ピカーン(☆。☆)!!
【このお話は半分リアルで、半分フィクションの
途中まで少し怖~いお話です。怖いの苦手な方はご注意を!】
ち、降り出しやがったか・・・
今日は夜から稽古だってのに、雨とはな。
寒い日の雨なんて本当に最悪だ。
バイクも使えないし・・・
もっとも最近雨が降ってなくても
バイク通勤には辛い季節だけど。
冬支度のため、
実家に毛布を取りに立ち寄ろうしたときに降り出した、
突然の雨。
今日は親も留守だし、
とっと用事を済ませて帰ろうと、
玄関のドアを開け、
屋根裏部屋に続く3階への階段を駆け上がると・・・
ガサガサッと音がする。
おかしい・・・
今日は誰もいないはず。
それに普段は出入りのない、
閉め切った屋根裏部屋のはずなのに・・・
明らかに【異形】の気配を感じる。
今思えばそこで引き返すことも出来たはず。
だけど僕はそうはしなかった。
なぜならその【異形】に対する興味が、
恐怖に打ち勝ってしまったからだ。
【異形】の存在に魅了されてしまった僕は
じっとり汗をかいた手で、
ゆっくりドアノブに手をかけるが・・・
やはり、恐怖も完全には拭い去れない。
『ええい、ままよ!!』
恐怖を振り払うべく、
僕は勢い良くドアを開け放つ!!
果たして、その先には・・・
ピカーン(☆。☆)!!
み~た~にゃ~!!!!!!!!!!!
一瞬心臓が止まるかと思うくらいの、
鮮烈なる光を放つ、エメラルドの瞳!!
ま、間違いない・・・
僕は、この【異形】に7年前に出会っている。
いや7年前からずっと、
このエメラルドの瞳に見つめられてきたと言っても
過言ではない。
僕は深く息をし、
高ぶる気持ちを抑え、
言葉を絞りだす・・・
「て、て、て・・・」
「テラ子~ヽ(*'0'*)ツ!?」
にいた~ん(・ω・)
「なんでこんなとこに・・・
あ!さては母さんについてきて、
1人でかくれんぼしてて、
そのうち閉じ込められちゃたんだね?
はいニャ(≧▽≦)
「今度からは気を付けるんだよ☆
にいたんが来なかったら、
ひょっとすると夜まで屋根裏で1人
寒い寒いだったんだよ!?
気を付けるニャ(・ω・)/
毛布の上に、
エメラルドの瞳の彼女を乗せ抱えたまま、
屋根裏部屋をあとにする・・・
こんな雨の日だったら、
悪くないかもな。
毛布越しに伝わる体温・・・
彼女を抱きかかえたまま、
そっとソファに腰掛けたとき、
そのエメラルドの瞳は優しく閉じられていた。
Fin.
From Kazuma