ファントム大阪に還る(泣くわ~) | ほりきりのブログ

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  すんません、また泣いてます…

 9時くらいまでは野球を見ていた。(さすがにエスコンこけら落としの今夜はチャンネル権がない)裏でCSは録画していた。


 ネタはポロポロ見たんだ。オープニングがめちゃめちゃかっこいいとか。オペラ座をやったというのも見ちゃった。
 それはとてもうれしくてウキウキした。東京ドームで再会したから、もう解禁になったんだ、また見れるんだうれしいなと思った。


 それが、録画でちゃんと見たら、いろいろわかってしまって涙が…
 東京ドームとは違う。

 この大阪。ラクタブ、いやなみはやドームで演じるオペラ座は意味が違うんだ。


 ここ大阪・東和薬品ラクタブドームは、2014年NHK杯が開催された場所。
 オペラ座プロが集中してオペラ座祭りと言われた。なみはやドームにシャンデリアを!と言われた。
 そしてあの中国杯の事故での大怪我がいえぬままほとんど強行出場のようにしてのぞんだ試合。
 案の定ミスを連発して4位。ギリギリGPファイナル出場に滑り込んだ試合だ。
 そこでオペラ座を演じる。
 これは東京ドームでのロンカプと同じくらい強い想いがあったのではないだろうか。


 演じた内容がすごかった。
 ステップはさんで後半へ。当時の構成では後半に5本、うち3コンボという鬼構成だったはず。それをそのままやった。(前半のシャンデリア落とし4Tがないのは残念だったが)
 4T-3T、3Aー2T、3A-ℇ-3S。この3コンボ全部跳んだよ。最後のルッツ~~も跳んだよ。(見よ、あれがお手本のルッツだ)


 なんて奴だ。これショーなんだけど。こんな構成、こないだのさいたまワールドでもやる人いなかったんじゃない?(ジャンプマシーンのマリニン除く)
 これは9年前、あの試合で跳びたかったジャンプたちだ。今ここですべて跳んだ。

 

 そしてまだ少し青臭さもあったハタチのファントムは、威厳のある大人のたたずまいになっていた。

 これはリベンジなの?それとも忘れ物を取りにきたの?


 そしてこの場所に私はいた。ずっとホーム真駒内の試合ばかりだったのに、始めてひとりで遠征した試合だ。(14年さいたまワールドには娘と友人と3人で行っている)
 このときは娘は同行してなくて、たったひとりで胃が痛くて重くて、大阪名物のこなもんが食べられなくて(食べてみてもまったく味がしない)おにぎりすら砂のようだった。
 その年の夏に札幌で見た劇団四季の公演で買ったクマのファントム人形を握りつぶしながら、半べそかきながら見ていた。(べアントムはここがデビューです)



 あのときの羽生の印象を当時のブログでこう書き残している。


 「この日のファントムは、中国杯のときのとり殺しそうなそれと違ってはかなげだった。映像で見返したら泣きそうな顔してた。
 スタオベは、した。演技としては本人は満足できるものではないだろうことは承知。でもみんな、あの状態でここで滑ってみせたことへのお礼の喝采だったと思うよ」
 「本人が一番苦しいときに、直接拍手して、声をあげて、応援することができたことが一番うれしかった。この先体調が戻ればきっと羽生はすごい演技をする。その時に、私の拍手も、彼が立ち上がるための力のほんの一部になれたと思えたら、こんなにうれしい自己満足はない。」


 本当に大変な状態だった。きっと本人も心を残していたと思う。
 まさかプロになってから、この場所で、こういうすごいファントムを演じることになるとはね。
 よかったね。本当によかったね。


 今回のツアーでの演目はこれで通すのだろうか?大阪限定のような気もする。ここの会場で滑りたかったんじゃないかな。その念願を果たすために大阪公演。
 だとしたら次の奥州や横浜はまた違う?
 えええ、私奥州行くんですけど~~~
 そりゃあ東京ドームで涙の再会はしましたけど~~~(あくまでも東京ドームには私のために来てくれたと思い込んでいるアホです)
 もいっかい、奥州で見たい。ロールバック席なんだよ、すぐそこでお会いできるのに~~~
 最初はファントムだ、奥州とってよかった~と思ったんだけど、どんどん弱気になってきた。


 まあいいわ。私がどんな羽生に会えるかはわからないけど、お会いできることには変わりはない。
 そして大鬼門の大阪で、辛い思い出のラクタブで、すべてを払拭するようなすばらしい演技ができたことが一番だわ。


 ということで、またしてもファントムさまに泣かされた夜でした。
 過密スケジュールのツアーが始まったけど、どうか健康で、最後まで元気にがんばってね。