もちろん、ド素人ですが、ちょっと考察を。この30年の間停滞またはデフレでしたから、年金のマクロスライドが実効的には機能していませんでした。つまり、年金額は同じで、変化がほぼほぼない状態で、現役世代の年収もほぼ一定。ところが、この数年、物価上昇に対し、マクロスライドによる物価上昇より少ない年金振り込み額の増額に毎年変更になってきました。100年安心とか政府が言っている要がこのマクロスライドで総年金負担割合が低下し、その前提には物価上昇より現役世代収入増が大きいか同じであれば、現役国民負担が低下する制度。なので、政府・総理は躍起になって、企業に物価上昇以上(少なくとも同じ)の給与アップを盛んに求めています。企業に物価上昇以上(少なくとも同じ)の給与アップさえあれば、現役世代の負担が下がり、年金受給者の老人の実質収入(物価対年金額)が低下するシステム。老人側から見ると、インフレで年金額が実質低下し、生活が困窮するシステム。まあ、ビジネス街を除けば、どの町も平日日中は老人で溢れ、それがある意味経済を支えている面もあるかと。
このシステムはインフレでは機能し、現役世代の負担を下げますが、当然、老人の負担が増えます。つまり、政府が”投資”を呼びかけていますが、これは現役世代だけでなく、老人もそうしないと、老後の資金が不足するという筋書き。老後の資金が麻生氏の”2000万”でしたが、インフレに伴い、どんどん増額になります。
現在の現役世代から見ると、こんな感じですが、では、インフレ時代に、この現役世代が将来老人になったとき、どうでしょうか?投資により、老後の資産を増やし続けますが、マクロスライドにより年金額は下がり続けます。会社に属していれば、年金負担の50%は法人が負担しますが、非正規労働者や個人事業主などのような100%負担の国民年金のみ加入する(私も30歳まで)状態では、丸損状態。つまり、国民年金は、納めず、全て投資に向けるべきなことは、明らか。もちろん、政府が言うところの、GPIFが黒字ならば、安泰との主張もありますが、これは制度の安泰で、納めた額を回収する観点からは、大損なことは、インフレ社会では特に、明らかなこと。個人の損得勘定からは、非正規労働者や個人事業主などは国民年金を納めないことを勧めますが、社会正義からは、滅私奉公して納めるべきかと、政府が言うように。