鈴虫の声が、心地よい。

 

 

やっと来た、この季節!

夏が過ぎて、大気が鎮まっていくこの感じが、

私はとても好きです。

 

もうすっかり秋の空

 

 

ここから年の瀬までの移ろいが、大好き!

 

毎年、毎年、同じように巡っていく。

 

 

 

***

 

お盆を過ぎると、微かに虫の音が聞こえる。

次第に、朝夕が蝉から鈴虫に置き替わり、

気づけば一日中、その声に包まれる。

 

 

私は夏蒲団をしまい、

カボチャやキノコを食べたくなってくる。

 

***

 

徐々に鳴き声は小さくなり、

気がつけば、最後の一匹が鳴いている。

すると、今度は木の葉が色づき始める。

 

 

私は外歩きがしたくなり、

栗のお菓子を食べたりする。

食欲がどんどん増していく。

 

***

 

やがて葉が枯れ、落ちていく。

夜がぐんと長くなり、

月が丸ごと凍ったように見えてくる。

 

 

私は家に籠るのが好きになる。

白菜が甘く、鍋の出番が多くなる。

 

***

 

そして冬至を迎え、

また日の長さが変わっていく。

年の瀬で、街が気ぜわしくなっていく。

 

 

私は「今年も終わるな」とか思いながら、

なんとなく、素直になったりする。

 

 

年が明けて、また、

次の季節に移っていく。

 

 

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こういうのが、私の喜びです。

これが喜び。

つくづくそう思う。

 

 

季節の巡りのなかに、自分がいること。

自分も一緒に、移ろうこと。

 

 

それを感じる

余裕があること。

 

 

 

世の中には、様々に輝いている人たちがいて、

私は時々、本当は望んでいないものまで

うっかり目指しそうになる。

 

 

 

だから、この感覚を、きちんと覚えておこう。

 

 

私が好きなのは、これ。

 

 

この先、何かを選択するときに、

この認識が、指針となるのだ。