FNSドキュメンタリー大賞「石炭奇想曲 夕張、東京、そしてベトナム」という番組を見ましたが、この番組で何を訴えようとしているのだろう、と思いました。
日本は今でも非常に多くの石炭を使っているようです。
こんなことがあっていいのでしょうか?
石炭は石油に比べてはるかに多くの二酸化炭素を排出します。
つまり、地球温暖化を促進させてしまうエネルギー源なのです。
それにも関わらず、日本ではたくさんの石炭を使っている。
世界中で排出権の売買が活発に行われていますが、この事実は全く報道されず、排出権の話ばかりが新聞紙上を賑わしています。
石炭は地球温暖化を考えるなら、使ってはいけない資源。
それにも関わらず、発電などで大いに使われている。
国は何を考えているのだろうか?
炭坑で働いていた人々は、他に職を求めても行き場がない、という問題があります。
その一方で、夕張市は破綻してしまいました。
夕張市のかつての為政者の過ちが、この世代になって噴出した格好です。
ただ、そんなノスタルジックなことを書いても、夕張の人々の空腹は満たされません。
どうすればいいのか?
東京のど真ん中でテレビを見ながら考えても、分からない。
人間は自分がその渦中に投げ出されない限り、まじめに考えようとしない。
そういう僕もその1人。
ただ、考えても分からない問題でもある。
夕張の人々にお金を渡せばいいのか?
そうだとしても、そのお金はどこにあるのか?
また、渡すとなれば、1回きりではなく、永遠に渡す必要があるのではないか?
そんな財源はどこにもない。
金持ちが寄付すればいい?
金持ちの中に自分が含まれていたら、寄付できるか?
法律で決めればいい?
でも、そんな法律を作れば、あちこちで破綻する市町村が出てくるかもしれない。
そうしたら、どうなる?
夕張にはほとんど若者はいない。
非常に虚しい考え方ですが、そのうち人口はゼロになる。
そうすれば、夕張市を維持する必要がなくなる。
他の市町村と名目上合併させるが、旧夕張地区には何の保護もライフラインも提供しない。
そうすれば、合併させられた市町村には負担はない。
そんなことになるのではないでしょうか。
ただ、いずれにせよ、石炭は地球温暖化を促進させる資源です。
石油がまだまだたくさんあるのにも関わらず、安いということだけで石炭を使っていていいのでしょうか。
全く釈然としない話です。