暴れん坊のジオトリフ君。

皮膚障害の副作用対策に欠かせないのが保湿剤ヒルドイドローションです。

家で使うのは大きい方の50g。朝、夕、晩にケアしています。特に入浴後は顔、手のひら、爪、腕、胸、背中、お尻、太もも、ふくらはぎ、足の裏、足の指と全身に塗ります。

外出時には邪魔にならない小さい方の25gを鞄に入れてあります。手を洗った後に使います。

 

そんなヒルドイドの気になるニュースがありました。日経メディカルの記事、

皮膚保湿剤が査定された経験あり

以前、美容目的の化粧品代わりに使用している人が増えていると問題になり、保険適用から外されそうになったことがありました。しかし、必要な患者に不利益が生じないようにということで、処方制限は回避された一方で、審査支払機関において適切な対応が求められていたのでした。

 

医療事務に詳しくないので「査定」とは何だろう、と調べました。

診療報酬の審査

適切に医療費の請求が行われているかどうか、医療機関から請求時に提出される診療報酬明細書(レセプト)を審査支払機関がチェックしています。請求内容と傷病名が整合的かどうか、診療の際の検査や薬剤の内容(量・回数・投与条件)は適切かどうか、といったことが細かくチェックされます。チェックの結果、不適切とされた請求については、全体の請求額から減額されます。これが、「査定」です。医療機関にとっては、査定となった分の医療行為の対価は得られず、それに要した費用は損失となるわけです。したがって、その後は同じような処方ができなくなってしまいます。

 

私の3月の入院費は大学病院の診療報酬明細書(レセプト)に不備があり、査定ではなく返戻で請求し直したため、処理に時間がかかり健保からの給付金が未だに支払われていません。

 

日経メディカルの記事の中には、「癌治療時の分子標的薬投与や放射線照射に伴う皮膚障害への処方が査定されるという指摘は、複数寄せられた。」とあるので気を付けないと。

私はだいたい毎月150gを処方してもらっていますが、200gのときもあったかな。それを超えると危ないかもしれません。

 

審査支払機関として、主に被用者保険(健康保険組合、協会けんぽ、共済組合等)では「社会保険診療報酬支払基金」(支払基金)が、一方国民保険では「国民健康保険団体連合会」(国保連)があります。いずれも、各都道府県に、支部が設置されており、支部でのチェックが基本となる、ということで、支払機関ごと、あるいは地域によって解釈が異なることもあるようです。

 

お医者さんの判断で処方してもらっているのに、認められない場合があるなんて、ちょっとひどいと思いませんか。もちろん、悪徳医者が全くいないわけではありませんでしょうが。

 

話は、これで終わりという訳ではありません。薬剤の内容(量・回数・投与条件)が、適切かどうかというのは、医薬品の添付文章に基づいて判断されます。添付文書は,「医療用医薬品の投与を受ける患者の安全を確保し、適正使用を図るために必要な情報を医師、歯科医師および薬剤師などの医療関係者に提供する目的で、医薬品の製造販売業者が薬事法に基づいて作成し医薬品に添付する文書」であり、薬事法第52条により記載すべき事項が定められている、というものです。

最近、EGFR遺伝子変異陽性患者の間で話題になっている、タグリッソの一次治療への適応拡大において、現在他のEGFR-TKIで一次治療を受けている人が、病勢進行が確認される前に、タグリッソに切り替えるというのは、たとえお医者さんが認めたとしても、審査支払機関が認めて保険適用できるかどうかはわからない、という恐れがあります。タグリッソの薬価はジオトリフの2倍(私は20mgだから4倍)ですから、厳密に審査されるかもしれません。

 

タグリッソの添付文章の効果・効能は以下の通り。

**効能・効果
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌


**効能・効果に関連する使用上の注意
1.EGFR遺伝子変異検査を実施すること。EGFR遺伝子変異検査の実施には、十分な経験を有する病理医又は検査施設において、承認された体外診断薬を用い、EGFR遺伝子変異が確認された患者に投与すること。また、他のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬による治療歴を有し、病勢進行が確認されている患者では、EGFR T790M変異が確認された患者に投与すること。
2.【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
3.本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。

 

9月の診察において、「ちょっとグレーだなぁ」、というのが私の主治医の先生の見解でした。先生は、EGFR T790M変異の確認を必須としないようにして欲しい、ということに強い思いを持っていて、そのあたりの話は次回にします。