今日はいい天気。
朝洗濯ものを干そうとベランダに出たら、一連の雲が日本列島のようだった。
あわててスマホ出して来て空にかざすけど、みるみる崩れてしまって、北海道が横にずれた。ちょっとお日さま、そこが北海道の位置よ。
津軽半島と下北半島もはっきりしてたんだと、すこしボケたけど。岩手がまるまるないな。ごめん。
本州の厚みはいい感じでないか。房総半島が主張してるなあ。まあ私は千葉県人なんで。(夜に放送してたありえへん千葉は大笑いだった)
すばらしいお天気に浮かれて散歩もしてきた。八重桜が見頃よ。明るい気分で夜を迎えたはずなのに。訃報が続いていた。
田村正和さん。そうかあ、昔から知ってる芸能人さんとかがそういうことになる時代なんだな。自分よりずっと年上の世代はしかたのないことだと思う。70代は少し早いけどね。親を見送った世代としては、残念でもしょうがないなあと思える。
一方で自分と同世代はいささかショックだ。
ネットニュースをなにげなく見ていて、漫画家の星野架名さんの訃報を見てびっくりした。星野…かなーーーーー?!えええ、昔大好きで読んでた。これはまずい、ほんとに私と同世代なんじゃないか。
本棚の奥を探しまくると、あった。文庫版の『緑野原幻想』
私は同世代で読者として、正和さんより架名さんを偲ぶことにする。
(今日撮ってきた枝垂桜。空から降り注ぐようだよ)
私と架名さんはほんの少し感性が似ているとずっと思ってきた。SFが好きで、少年(中高生がストライク)が好きで、学校が好きで、制服(男子は学ラン!)が好き。そうでしょ?
私たちが同世代だとしたら、同じものを見て同じように感じて育ってきたんじゃないかと思える。小学生のときNHKの夕方の少年ドラマシリーズに夢中になったくちでしょ。緑野原シリーズのノリはそのまんまだもの。それから漫画や小説やアニメや映画で、いろんなSFやファンタジーを見て創造力を膨らませたのだとしても、根っこは少年ドラマシリーズのSFジュブナイルにあるのだと思う。
主にSFやファンタジーを描いていたけれど、それは宇宙にいったり、戦争に巻き込まれたりするような大きな話にならない。普通の高校生たちが学校を舞台に何か不思議に巻きこまれる。そういう話が多かった。シリーズが長くなるとストーリーがインフレしていくのは常なのはよくわかる。それで主人公の運命を翻弄する大きな事件に発展するわけだけど、それでも基本は学校で、制服で起きる不思議だ。
初めて読んだのが『ラピュータス流星群』 コミックスだって買ってたよ。文庫にまとめてそっちは売ってしまったけど。
生徒を乗せて、学校を乗物に、次元をめぐる旅をする。架名さんの根本がこの話だよね。私もこの校舎に乗りたかったな。
(銀河鉄道の南部鉄器の文鎮、仕事してます)
学校を舞台にしていても、宇宙は好きだよねきっと。銀河鉄道の夜も好きだと言っていたはずだし。
星空なんかは私のスマホでは写真に撮れない。でも、今までに夜明けや夕陽のわりと劇的な色の空や、いろんな時間のいろんな空を撮影してみたんだ。私も宇宙につながりたいのかもしれない。
空の写真を地上から送ります。創造力かきたてられるかな。
病棟の窓からはいつも夜明けの空が撮れるけど、今までで一番ドラマティックだった夜明けの空だ。
もうちょっと控えめな、きれいな朝焼けも。
白鳥は魂を運んでくれるんだっけ?
天使のはしご。
天につながる大樹。そういうモチーフもあったね。
私の町に沈む夕日。
(駅の窓ガラス越しだから中のものが映り込んでるけど)
そして月がのぼる。
架名さんの作品のキーになる月齢14.9。
満月はあまりに光が強すぎて、私のスマホじゃこんなふうにしか撮れないけど。
月の光に照らされて冒険の扉が開く。
太陽と月と星。さまざまな空の事象が地球と宇宙をつなげている。
架名さんが創りだした次元(アーグ)を渡る船に乗っていってね。
無限に広がる大宇宙で、夢の続きを綴っていってください。
ご冥福をお祈りいたします。