久しぶりです。初級馬場上がってすぐくらいにお世話になって以来。半年近く乗ってないかな。

やや重めのベテラン馬です。元競技馬で賢く、会員の中にもファンが多いですが個人的には乗ってる間中、隙を伺われている感じがあります。

あだ名はなんと、"指示待ち"デルタ。



デルタ



馬房へ迎えに行くと壁に引っ付いて立ってました。

洗い場は一列目がマスト。

馬沿いが悪いわけではないけど、他の馬と顔を鉢合わせるのが苦手でかなり手前でも石のように固まってしまいます。まるで蛇に睨まれたカエル。

洗い場に着いて暫くすると、珍しく激しい前掻き。必死でこちらを見てくるので、何事かと正面に回ると腹の下に1匹のハエが。

これがなかなかしつこくて、デルタが回し蹴りしようが尻尾ビンタしようが離れないんです。

前掻きはデルタからの「SOS😱なんとかしてー!」だった模様。払い除けましたが、まぁしつこい。

虫除けしても効果なし。馬装中、延々とたかりにくるのでデルタの機嫌がどんどん悪くなっていきます。

肩に止まったのとかは叩いて1匹仕留めたんですが、今度は縞々模様のハエが寄ってきてキリがなく……

顔にもたかるのでイヤーネット装着しました。

なんとか馬装して馬場へ。曳き馬で速く行こうとします。嫌な予感。




以前デルタに乗った時は毎回ネックストレッチを付けられていたんですが、今回はなし。コンビ付けられたからですかね。


まずは蹄跡へ……

うん。やっぱりそうだよね。走りたがるよね。

デルタとは思えないスピードとパワーで常歩。もはや最初っから中間常歩です。

気を抜くと速歩、どころか駈歩出るんじゃないかと思うほど馬銜にグイグイ。

下手に馬銜を強くすると逆に乗ってきて走りそうです。とにかくこれ以上前に出ないようにだけ。

虫に気を取られています。追い払いたいから、走らせてほしいって感じ。

前の馬はまだのんびり蹄跡行進中。そりゃそうです。まだ一周もしてないんだから。

とはいえ、このままだと突っ込んでいきそうなので、多少速そうな馬を探します。走らせはしないけど、多少は前に出してやらないとデルタの気が収まりそうにありません。

速そうな子……、速そうな子……

いた!ネイチャー!

そそくさとネイチャーの後ろへ。しかしネイチャーの前の馬も歩度がまだ伸びてないので、ネイチャー、デルタで渋滞。

一旦、腹帯を締めに中へ。出直す時に唯一渋滞せずに単独で歩いていたのがサウンドカール。カールの後ろへ。デルタの後ろは4馬身ほど空いてトロイです。今日のデルタならトロイが後ろでも大丈夫そう。



しばらく常歩で周回。すぐに歩度を伸ばすように号令。

なかなかカールの歩度が伸びません。指導員からショートカットも考えるようにカールにアドバイスがありました。

ある程度離されると速歩で前へ進んでくださったので、チャンスとばかりに走りかけるデルタをなんとか宥めて常歩の歩度をゆっくり伸ばさせます。

でも虫に焦っているのでリズムが速い。私と合わない。

こっちが焦っちゃダメだ、と深呼吸して、一点を見つめずに広い視野で、大股歩きさせるイメージ。少しずつ落ち着いてきました。

この時、指導員から「虫を嫌がってチャカチャカしてる子が何頭かいますね。どうしても煩いようだったら中に入ってきてください」とアナウンスがありました。ありがたやー。これ以上テンションが上がるようなら考えます。



速歩号令。ロケットスタートではありませんが、デルタにあるまじき(失礼)前進気勢!

長蹄跡で好きなように加速されかけましたが、軽速歩をゆっくり&バランスバックでなんとか歩度が詰まる。

集中させなきゃ……とにわかに首内やらなんやら試して、段々とデルタのテンションが落ち着いてきました。

虫から逃げようとする加速は無くなり、一安心。すると後ろから何やらフガフガ荒い鼻息が……

ひぇっ、トロイ。近い。しかも怒ってる!

乗ってる方は「止まらない💦」と焦ってる様子。前にもたれて速くなってしまったみたいです。で、デルタのお尻が近いから怒ってると😭

でも、デルタの前は2馬身でサウンドカール。こちらも馬沿いが良くないタイプなので、これ以上前には行けません。

おしり齧られないか心配しつつ、指導員の介入もありなんとか。



斜め手前変換。先頭に指名されました。

順調に進んでいくデルタ。H点をサウンドカールが通過中のため、その手前でC点寄りに変更したんですが、そこからデルタの「右手前イヤイヤ」が。目の前の蹄跡に出たがりません。

前に乗った時も手前変換でイヤイヤされた記憶が蘇りました。そういやそうだったわ、と。

回転しようとするのを止めて、傾く馬体を真っ直ぐにして脚扶助で蹄跡へ。BMの間くらいに😂

右手前でスラローム。難なくこなしてくれますし、前が失敗しても釣られません。しかしちょっとずつ推進が怪しくなっていく。脚を強めても反応がイマイチ。

指導員「隙を狙ってる顔してるよ😎脚より鞭一発、軽くでいいから」

軽くパチン。

🐴「ばれたー💦真面目にやります💦」と、脚反応が上がりました。スラロームもさっきより自在に動いてくれます。

指導員「その方が乗りやすいでしょ?真面目な顔してる、今。もう鞭いらんからね」

この馬が動いてる感覚を覚えておかないとですね。



暫くスラロームしてレッスン終了。

デルタは連続……。聞くところによるとこれで朝から出ずっぱりだとか😱

基本的に専用で忙しいんだと思いますが……

次に乗られるベテランさんから「今日のデルタどうだった!?」と聞かれました。

虫を気にして煩かったことと、集中するまでは好きに走りたがって下手したら駈歩しそうだったことを伝えると、

「えー!?やっぱり……。昨日もそうだったのよ。それで走られちゃった人がいてね……

なるほど。おっとりしてる割に虫一匹にはイヤー!ってなるんですねデルタ。刺されるのは誰だって嫌か〜。




のちほど、同じレッスンに出ていた方と話すと「えっ、そうだったの!デルタぐんぐん動いてたから、"すごーい、デルタが先頭じゃない!"って思ってたよ😂抑えてたんだー。そういう風には見えなかった。乗ってる感覚と見てる方の感覚って全然違うね」と言われました。

これは本当にそう!

あの人めっちゃ綺麗に乗ってるー!と思ってお声掛けすると、「いやいや💦💦もう持ってかれそうで必死でしたよ😱全然余裕なかった🥶」と言われたことがあります。

でもイケイケデルタってレアなのでちょっと面白かったです。

今度は右手前絶対出すぞ!