昨日のパールリボンキャラバン2018 in 東京において、聖路加国際病院の橋本さんの講演の中で詳しい説明はなかったのですが、気になるキーワードがあったので復習しておきましょう。
アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning :ACP)とは、患者さん本人と家族が医療者や介護提供者などと一緒に、現在の病気だけでなく、意思決定能力が低下する場合に備えて、あらかじめ、終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うことや、意思決定が出来なくなったときに備えて、本人に代わって意思決定をする人を決めておくプロセスを意味しています。
厚生労働省の「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」において、アドバンス・ケア・プランニングの概念が導入されており、心身の状態の変化等に応じて本人の意思は変化しうるものであり、医療・ケアの方針を、繰り返し話し合うことと、本人が自らの意思を伝えられない状態になる前に、本人の意思を推定する者について、家族等の信頼できる者を前もって定めておくことの重要性を記載しています。
具体例は、日経メディカルで連載中の「アドバンス・ケア・プランニング事始め」が参考になります。
家族に迷惑をかけたくないという理由で、「ピンピンコロリ」を望む人が多いそうです。「ピンピンコロリ」とは「病気に苦しむことなく、元気に長生きし、病まずにコロリと死のうという意味の標語」とのこと。でも、最後のお別れ的な時間が作れないとか、もう一度会いたかった人に会えないとか周りの人にも悔いが残りそうですね。これとは違う考え方に「ネンネンコロリ」というのがあります。病気などで多少寝込んでもいいから、少しずつ死に向かっていくというもので、死ぬ心積もりができるというものです。
がんという病気の良いところというと変ですが、自分の人生観というか価値観というものを見つめ直し、希望を伝え、それをもとに話し合うことで、後の治療や介護について周りの人がサポートしやすい環境を整える準備ができるということが挙げられると思います。病の軌跡をみると比較的長い時間、機能は保たれ、最後の2ヶ月で急速に機能が低下する経過をとることが多いとのことですから、しっかりと準備しておかなくてはと思います。
何かひとつでも希望を伝えておき、それを実現することで患者のみならず周りでサポートする人も納得が得られるのではないだろうかと思うようになりました。