(さだめ)に
艶やかな 羽広げ
雲の隙間で 月宴

記憶の彼方
ジャパネスク
咲き乱れる世 数えて
遠き日を振り返る
君の過去に近づきたい

うつろいゆくも
ジャパネスク
数多の季節 またいで
美しのまほろばを
同じ瞳に映したい

心の奥の
ジャパネスク
歌い上げる声だけで
巡り会い 夢踊る
懐かしきかな あの時代

麗しの空に……
君がいなくて
人波にさらわれた
夜を忘れない


「妖」

奪い合う 運命(さだめ)が血走る
天はまた 暗く黒い 涙流し
まるで あの世の影へ誘うように
列なし 戻れない道を往く 

欲望に飼われて
咎の面をかぶる
乗り移るは 醜き怨み

ふるいかざす刃が
罪深きを創る
我を忘れ 憎しみに 溺れては 消えてゆく
たがためだと正義を
暴れ謳う様は
姿 化けた妖か
自我は密かな物語
触れた先は 行方知れず

己にも眠る心性(こころさが)
気づかずに 抱え背負い
囚われてく
隠そうとしまい込む 歪んだ声を
どこかで しならせる愚か者

いただきの争い
奢る 末は たたり 
返り呪い あびる日を見る

ふるいかざす刃は
罪深きを示す
我だ我だ 喚く声 孤独への 地獄絵図
世のためだと正義を
押し付け合う様は
人を叩く妖か
自我の目醒めは難儀あり
祈りすがりて 清め待つ 

ふるいかざす刃は
罪深きの証
我を忘れ 憎しみに 溺れては 消えてゆく
たかり 纏う 姿は 
成れの果ての終わり
闇へ来いと操られ
自我が爆ぜる 時を告げる
誰のそれも行方知らず


「夢水花」

時は無常に河のように流れる
私は今宵一人きりこの場所に浮かんでいます
幼い頃に描いた自分は何処?
心から笑う事もうまくできなくて

遠ざかっていく未来
迫り焦る現実に迷い

自分を守ることだけに
囚われ
傷つけてきた
何もないふりして

いっそ 君を知らずに 出会わずに 生きてたなら
絶望も 失望も この世に生まなかったのに
叶わないと私は 手を伸ばし続けるの
もういいよと 心には言い聞かせても

月日重ねるほど すがりたい気持ちを
心に打ち明けられない
悲しみは飲み込む雫
一つだけ 願いが 今叶うのなら
私から まだこの歌 奪わないでいて
苦しみ 憂いと 歩きながら 灯した運命
いつの間にか 戻りたくて 
水辺に言葉投げてた
永遠を信じるため

いっそ 夢を見たまま 覚めないで 生きて行けたら
欲望の儚さに気づかず  遠く揺れるだけ
叶わないと私は 星を探し見上げた
もうそこでは 言葉さえないものになる

紅い水が 胸の奥
渦巻いて 大きくなる
夜明け前は 抱えきれず
切なさで 泣いた
追いつけない 光  
触れたくなる

君を知らずに 出会わずに 生きてたなら
絶望も 失望も この世に生まなかったのに
叶わないと私は 手を伸ばし続けるの
何よりも 大切な君がいるから

きっと 夢を見たまま 覚めないで息を止めても
さよならが 言えないと私に終わりは来ないの
枯れる花は 優しく大きな花を咲かす
いつの日か いつの日にか 訪れるまで