大雨が降ったり、大風が吹いたり、山々が噴火したり、
われらのちいさな島国は、大自然に翻弄されてますな
こーゆーときは、心をしづかに落ち着けて、一日一日を
いとおしみながら、おだやかに暮らしたいものです
てなわけで、オジサンはTOKIOへ野暮用のついでに、
たっぷり日本画をみて、大いに安らいできましたよ
まずは、出光美術館の「田能村竹田展」へ。
この方は、まつりごとに嫌気がさして、三十路で隠居に。
それから中国の絵にならって、画業を始めたんだとか。
江戸の人々は勉強家ですね、山水画、花鳥画、人物画、
それぞれに墨絵も着色もあり、どれも実に情緒ゆたか。
でも本人は、いつまでも上手くならないと思っていたとか。
たくさん憧れの国の絵をみて、たくさん師匠にまなんで、
たくさん心癒される絵をのこしてくれました。
竹田さん、楽しかったです、どうもありがとう
週末で人通りが少なく、雨で木々の緑が美しい丸の内。
高価な石の舗装路をのんびり歩いて、三菱一号館へ。
河鍋暁斎とジョサイア・コンドルの師弟展です。
江戸のおわりに生まれた暁斎は、狩野派を受け継いで、
西洋画も採り入れながら、独特の画風をうみました。
とにかく面白い、そして、とにかくウマい
明治に活躍した建築家のコンドルは、暁斎にベタぼれ。
弟子でもあり、パトロンでもあったとか、ステキだね。
おふたりの友情にカンパイ、どうもありがとう。
大企業の美術館をハシゴ、おつぎは三井記念美術館。
鈴木春信や東洲斎写楽などの、浮世絵をみました。
アメリカから、なんと初めての里帰りだそうです。
江戸の初期に、とても簡便な技術ではじまった木版は、
およそ100年を経て、見事な多色刷りにレベルアップ。
その変遷が、丁寧な展示でよ~くわかりました
現代人がみても、当時のヨーロッパやアメリカの人々が
たいそう喜んだであろうことは、想像に難くない。
浮世絵の絵師、彫師、擦師たち、どうもありがとう
オマケにもひとつ、世田谷文学館へいきました
ぼくたちの70年代に欠かせない、植草甚一さんです。
知人いわく、ずっと少年だった、感性ゆたかなヒト。
映画フリーク、ミステリフリーク、ジャズフリークでした。
当時の先鋭的な雑誌「宝島」、その毎号を飾る巻頭に、
独特の表情ある肉筆で、コラムを載せていました。
映画の観方、ミステリの読み方、ジャズの聴き方やら、
ものの書き方まで、ずいぶん感化されました。
Mr.JJ たくさんの想い出をどうもありがとう
さてさて、どうにも、TOKIOへくると、やたらに忙しい
それでも、たっぷり、日本の先輩に出逢えて幸せです。
そのありがたさを味わい、われわれも100年200年後、
後輩によろこんでもらえる、実をのこさねばね~
「自然には 無尽の美がある
詩がある 音楽がある 絵画がある 彫刻がある」
相馬御風