テセントリク、アバスチン、パクリタキセル、カルボプラチンの併用療法において、当初予定していた導入療法最終4サイクル目の点滴を昨日完遂しました。今後は、臨床的有益性が認められなくなるまで、維持療法としてテセントリクとアバスチンを3週間間隔で点滴することになります。

前日の血液検査の結果は以下の通り
                 基準値                        (3/12)
白血球数  4~9 10^3/ul                  4.5         
ヘモグロビン  14~17 g/dl                    9.9L
血小板数 157~382 10^3/ul         104L
アルブミン      3.9~4.9 g/dl                   4.1
クレアチニン      0.61~1.04 mg/dl        1.15H
尿酸           3.8~7.5 mg/dl             8.2H
CRP           0.3未満  mg/dl              0.10

初の3週間隔なので、骨髄抑制からの回復は十分ではありませんがGoサインが出ました。2週間後に検査して、結果次第では輸血することになるかもしれませんが。肝機能は全く問題ありませんでした。腎機能は点滴の回を重ねる毎に疲弊してきています。水分を多めにとって不要物の排出に努めましょう。一方、栄養状態は良好で、CRPも低いので腫瘍などによる炎症も心配ありません。

朝一番の8時半前に並んだのですが、診察が終ったのは10時近くになりました。抗がん剤の調剤、点滴準備に時間がかかるので、先に薬局に行き薬をとって来ました。まもなく名前を呼ばれて、点滴がスタートしたのは11時になりました。


抗がん剤と生理食塩水合わせて9本を約6時間半かけて点滴します。今回は血管のダメージの少ない右腕から点滴しました。

昼食は待合室のテーブルでお弁当などを食べることもできるのですが、私は治療室のリクライニングシートのまま、手軽にゼリー飲料や大豆スナックで済ませました。

今回はとにかく眠かった。末梢神経障害治療薬のリリカに加え、パクリタキセルのアルコールも手伝って、うつらうつらしているのですが、眠りに落ちることはありませんでした。5時半過ぎに無事点滴は終了しました。

後は、薬が良い仕事をしてくることを願うばかりです。血液検査の結果、腫瘍マーカーCEAの価は、101(11/21)→ 80.1(1/21) → 54.8 (2/12)→
 58.4(3/12) と微増しています。SLXはまだ結果が出ていないのですが、ずっと微増しています。まずは増悪のテンポが緩やかであれば良しとしましょう。

参考までに、IMpower150試験のEGFR遺伝子変異陽性の患者集団の有効性は以下の通りでした。
青色の曲線がテセントリク(アテゾリズマブ)+アバスチン(ベバシズマブ)+パクリタキセル+カルボプラチン
赤色の曲線が比較対象のアバスチン+パクリタキセル+カルボプラチン

PFS(無増悪生存期間)

OS(全生存期間)

初期の3、4ヶ月の段階で曲線がクロスしているのは、4剤併用による有害事象の影響で最初に脱落する人があるのでしょう。それを乗り越えるとテセントリクの効果が出始め、曲線が上回ります。

患者集団は40人程度と少なく、日本人に限ったデータでもないのですが、統計的な傾向は読み取れます。

私は、初期の有害事象は乗り越えることが出来たことでしょうから、これからテセントリクの効果が発現することを期待しましょう。

2週間後にCT撮影で評価する予定です。

結果が思わしくない場合でも、まだ色々な抗がん剤もありますし、時間をおけばTKIリチャレンジも出来るかもしれませんので、柔軟に対応しましょう。