とっても可愛くて、ちょっと食いしん坊な
ワンちゃんのお話です。
私がお手伝いさせて頂いている
ペットのお見送りには、
お経を読んだり
戒名を付けたり
といった形式的な事は一切ありません。
飼い主さんにペットちゃんを抱っこして
車に用意してあるおくるみの上に
寝かせてて頂き、出発となります。
シンプルな内容です。
時間もかからないので、
その分、丁寧にお別れをしていただきます。
なので、飼い主さんのペットの数だけ、
様々なお見送りがああります。
今日は、数あるエピソードの中から
1つをご紹介します。
先日、
ワンちゃんのお見送りの際のお話です。
ワンちゃんをおくるみに寝かせて
頂いた後、ご家族の皆様に、
なでてもらったり、声をかけてもらったりと
最後のお別れをしてもらいました。
そしてみなさんに見送られて出発…
の直前でした。
ご家族のお婆様が
「これを入れ忘れました!!」
といって、ポケットから包み紙を
取り出しました。
どうやら一緒に火葬するおやつを
入れ忘れてしまったようです。
(やはり、突然の事であわててしまい
一緒に火葬したいものを入れ忘れて
しまう事がよくありますので
お気を付けください。)
包み紙から取り出した食べ物を
ワンちゃんのお顔の近くに置いてもらうと
それは、2つのどら焼きでした。
私は、お婆様に
「どら焼きが好きだったんですか?」
と訪ねると
「はい…。
私達が食べる時、いつも欲しそうに
覗いてきました。
だた、1度もあげた事はないんです。
とても食いしん坊な子でしたが、
健康を第一に考え、甘やかす事なく
食事には気を使っていたので
人間と同じ食べ物は一切あげませんでした。
亡くなる直前までは…。」
との事でした。
(私はついつい、たまにあげてしまう事が
あるので反省…)
そして、
亡くなる1週間前から、食いしん坊だった
この子も、とうとう食べ物をまったく
口にしなくなってしまったそうです。
飼い主さんにとって、受け入れがたく、
とてつもなく辛い現実だったと思います。
もう、この子が長くはない事を悟り、
そういえばと、ずっと欲しがっていた
どら焼きを試しにあげてみたそうです。
すると…。
パクッと食べたそうです。
そして、どら焼きしか食べないので
あげ続けた結果…
食続けたそうです。
どら焼きだけは、亡くなる
2~3日前まで食べたそうです。
「やはり最後まで食いしん坊でした。」
笑顔でそう話してくれました。
そして、この子は
生涯をともに過ごした家族の
大きな愛と、大好きなどら焼きをかかえ
みんなの笑顔に見送られて
幸せに旅だっていきました。
