人って寂しがり屋。
自分で何でも出来るってよく思うけど、実際には必要最小限のことすらできない。
お米を自分で植えたり、牛や豚や鶏を飼ってるわけでもない。
自分で火を起こしているわけでもない。
でも強がってしまう。
これは、きっと寂しがり屋なのを隠すため。
だから、他人に自分の存在を認めてもらうと、とても嬉しくなる。
至って単純で、バカみたいと思いたくなるけど、そうじゃない。
人は寂しがり屋スイッチを持ってるから、やさしくなれる。
もちろん、やさしくない人もいるし、トンチンカンな人もいる。
それは、スイッチがきちんと入ってないから。
自分の力だけでは、そのスイッチはなかなか完全にできない。
だから、他の人達と交わることで、少しずつスイッチが完成していく。

僕は真希ちゃんに出会って、ほんの少しだけ人として成長したような気がする。
真希ちゃんがスイッチの調整をしてくれたんだ。
また、岸岡ちなみちゃんに出会って、スイッチがさらにほんの少しいい感じになった気がする。

いつかは、僕も他の人達のスイッチの調整ができるような人間になりたい。
今のままでは、生きているうちに間に合うかどうか分からないけど、他の人達のためになるようなことをしたい。
もちろん、自分の気持ち次第なんだけど。
また、そうすることで、生きた証を作れるような気がする。
僕のことなんて、僕がいなくなっても覚えていてくれる人はほんの一握りだけ。
でも、1人でも多くの人の心の片隅に佇ませてもらえれば、この上ない歓びだ。