★有料老人ホームに特有の「利用権契約」 

 

利用権契約は、有料老人ホームに特有の契約形態です。入居時に一時金を払うことで、居室や共用設備、ホームが提供するサービスを利用する権利を得るものです。一代限りで、他人に譲渡できないのが特徴です。最近は、一時金を必要としない有料老人ホームもありますが、その分は月々の利用料のなかに含まれており、契約形態は同じです。利用権契約で注意したいのは、賃貸借契約のように法律で住み手の権利が保証されているものではないという点です。事業者との契約によるものなので、契約内容によっては事業者の都合で退去させられることもあります。一例として、認知症が重度化して他者との共同生活が困難になった場合に退去を迫るホームがあります。契約時には退去要件などをしっかり確認することが求められます。また、事業者が倒産した場合に住み続けられるとはかぎりません。借家権や所有権のように入居者が保護されているわけではないのです。シニア向け住宅を探す人のなかには、同じくらいの費用ならば、一代限りの利用で終わる有料老人ホームよりも、子どもに相続できるシニア向け分譲マンションのほうがよいという人がいます。ただ、介護が必要になったときに違いが出てくるので、よくよく注意して選んでもらいたいと思います。前述したように、分譲マンションでは要介護度が重度化した場合などに、介護施設に住み替える必要が出てくるかもしれません。その点、介護付有料老人ホーム(特定施設)の場合だと、介護が必要になってもホームが介護サービスを提供するようになっていますので、たとえ重度化しても住み続けることができます。退去要件に留意する必要はあるにせよ、こうした点も踏まえて比較検討するとよいでしょう。 

 

 

 

 

 

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