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今日は大相撲についての感想等を書いてみます。

 

最近の大相撲を見ていて、私は何か『年々迫力・

質の低下』というマイナスイメージが

頭を過って仕方ありません。

しかし、実情を見れば、その背景・理由が

きちんとある事も分かりました。

以下の様にまとめてみます。

 

<大相撲が面白くなくなった理由・背景>

1,絶対的横綱がいなくなったこと

2,モンゴル猛者の理不尽な排除

3,学生相撲とプロのギャップ

4,若手の育成・獲得が出来てないこと

5,無駄な巡業の増加

6,明らかな稽古不足

 

1,まず最初に言えるのが、これだと思います。

  照ノ富士も、実力は流石なものがありますが、

  満身創痍(大関~最下位~横綱と、あまりにも

  時間を掛け過ぎた事で、年齢・膝の不完治等々

  が積もったため)であり、出場すらままならない

  状態にあります。

  私が観はじめた頃には、北の湖・千代の富士という

  押しも押されぬ大横綱が君臨し、それをどう

  倒すか?という明確な図式があり、その下剋上と

  王者の意地のぶつかりあいこそが、醍醐味と言えました。

 

2,朝青龍に始まり、4力士が、実力で横綱を掴みましたが、

  鶴竜以外は、実質『協会による排除』という形で土俵から

  消えてしまいました。これにより、1の図式がまた崩れ、

  群雄割拠の時代になればまだしも、結果『ドングリの背比べ』

  な状態になってしまった訳です。

  私は『現相撲協会の目標や意図』が全く見えません。

 

3,現在、大学・高校相撲はそれなりに盛況であり、それは

  それで楽しめてますが、しかし(特に大学)その主力が

  プロ(角界に入る)入りが極端に少ない現状があります。

  他のスポーツと違い、力士の選手生命は、かなり短い

  (30歳位まで)ものであり、大学から入っても、10年

  戦えるか?という現実があるからではないでしょうか?

  大学力士の多くは、『プロまで行かない』という選択の

  下、その道を最終ステージとして選択している気がします。

 

4,私の視点では、『相撲は他競技と違い、素質・一芸が

  あれば、育成によって作る事が出来る競技』だと

  思っています。しかし、ある記者が、『相撲部屋の崩壊』

  というコラムを載せていて、『部屋の環境がヌルク

  なった』という事でした。食事は質を増し、トレーニング

  方法やリハビリ・映像解析等々、成長するための環境は

  進化している反面、大元の『稽古』自体に真剣さを

  感じられなかった、と書かれていました。親方もなあなあ

  で、力士もやらされている稽古、居残りや早朝の自主練も

  見られない、これでは、上に上がれる力士が育たないのは

  当然だと思いました。

 

5,元々、東北等、『普段本場所を観に来られない地域へ出向き、

  生の相撲を観てもらう』という趣旨で始まったはずの巡業が、

  神奈川で言えば『横浜』『藤沢』等々、不必要な都市での

  開催がぞくぞく増えました。要は協会が利益を上げるために

  行っているものでありますが(それ以外の理由がない)、

  この弊害は想像以上に大きいものであります。

  

6、5を含めてまとめますと、私見では『本場所6回』のみに

  集中させ、全力・万全を期してそれに望んで欲しいと

  思っています。

 

  しかし、5によって、『稽古日』が丸一日削除されて

  しまいます。力士からしても、『本場所で成績を上げない

  と意味がない』訳で、この巡業自体、『どうでもいい』

  『やりたくない』というのが本音だと思っています。

  巡業とはいえ、ケガのリスクも当然あり、また本場所と違い

  『窮屈な移動』『食事・寝床(ベッド等)の違い』も、

  力士に掛ける負担は大きいものがあります。

 

  さらには4も加味すれば、『現在の大相撲の低迷』が

  明白になると思いますが、みなさんはどう思われますか?