新潮文庫の「江戸アルキ帖 杉浦日向子著」という本をご存知でしょうか。
とても素敵で、不思議な体験ができる本なのでご紹介したいと思います。
この本は、優しい色彩のイラスト入りの江戸ガイドブックです。
まるで、タイムスリップしたかのような気持ちになれる本なのです。
いわゆるドラマチックな展開があるわけでなく、ちょっとそこまで・・・的な軽やかさがあり。
どこから読んでも大丈夫。
気楽に楽しめます。
江戸風俗研究家&漫画家&エッセイストの杉浦日向子さん。
この方、本当に江戸と現代を行き来していたように感じます。
そんなことあるわけない?
でも、わけないかどうかも証明できないですよね。
実際はどうかわからないですが、意識の上では本当に行き来が出来ていたのではないかと思うのです。
それくらい、普通にリアルな江戸の日常と思われるものが描かれています。
さっきそこで聞いた会話とか、さっき見た風景とか、
全てのページにイラストがあり、イラストの右下には日付も入っています。
本当に行ったのだろうと思わずにはいられない。
現代とは価値観も異なる江戸、この本を読むと、何だか緩みます。
気持ちも、不思議と身体まで緩むのを感じます。
時間の流れ方が違うのか
色々なことに寛容なのか
余白のようなものをたくさん感じるのです。
上手に説明できないのですが、読んでいただければわかります。
とても不思議で、それでいて現代とは違った豊かな何かを少し感じることができますよ。