ホリヤン動向 | ヘルベルト・フォン・ホリヤンの徒然クラシック

ホリヤン動向

11月8日 朝、芸大。昼、元東響首席フルート奏者佐々木真夫妻、新座松本多香子さんらと東京文化会館精養軒で会食。来年の谷川俊太郎、賢作親子コンサートの打ち合わせ。夜、アニモ川崎ロ短調ミサ練習。10時30分、浜松町バスターミナル。夜行バスで秋田県大曲へ。


9日 早朝6時30分大曲着。バス停に中部フィルスタッフ宮澤裕美嬢お出迎え。大感激。ホテルルートイン大曲にチェックイン。一時間仮眠の後朝食。体調極めて良好。11時30分ゲネプロ。1時30分横手市立大森中公演本番。大館市に移動。夜市内の比内鶏専門店「秋田比内どり」で「きりたんぽ」を食う。コンサートマスター古井麻美子、アシスタントコンサートマスター綾川智子嬢ら同席。ホテルクラウンパレス秋北泊。


10日 北秋田市立綴子小公演。こんなにも素晴らしい公演があろうか! ダイヤモンドのような時間とはこのような時のことを言うのだろう。子供達の表情がいい。反応がいい。ボディーパーカッションの動きがいい。歌声がいい。文化庁公演で初めてサプライズステージを作った。朝、校長先生とお話しをしている時、本校に太鼓クラブがあることを聞き、それなら特別出演してくれないか?とお願いした。先生は快諾して下さり実現の運びとなった。プログラムのど真ん中に 当地の伝統芸能「綴子太鼓」のステージを組んだ。自信にあふれた小学生7人による見事な演技、楽団員は驚くやら感激するやら。オーケストラと太鼓クラブの感動的な交歓となった。私は嬉しかった。ただステージをこなすだけではダメだ。一歩彼らの中に入り、一つ工夫をこらすだけでステージは光り輝くものになるということを教わった記念碑的なコンサートになった。夜、市内「魚富」にて、名古屋フィルOB、トランペット井上、ビオラ李、コントラバス大澤各氏らと会食。名フィル在籍時代のお礼をする。大館泊。


11日 大館市立釈迦内小公演。昨日の成功に味をしめ、校長先生にご挨拶をするなり「本校にステージに乗って頂けるようなクラブはありませんか?」「それなら金管バンドがあります」と来た。今日も彼らはやりよった、してやられた。スィングジャズのスタンダードナンバー「シング・シング・シング」ブラスもうまかったが、ドラムスが憎いほど乗った。聞いている子供達も裏打ちの手拍子で応える。言っちゃなんだけど、ここは東北秋田県のド田舎なんだよ。ちょっとカッコ良すぎるシーンだと思わない?! 終了後、大館駅前「ハチ公」像。夜、「秋田比内どり」でホリヤン主催、「スタッフに感謝の会」全く中部フィルのステージスタッフのプロ根性には頭が下がる。楽団員以上にステージへの執念が凄い。昨日、今日の感動的コンサートも彼らの支えがあったればこそだ。大館泊。



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大館駅前に立つ、いや座るハチ公。足をきちんとそろえ凜としている。渋谷駅前のハチ公は、左耳が折れているが大館ハチは両耳がピンと立っている。




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この筋肉はどうだ。惚れぼれするぐらいの男性美だ。ここには帰らぬ上野博士を待ち続ける、少しもの悲しいハチのイメージは感じられない。健康的で利発な秋田犬(あきたいぬ)のモデル像であろう。尚、地元の人は大館犬(おおだていぬ)と言って欲しいそうだ。戦前、ハチ公の物語を忠君愛国の思想に利用するため、それまで大館犬と呼んでいたものを、国の政策として秋田犬と呼ばれるようになった経緯があるからだ。



12日 なんということだ! 今日もバンザイを叫びたくなるほどの素晴らしい日となった。朝、大館市立早口小に到着するや、伊藤校長先生が出迎え。熱血校長とはこの人のことだ。「本校の児童がぁいがにぃすぐれでぇいるがぁでぇえす。あぎだげんわぁぜんごくでもぉいづぃばんのぉがくりょくぅをぅ誇ってぇいますがぁ、うぢうわぁそん中でもおぅナンバーワンだっすう」秋田県人は東北人の中でも物静かな人が多いと聞いていたが、大きな誤解であった。この三日間の校長先生の共通点はそろっておしゃべり。そして朗らかであった。今日はそれに輪をかけてしゃべるしゃべる。さすが早口小校長先生だ。先生のご贔屓チーム中日ドラゴンズの話しを聞いたあと、いつもの質問をしてみた。今日は「早小民謡クラブ」に決まった。出し物は「ドンパン節と秋田節」民謡クラブが万雷の拍手に迎えられ登場した時、校長先生にはおもいっきり秋田弁で解説して頂いた。「ドンドンパンパンドンパンパ~ン」会場は楽しくなごやかな雰囲気に包まれた。その後オーケストラ伴奏で歌ったくれた「マイ・バラード」も一生私の心から消えることはないだろう。大館泊。


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大館市立早口小公演も感動的なものになった。児童達は興奮醒めやらずなかなか教室に戻らない。この雰囲気を写真に残したい。思い切って全校児童と撮ろうということになった。私は子供達の中に埋もれている。


13日 今日は分刻みの日。少しでも連絡が上手く行かぬと台無しの日になる。午後1時15分大館能代空港発ANA大阪伊丹空港行きプロペラ機に乗るはずが例により遅延。3時46分新大阪発特急サンダーバードに乗らねば小浜の第九練習には間に合えぬ。小浜は陸の孤島だ、と地元民も言っているほど、一本列車を逃すと大変なことになる。30分遅れで伊丹着。タクシーを奮発し新大阪へ。料金を多少ボラれたかも知れないが3分前に届けてくれたことへの心付けとして飛び降りる。新大阪は広い。在来線は端っこだ。糞っ!久しぶりに走った。12番ホームに降りると丁度列車が入って来た。やれやれ! 5時敦賀着。第九合唱団員福田氏出迎え。同氏運転で小浜文化会館へ。6時30分小浜少年少女合唱団。7時30分。第九ならびに四季練習。終了後福田氏運転で近江今津へ。京都まで出る予定だったがしんどくなり近江今津駅前の安宿に泊まる。



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大館能代空港から伊丹空港まではボンバルディア。プロペラ機は久しぶりだ。小学四年生の時、伊丹から羽田まで初めて飛行機に乗ったことを思い出す。雲の中からニョキと頭を出す富士山を見たときの感激は忘れられない。この日も見ることが出来た。




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座った所がなんとプロペラの横。轟音の中で1時間半。これが飛行機というもんなんだ。



14日 8時2分サンダーバード4号近江今津発。新大阪で朝食。11時10分伊丹空港発ANA大館能代空港行きプロペラ機12時50分大館能代空港着。13時56分JR鷹ノ巣駅発特急「かもしか3号」14時45分弘前着。ホテルベストウェスタン弘前チェックイン。焼津市広報の原稿書き。夜弘前市内の繁華街を一人散策一人飲み。弘前泊。



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奥羽本線鷹ノ巣駅に入る特急「かもしか」弘前へ。途中このクールの、綴子、釈迦内、早口を通った時、素晴らしかったコンサートがまた甦って来た。子供達よいい人間に育ってくれよ!