マティアス・ヘフス | Hornozaurusのブログ

マティアス・ヘフス

2/18に東京フィルの第51回オペラシティ定期シリーズ を聴きに行きました。
お目当てはジャーマンブラスでおなじみのスーパートランペッター、
マティアス・ヘフスによるジョリヴェのトランペット、弦楽とピアノのコンチェルティーノです。
彼のことは昔ジャーマンブラスのバッハ集のDVDを見て度肝を抜かれ、
その後ジャーマンブラスの来日公演を見て感動し、
いつかソロでも聴きたいと思っていたので大変楽しみにしていました。

この曲とブルックナー9番というマイナー気味なプログラムですが、ヘフス効果か、
ホールは定期会員と思しき人やトランペットケースを持った人などで大入りでした。

タイトルどおり弦楽器とピアノ奏者のみがスタンバイする中、さっそうと尾高氏とヘフス登場。
曲が始まったかと思うと、終始めまぐるしく上から下まで動き回り、息つく間もない10分間でした。
ものすごく難しいと思われる曲ですが、まったくそう感じさせない見事な吹きっぷり、圧巻でした。

カーテンコールの後、楽器を背中に隠して現れましたが、
さっきまで吹いていたロータリーとは違い、なんだかベル分岐して二つついている奇妙な楽器で登場!
こんな感じ の楽器でした。
片方のベルにはミュートがつけてあり、ふつうの楽器ではまず吹けないと思われる、
瞬時にオープンとミュートの音色が入れ替わるジャジーなとてつもない曲でした。
おそらく左手でどちらのベルから鳴らすか切り替えてるのだと思われますが、
その切り替えさばきも含め、本当にお見事でした。
ヴァルフ・ケルツェックの"ダブルベル・トランペットの為のアドヴェンチャーズ"
という曲だったそうです。

ホルンでも理不尽なほど時間のないミュートつけはずしの指示がある曲が存在したりしますが、
かといって、この楽器のようにベルが二つになると重くなりすぎて大変ですね。。
ミュートを付けなくても押すだけでミュートの音になるロータリー付きホルンが発明されたら便利かもしれません。
ゲシュトップのほうが売れるでしょうか…。

前半だけで満足しまった感じですが、後半のブルックナーも大変楽しめました。
東フィルもまた聴きに行きたいオケの一つになりました。