体幹の役割
今日はキックボクシングにおける「体幹の役割」について考えていこうと思います。
自分のデビュー当時を思い出してみると、体がグネグネしてパンチやキックに力強さがありませんでした。
自分では強く打っているつもりなのに、映像で見るとイマイチ迫力がなかったのを覚えています。
上半身と下半身がバラバラに動いている感じと言えばいいでしょうか。
今思うと、手足をつなぐ体幹部分が弱いか、うまく使えてなかったんだと思います。
パンチを打つときは、地面を蹴った力で骨盤を回転させ、その力を上半身に伝え、パンチに乗せて打ちます。
しかしこの時に体幹がしっかり安定していないと、パンチに地面を蹴って発生させた力がうまく伝わりません。
金槌で釘を打つときに、もし金槌の取っ手の部分がふにゃふにゃのゴムだったら、いくら力を込めて金槌を振り下ろしても、しっかり釘を打つ事はできませんよね。
それと同じで、地面から力をもらっても、足と腕の間にある体幹が柔らかいままだとそこで力が吸収されて手打ちのパンチになってしまいます。
なので、体幹の役割としては、足で生まれた力を体幹で逃すことなく正確に腕に伝える事がまずは重要になってくると思います。
その為には、体幹をひとつの塊と考えてグッと固定し、パンチ、キックの動作中になるべく形を変化させないようにします。
特に、肋骨や骨盤のような骨格で覆われていないお腹の部分は、その分捻ったり曲がったりしやすく、力が吸収されやすい箇所です。
ここを腹筋、背筋でしっかりと固めることで力が逃げるのを防ぎ、下半身の力を無駄なく上半身に伝える事ができます。
逆にキックの時は上半身の力もキックに利用するため、やはり肋骨と骨盤の間のお腹の部分を固める事が大事になってきます。